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茨城県中性子ビームライン(Ibaraki Neutron Beamline) 

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あいさつ

 

茨城県では,科学技術の振興に関する基本方針である「いばらき科学技術振興指針」に基づき,東海村にあるJ-PARC内に2本のビームラインを設置し,中性子の産業利用の促進に取り組んでおります。中性子を利用した研究成果から,新機能・高性能の材料創製や高付加価値な製品の開発,創薬など,革新的な新製品創出につなげることを目指し,様々な取組を実施しております。

具体的には,これまでに,ユーザーニーズに対応した県ビームラインの高度化と周辺測定機器の整備,測定・解析手法の確立を行ってきたほか,ユーザーの利便性を向上するための利用環境の整備(トライアルユースやメールインサービスの導入など)も行ってきました。また,中性子の有用性を広く産業界の方々に知っていただくため,茨城県中性子利用研究会において企業との連携を進めるほか,中性子産業利用推進協議会等の関係機関と連携した研究会(年20回程度)や,SPring-8,九州シンクロトロン光研究センター等放射光施設と連携したセミナーなども開催してまいりました。さらに,昨今の新型コロナウイルスの感染拡大状況を受け,研究会やセミナーをオンラインで開催する等,新しい生活様式にマッチした研究会等のあり方も模索しております。

こうした取組の結果,県ビームラインの産業利用採択件数は506件(2008~2019年度)となり,J-PARC MLFの産業利用件数全体の約6割を占めるなど,中性子の産業利用を牽引してきております。産業利用件数に占める成果専有型での利用は191件となっており,特に近年は成果専有型利用の割合が約40%で推移するなど,新材料・新製品開発の重要なツールとして定着しつつあります。

また,研究成果の面でも世界的に権威のある学術誌に掲載されるなどの画期的な成果も創出されており,これまでに成果に係るプレス発表は18件,論文発表は189件までになっております。

上記のように,これまでに県ビームラインはJ-PARCの産業利用に大いに貢献してきており,今後とも,J-PARCにおける産業利用から革新的な新製品・新技術の創出に繋がるよう,産業利用を牽引する成果につながる先導研究を重点的に実施していくとともに,産業界のユーザーニーズに対応した機器性能の向上や,更なる認知度向上を目指した情報発信の強化,中性子研究者の育成等を関係団体と協力の上,取組んでまいります。

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  令和2年8月

 茨城県 産業戦略部
   技監  児玉 弘則