ホーム > 茨城で暮らす > 原子力・放射線の基礎知識 > 4-9 原子力事故が起こった時に被ばくから身を守るにはどうすればいいの
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被ばくには,体の外から放射線を受ける外部被ばくと,体の中から放射線を受ける内部被ばくの2つがありますが,対処法は以下のとおりです。
1. 外部被ばくの防護(外部被ばく防護のための三原則)
原子力事故が起きた際の対応には,「2 遮へい」を重視した屋内退避や,「1 距離」や「3 時間」を重視した避難などがありますが,どの方法が適切かは状況に応じて異なるため,行政から提供される情報をもとに,冷静沈着に行動してください。
2. 内部被ばくの防護
1については,食品中の放射性物質の基準値が設定されていますので,安全性が確認されていないものは市場に流通しません。しかし,原子力事故が起き,屋内退避や避難を行う際は,食品をフタやラップで覆い,放射性物質が入り込まないようにしてください。
2及び3については,屋内退避時は放射性物質が建物内に入り込まないよう,窓を閉め,換気扇などを停止してください。エアコンについては,家庭用の多くは外気を取り込まないため使用できますが,外気を取り込むタイプのエアコンを使用している場合は停止してください。
避難等で屋外へ出る際は放射性物質と皮膚が接触しないよう,マスクや帽子,レインコートを着用してください。
自家用車で避難する際は,避難先やルート,避難退域時検査場所の情報をまず確認し,念のためマスクをして窓を閉め,エアコンは室内モードにしましょう。また日ごろからガソリンの点検も忘れずに行ってください。なお,マスクについては花粉対策用よりも防じんマスクを使用した方がより効果的です。
※災害時の対応をより詳しく知りたい場合
原子力災害時の対応の詳細については, 茨城県原子力安全対策課が発行している2016年度版原子力ハンドブックP40~P43,原子力とエネルギーブック高校生版P51~P52,中学生版P43~P44,小学生版P39~P40をご覧ください。
(なお,これらの冊子は,原子力に関する基礎的な情報を解説したものです。過去の冊子については国立国会図書館,茨城県立図書館などに所蔵されています。)
3. 福島第一原子力発電所事故の茨城県への影響は,どういうものだったの?
平成23年3月に発生した,東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質により,多くの地点で空間放射線量率が上昇し,農林水産物が出荷制限されるなどの影響がありました。
なお,現在では,空間放射線量率は,徐々に低下しており,また,農林水産物は,一部の品目で出荷制限が継続しているものの,多くの品目で影響はなくなってきています。県の各部局では,この事故直後から,空間放射線量率の測定地点を増やす,農林水産物のモニタリングを強化するなど,安全性の確保に努めています。
福島第一原子力発電所事故に対する茨城県の当時の対応については,東日本大震災の記録(原子力災害編)をご覧ください。
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