グラジオラスの国内トップブランド産地を目指して(2016年5月)

土浦市・石岡市
JA土浦花き部会
JA新ひたち野花き部会
茨城県グラジオラス研究会

写真:IFEXに出展、グラジオラスのPR

(写真1:IFEXに出展、グラジオラスのPR)

土浦市、石岡市では茨城県県南地域の温暖で安定した気候を生かし、古くからグラジオラスの栽培が盛んです。土浦市のグラジオラスは茨城県の銘柄産地にも指定されており、茨城県オリジナル品種の栽培や、他県とのリレー栽培などにも取り組むなど、全国有数の産地として全国各地にグラジオラスを出荷しています。

品質安定生産を目指して

写真:露地圃場の様子

(写真2:露地圃場の様子)

茨城県におけるグラジオラスの栽培は昭和20年代に開始されました。以来、球根生産から切り花生産へと経営形態の移り変わりはあるものの、全国でも有数のグラジオラス切り花の産地として、高品質安定生産を目標に産地を挙げて生産に取り組んでいます。生産の中心となるJA土浦花き部会は、グラジオラスの栽培面積16ヘクタール、年間出荷本数370万本を誇り、主に5~11月にグラジオラスを出荷しています。

産地では生産技術の向上、産地育成などを目的として茨城県グラジオラス研究会を立ち上げ、会員同士の交流や、茨城県外視察といった技術研鑽に取り組んでいます。

研究機関との連携でオリジナル品種を育成

(写真3:試作圃場で選抜)

産地では、国産球根利用による生産の安定化、産地のオリジナル性のPRを目的として、県の試験研究機関と連携した茨城県オリジナル品種の育成に取り組んでいます。

これまで登録された「常陸はなよめ」「プリンセスサマーイエロー」といったオリジナル品種を栽培するほか、新系統の試作圃場の視察や選抜、現地試作などにも積極的に関わり、より良い品種を育成するべく検討を重ねています。

産地間連携で安定供給と需要拡大

写真:淡いピンク色がきれいな茨城県オリジナル品種「常陸はなよめ

(写真4:茨城県オリジナル品種「常陸はなよめ」)

グラジオラスは冠婚葬祭の業務用途が一般的です。フラワースタンドや贈答花などに多く使われているものの、年々出荷量は減少傾向にあります。

そこで、産地間連携によるグラジオラスの安定供給と需要拡大を目指して、茨城県グラジオラス研究会が中心となり、昨年10月にグラジオラス産地交流会を土浦市で開催しました。情報交換や現地検討を通して産地間の交流を深めるとともに、グラジオラスの需要拡大に向けて連携した取り組みを継続して行っていくことになりました。

今後は3県連携した市場PR、リレー出荷の検討などを行う予定です。産地の垣根を超えたグラジオラスの需要拡大および周年供給体制の構築に向けた取り組みが期待されます。

土浦普及センター

2016年04月27日