○茨城県ヤードにおける自動車の適正な取扱いの確保に関する条例
平成28年12月28日
茨城県条例第57号
茨城県ヤードにおける自動車の適正な取扱いの確保に関する条例を公布する。
茨城県ヤードにおける自動車の適正な取扱いの確保に関する条例
(目的)
第1条 この条例は,ヤードにおける盗難自動車の取引及び解体の現状に鑑み,ヤードにおける自動車の適正な取扱いを確保するために必要な規制を行うことにより,自動車の盗難の防止に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) ヤード 自動車の解体(部品,材料その他の有用なものを分離する行為であって公安委員会規則で定めるものをいう。以下同じ。)の用に供する施設(その敷地を含む。以下同じ。)のうち,当該施設の外周の全部又は一部に板塀,垣,柵,壁,コンテナその他これらに類する工作物(それらの存在により当該施設の外部から内部における自動車の解体の状況の視認が困難であるものに限る。)が存する施設をいう。
(2) 自動車 使用済自動車の再資源化等に関する法律(平成14年法律第87号)第2条第1項に規定する自動車をいう。
(3) 盗難自動車 自動車であって,盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得されたものをいう。
(4) ヤード内自動車解体 ヤードにおいて行う自動車の解体(公安委員会規則で定める規模未満のヤードにおいて行う自動車の解体(業として行わないものに限る。)を除く。)をいう。
(5) ヤード内自動車解体者 ヤード内自動車解体を行う者をいう。
(ヤード内自動車解体に係る届出)
第3条 ヤード内自動車解体を行おうとする者は,あらかじめ,公安委員会規則で定めるところにより,次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) ヤードの所在地
(3) ヤードの規模,設備その他の概要
(4) その他公安委員会規則で定める事項
2 前項の規定による届出をした者は,その届出に係る事項に変更があったときは,その日から30日以内に,公安委員会規則で定めるところにより,その旨を公安委員会に届け出なければならない。
3 第1項の規定による届出をした者は,そのヤード内自動車解体を休止し,若しくは廃止し,又は休止したヤード内自動車解体を再開したときは,その日から30日以内に,公安委員会規則で定めるところにより,その旨を公安委員会に届け出なければならない。
(相手方の確認等)
第4条 ヤード内自動車解体者は,ヤード内自動車解体に係る自動車を引き取ろうとする場合には,運転免許証の提示を受ける方法その他の公安委員会規則で定める方法により,当該自動車を引き渡そうとする者(以下この条及び第10条において「相手方」という。)について,次の各号に掲げる相手方の区分に応じそれぞれ当該各号に定める事項の確認を行うとともに,当該相手方から当該自動車に係る自動車検査証(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第60条第1項に規定する自動車検査証をいう。)その他の公安委員会規則で定める書類(以下「自動車検査証等」という。)の提示を受けなければならない。
(1) 法人 名称及び本店又は主たる事務所の所在地並びにヤード内自動車解体者との間で現に自動車の引渡しの任に当たっている個人(次項において「取引担当者」という。)の氏名,住所及び生年月日
(2) 個人 氏名,住所及び生年月日
2 前項の場合において,相手方が人格のない社団又は財団であるときは,取引担当者を相手方とみなして,同項の規定を適用する。
3 ヤード内自動車解体者は,前2項の確認等の結果,相手方と当該自動車に係る自動車検査証等に所有者として記載された者とが異なると認められるときは,委任状,道路運送車両法第33条に規定する譲渡証明書その他の当該相手方が当該自動車を当該ヤード内自動車解体者に引き渡す権原を証明するに足りる書類の提示を受けなければならない。
4 ヤード内自動車解体者は,第1項又は第2項の場合において当該自動車について盗難自動車の疑いがあると認めるときは,直ちに警察官にその旨を申告しなければならない。
(提示書類の写しの保存)
第5条 ヤード内自動車解体者は,前条第1項から第3項までの規定により提示を受けた書類の写しを作成し,当該写しをその作成の日から1年間当該ヤード内自動車解体者の事務所,ヤードその他の施設に保存しなければならない。
(土地等の譲渡等をする場合の措置)
第6条 県内に所在する土地又は建物(以下「土地等」という。)の所有者は,ヤード内自動車解体を行おうとする者(ヤード内自動車解体者を含む。以下この条において同じ。)に対し,当該土地等の譲渡又は貸付け(地上権の設定を含む。以下「譲渡等」という。)をしようとするときは,当該土地等の譲渡等に係る契約を締結する前に,当該契約の相手方に対し,当該土地等を盗難自動車のヤード内自動車解体の用に供するものでないことを確認するよう努めなければならない。ヤードを設置した者が,ヤード内自動車解体を行おうとする者に対し当該ヤードの譲渡等をしようとするときも,同様とする。
2 何人も,自己が譲渡等をしようとしている土地等が盗難自動車のヤード内自動車解体の用に供されることとなることを知って,当該土地等の譲渡等をしてはならない。
