なめがたのわさび菜を味わってください(2019年2月)

行方市
行方市わさび菜部

写真1:収穫中のわさび菜(左)生育初期のわさび菜 小さくても特徴ある切れ込みがあります(右

(写真1:収穫中のわさび菜(左)生育初期のわさび菜 小さくても特徴ある切れ込みがあります(右))

行方市では霞ヶ浦(西浦)と北浦に挟まれた温暖な気候を活かして、葉物野菜・カンショなど年間60品目以上の野菜を栽培しています。その中でも、わさび菜はここ10年ほどで急成長した野菜の一つで、生産者47名によって、ピリッとした味わいのあるわさび菜産地が形成されています。

高齢者、兼業農家向けに導入

野菜産地である行方市ですが、高齢者向け・兼業農家向けの新規作物として平成17年に行方市北浦鍬頭会議の農業活性化委員会がわさび菜を導入しました。当初5名から発足し、現在は47名の「行方市わさび菜部」として、行方市農業振興センター、JA、普及センターが連携して産地を支えています。
平成22年から県銘柄産地として認定され、わさび菜の産地として発展しています。

安定してお届けしたい

写真2:ビニール袋いっぱいにわさび菜が詰められています。

(写真2:出荷姿のわさび菜)

消費者の皆さんにお手頃な価格で届けるために、部では出荷計画の提出を徹底し、割り当ての数量を厳守することとしています。品薄になる夏場でも、計画的な出荷により価格高騰が抑えられ、周年で安定した出荷を行っています。

栽培技術を切磋琢磨

写真3:生産者の皆さん

(写真3:わさび菜ハウスにて)

わさび菜は、柔らかく虫害が発生しやすい一方、新規作物であるがゆえ農薬登録が少ない状況です。また、葉をかき取りながら収穫するため栽培期間が長く、栽培が難しい面があります。
そのため、部員のなかで栽培指導員を決めることで、助言や新規栽培者への相談に対応できるようにしています。

安全・安心のために

写真4:役員も参加してのGAP内部監査

(写真4:役員も参加してのGAP内部監査)

このような状況の中、生産者は生物農薬を積極的に活用し、農薬の適正使用に注意しながら一人一人が高品質なわさび菜の生産に日々努力しています。
平成25年からは、部全体でGAPに取り組むこととし、役員等で内部監査を行っています。
これにより、食品を出荷しているという意識を全員が持つことができ、安全・安心なわさび菜の生産につながっています。

美味しく食べてください

(写真5:不定期にわさび菜とその他具材を変えながら販売されています。(左)わさび菜とアボカド&漬けマグロのさっぱりサラダ(右))

わさび菜は、子どもからお年寄りまで安心なピリッと感がある簡単なサラダ野菜として手軽に食べられます。熱を通しても色鮮やかな緑が残るので、てんぷらやお鍋などにも活躍します。昨年10月には、セブン-イレブンから行方市産わさび菜と茨城県水揚げしらすを使ったおにぎりが販売されました。おにぎりは、不定期に行方市産わさび菜とその他の具材を変えながら販売されていますので、見かけたらぜひご賞味ください。
また、ご家庭で簡単に作れるわさび菜を使ったお料理のレシピ集を作成し、スーパーの消費宣伝など、わさび菜の知名度向上にむけた活動を続けています。

味わいのある産地へ

わさび菜の産地が増えつつある中で、高品質で安定供給を続ける当地のわさび菜は、引き続き様々な取組やPRを行い、ピリッとした味わいのある産地を目指していきます。

茨城県鹿行農林事務所 行方地域農業改良普及センター

2019年01月24日