行方市
行方市園芸振興協議会大葉専門部会
北浦みつば連合出荷組合大葉部
JAなめがた大葉部会
(写真1:オオバの摘み取り)
行方市は、霞ケ浦と北浦に囲まれた温暖な地域です。水田では、水稲はもちろんのことレンコンやセリが、水はけの良い火山灰土壌の畑では、カンショ等の露地作物やチンゲンサイ・ミズナ等の施設野菜が栽培され、60品目以上の様々な農産物が生産出荷されています。
土づくりと病害虫対策
(写真2:栽培講習会の様子(上)現地検討会の様子(下))
地域特産野菜の一つであるオオバは、昭和40年代に北浦地区を中心に栽培が始まりました。以来、産地では生産性の向上のために研究会を設置し、物理的防除の導入や栽培試験の実施、組織を越えた活発な情報交換等を行ってきました。
現在は、行方市内の大葉生産団体である「北浦みつば連合出荷組合大葉部」と「JAなめがた大葉部会」、個人出荷者で、「行方市園芸振興協議会大葉専門部会」を組織し、技術研鑚に励んでいます。
オオバは、年に複数回定植を行い、生育ステージが異なる株を栽培して周年出荷を行います。収穫期間が長期になることから、有機物主体の土づくりや太陽熱を利用した土壌消毒、全面マルチ栽培といった病虫害対策を、現地実証試験の結果をもとに積極的に取り入れています。
研究機関と連携して産地に適した品種を
(写真3:試験圃場の様子)
産地では近年、形や香りが良い茨城県育成品種の「ひたちあおば」を導入しました。しかし、「ひたちあおば」は在来品種に比べて冬場の低温で抽苔しやすいことから、より低温抽苔耐性のある新しい系統についての現地栽培試験を茨城県の試験研究機関と連携して行っています。
試験では、試験圃場の視察巡回や現地検討会を行い、意見を交換しあうことで、より産地に適した品種となるように検討を進めています。
GAP導入で高品質生産
(写真4:GAP説明会の様子(上)JAGAP内部監査の様子(下))
行方地域では、より安全で安心な農産物を消費者に届けるために、GAP(農業生産工程管理)の取り組みが広がっており、JA大葉部会では平成23年からGAPが導入され、年2回の内部監査を実施しています。
北浦みつば連合大葉部でも、先行導入しているJA大葉部会から実践に必要な情報等を得ながら勉強会を重ね、平成27年11月から部内にGAP委員会を設置して実践を開始しました。
安全・安心で高品質なオオバ生産が期待できる産地です。
行方普及センター