○茨城県砂防指定地管理条例
平成15年3月26日
茨城県条例第36号
茨城県砂防指定地管理条例を公布する。
茨城県砂防指定地管理条例
(趣旨)
第1条 この条例は,砂防法(明治30年法律第29号。以下「法」という。)第2条の規定により国土交通大臣が指定した土地(以下「砂防指定地」という。)における法第4条第1項の規定による行為の禁止及び制限その他砂防指定地の管理に関し,必要な事項を定めるものとする。
(行為の禁止)
第2条 何人も,砂防指定地においては,次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 砂防設備(法第1条の砂防設備をいう。以下同じ。)をき損すること。
(2) 土石,竹木その他治水上砂防に支障を及ぼすおそれのある物で規則で定めるものを捨て,又は放置すること。
(3) 舟又はいかだを砂防設備に係留すること。
(4) 前3号に掲げるもののほか,治水上砂防に支障を及ぼすおそれのある行為で規則で定めるものを行うこと。
(工作物の新築等の許可等)
第3条 砂防指定地において工作物を新築し,改築し,又は除却しようとする者は,知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) 工作物の新築,改築又は除却の場所
(3) 工作物の新築,改築又は除却の場所の面積
(4) 工作物の用途,構造及び数量
(5) 工事実施の方法
(6) 工事の開始予定年月日及び完了予定年月日
(7) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める事項
3 前項の申請書には,工作物の新築,改築又は除却の場所を示す図面その他の規則で定める図書を添付しなければならない。
(砂防設備の占用の許可等)
第4条 砂防指定地において砂防設備を占用しようとする者は,知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) 砂防設備の占用の場所
(3) 砂防設備の占用の面積
(4) 砂防設備に工作物その他の物件を設ける場合にあっては,工作物の用途,構造,数量及び工事実施の方法
(5) 前号の場合以外の場合にあっては,砂防設備を占用して行う行為の内容及び方法
(6) 砂防設備の占用の開始予定年月日及び完了予定年月日
(7) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める事項
3 前項の申請書には,砂防設備の占用の場所を示す図面その他の規則で定める図書を添付しなければならない。
(土石等の採取の許可等)
第5条 砂防指定地において土石(砂を含む。)その他の砂防指定地の産出物で規則で定めるもの(以下「土石等」という。)を採取しようとする者は,知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) 土石等の採取の場所
(3) 土石等の採取の場所の面積
(4) 土石等の種類及び数量
(5) 土石等の採取の方法
(6) 土石等の採取の開始予定年月日及び完了予定年月日
(7) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める事項
3 前項の申請書には,土石等の採取の場所を示す図面その他の規則で定める図書を添付しなければならない。
(竹木の滑下等による運搬の許可等)
第6条 砂防指定地において竹木を滑下又は地引(以下「滑下等」という。)により運搬しようとする者は,知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) 竹木の滑下等による運搬の場所
(3) 竹木の滑下等による運搬の開始予定年月日及び完了予定年月日
(4) 前3号に掲げるもののほか,規則で定める事項
3 前項の申請書には,竹木の滑下等による運搬の場所を示す図面その他の規則で定める図書を添付しなければならない。
(竹木の伐採等の許可等)
第7条 砂防指定地において竹木の伐採又は開墾その他の土地の形質を変更する行為で規則で定めるもの(第3条第1項の許可に係る行為のためにするものを除く。以下「開墾等」という。)をしようとする者は,知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
(2) 竹木の伐採又は開墾等の場所
(3) 竹木の伐採又は開墾等の場所の面積
(4) 竹木の伐採にあっては,その方法
(5) 開墾等にあっては,その内容及び方法
(6) 竹木の伐採又は開墾等の開始予定年月日及び完了予定年月日
(7) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める事項
3 前項の申請書には,竹木の伐採又は開墾等の場所を示す図面その他の規則で定める図書を添付しなければならない。
2 前項に規定する者は,規則で定めるところにより,法第2条の指定があった後遅滞なく,必要な事項を知事に届け出なければならない。
2 前項の期間は,許可を受けた者の申請により更新することができる。
3 第1項の規定は,更新後の許可の期間について準用する。
(標杭の設置)
第12条 許可を受けた者は,当該許可に係る砂防指定地の見やすい場所に,規則で定めるところにより,標杭を設置しなければならない。
(許可に基づく地位の承継)
第13条 相続人,合併又は分割により設立される法人その他の許可を受けた者の一般承継人(分割による承継の場合にあっては,当該許可に係る工作物,土地若しくは竹木又は当該許可に係る工作物の新築等若しくは竹木の伐採をすべき土地を承継する法人に限る。)は,被承継人が有していた当該許可に基づく地位を承継する。
3 前2項の規定により地位を承継した者は,その承継後遅滞なく,規則で定めるところにより,その旨を知事に届け出なければならない。
(行為の廃止)
第14条 許可を受けた者が,当該許可に係る行為を廃止したときは,規則で定めるところにより,遅滞なく,その旨を知事に届け出なければならない。
(許可の取消し等)
第15条 知事は,許可を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは,当該許可を取り消し,その効力を停止し,若しくはその条件を変更し,又はその行為の中止その他必要な措置を執ることを命ずることができる。
(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反したとき。
(2) 第11条の条件に違反したとき。
(1) 国又は地方公共団体が砂防に関する工事を施行するためやむを得ない必要が生じたとき。
(2) 許可を受けた者以外の者に許可をする公益上の必要が生じたとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか,公益上の必要が生じたとき。
(1) 許可を受けた者が当該許可を受けた行為を廃止したとき。
(2) 許可を受けた者が死亡し,かつ,相続人がないとき。
(3) 許可を受けた法人が合併することなく解散したとき。
2 許可を受けた者は,前項の規定により砂防指定地を原状に回復したときは,規則で定めるところにより,遅滞なく,その旨を知事に届け出て,その検査を受けなければならない。
(委任)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
(罰則)
第19条 第2条の規定に違反した者は,1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第20条 次の各号のいずれかに該当する者は,6月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する。
(1) 第3条第1項の規定に違反して,砂防指定地において工作物を新築し,改築し,又は除却した者
(2) 第4条第1項の規定に違反して,砂防指定地において砂防設備を占用した者
(3) 第5条第1項の規定に違反して,砂防指定地において土石等を採取した者
(4) 第6条第1項の規定に違反して,砂防指定地において竹木を滑下等により運搬した者
(5) 第7条第1項の規定に違反して,砂防指定地において竹木の伐採又は開墾等をした者
(両罰規定)
第21条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人,使用人その他の従業者が,その法人又は人の業務に関し前2条の違反行為をしたときは,行為者を罰するほか,その法人又は人に対しても,各本条の罰金刑を科する。
付則
(施行期日)
1 この条例は,平成15年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前に砂防法施行規程(明治30年勅令第382号)第3条の規定に基づく規則によってした処分,手続その他の行為は,この条例中にこれに相当する規定があるときは,この条例の相当規定によってしたものとみなす。