3 ヤード内自動車解体を行おうとする者に対し,土地等の譲渡等をしようとする者は,当該土地等の譲渡等に係る契約において,次に掲げる事項を定めるよう努めなければならない。
(1) 当該土地等を盗難自動車のヤード内自動車解体の用に供してはならない旨
(2) 当該土地等が盗難自動車のヤード内自動車解体の用に供されていることが判明したときは,催告をすることなく当該契約を解除し,又は当該土地等を買い戻すことができる旨
4 ヤード内自動車解体を行おうとする者に対し,土地等の譲渡等をした者は,当該土地等が盗難自動車のヤード内自動車解体の用に供されていることが判明したときは,速やかに当該土地等の譲渡等に係る契約を解除し,又は当該土地等を買い戻すよう努めなければならない。
(立入検査等)
第7条 警察職員は,この条例の施行に必要な限度において,ヤード内自動車解体を行っていると認められる者の事務所,ヤードその他の施設に立ち入り,書類その他の物件を検査し,又は関係者に質問をすることができる。
2 前項の規定により立入検査又は質問をする警察職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者に提示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(適用除外)
第8条 この条例の規定は,道路運送車両法第78条第4項に規定する自動車特定整備事業者が同条第1項の認証を受けた自動車特定整備事業(同法第77条に規定する自動車特定整備事業をいう。)として行うヤード内自動車解体については,適用しない。
2 第3条の規定は,解体業者(使用済自動車の再資源化等に関する法律第2条第13項に規定する解体業者をいう。次項において同じ。)については,適用しない。
3 第4条第1項から第3項まで及び第5条の規定は,使用済自動車の再資源化等に関する法律第15条の規定により使用済自動車(同法第2条第2項に規定する使用済自動車であって,同法第81条第1項の規定により引取業者(同法第2条第11項に規定する引取業者をいう。以下この項において同じ。)が情報管理センター(同法第114条に規定する情報管理センターをいう。以下この項において同じ。)に報告したものに限る。)を引き取ろうとする場合における解体業者(同法第42条第1項の引取業の登録を受けている解体業者が引取業者として情報管理センターに報告した使用済自動車を引き取ろうとする場合における当該解体業者を含む。)及び古物営業法(昭和24年法律第108号)第15条第1項の規定により相手方の真偽を確認するため同項各号のいずれかに掲げる措置をとらなければならない場合における古物商(同法第2条第3項に規定する古物商をいう。次項において同じ。)については,適用しない。
4 第4条第4項の規定は,古物営業法第15条第3項の規定により警察官に申告しなければならない場合における古物商については,適用しない。
(令2条例26・一部改正)
(委任)
第9条 この条例の施行に関し必要な事項は,公安委員会規則で定める。
(罰則)
第10条 次の各号のいずれかに該当する者は,3月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
(1) 第3条第1項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をして,ヤード内自動車解体を行った者
(2) 第4条第1項又は第2項の規定による相手方の確認をせず,又は自動車検査証等の提示を受けずに,自動車を引き取った者
(3) 第4条第3項の規定に違反して,相手方と自動車検査証等に所有者として記載された者とが異なると認められるにもかかわらず,同項に規定する書類の提示を受けずに自動車を引き取った者
(4) 第5条の規定に違反した者
第11条 次の各号のいずれかに該当する者は,30万円以下の罰金に処する。
(1) 第3条第2項又は第3項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者
(2) 第7条第1項の規定による立入検査を拒み,妨げ,若しくは忌避し,又は同項の規定による質問に対して答弁をせず,若しくは虚偽の答弁をした者
(両罰規定)
第12条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者若しくは管理人又は法人若しくは人の代理人,使用人その他の従業者が,その法人又は人の業務に関し,前2条の違反行為をしたときは,行為者を罰するほか,その法人又は人に対しても,各本条の罰金刑を科する。
2 法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には,その代表者又は管理人が,その訴訟行為につき当該法人でない団体を代表するほか,法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
付 則
(施行期日)
1 この条例は,平成29年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現にヤード内自動車解体を行っている者については,第3条第1項中「あらかじめ」とあるのは,「平成29年6月30日までに」と読み替えて同項の規定を適用する。
付 則(令和2年条例第26号)
この条例は,令和2年4月1日から施行する。