安全・安心でおいしい米や麦を届けます(2013年5月)

常総市
常総市認定農業者の会普通作部会

乾田直播栽培の現地検討会の様子

(写真1:乾田直播栽培の現地検討会の様子)

常総市は、経営耕地面積6100ヘクタールのうち水田が4600ヘクタールを占める水田農業地帯です。
常総市認定農業者の会普通作部会は、普通作栽培の増収技術の研究、経営の合理化、所得の向上・安定を目的として平成20年に設立された組織です。現在、107名の会員が地域水田農業の担い手として幅広い活動を行っています。

新技術導入による経営の向上を目指して

水稲では、平成22年からグレンドリルやパワーハローを使用する不耕起乾田直播に取り組んでいます。既存の機械を利用するため専用播種機の導入が不要になり、導入コストをかけずに省力化・労力の分散化が図れます。また、疎植栽培によるコスト削減も広く定着しています。

一方、麦作やダイズ作では湿害対策として、作溝同時播種による栽培を試みています。これは播種機にアタッチメントを加えて施肥・播種と同時に簡易な明渠を設置するもので、収量・品質とも向上が見られています。

(写真2:作溝同時播種の様子)

エコな取り組み

平成22年から元気アップチャレンジ事業を導入して飼料用米(専用品種)栽培にも取り組んでいます。従来の麦による転作と比較して、湿害や連作障害もなく畑雑草を抑えられます。また、麦の難防除雑草であるカラスムギを抑える試みとして、ダイズを導入した耕種的防除の取り組みも検討しています。

安全・安心な農産物生産をめざして

会員の中には、地域ぐるみで特別栽培米の生産に取り組んでいる人たちもいます。温湯種子消毒や地元畜産農家の良質堆肥導入などを行い、環境にやさしい農業を実現しています。また、消費者を迎えて田植えや稲刈り体験を行う食育交流活動も実施しています。

今後も部会では収量や品質の向上を目指し、「安全・安心でおいしい米や麦」を消費者や実需者へ安定的にお届けしていきたいと考えているとのことです。

子供たちが田植えをしているようす

(写真3:田植えと稲刈り体験の様子)

 

結城普及センター

2013年04月30日