○茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例
平成13年12月25日
茨城県条例第68号
茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例を公布する。
茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例
茨城県テレホンクラブ等営業の規制に関する条例(平成8年茨城県条例第42号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この条例は,テレホンクラブ営業が,青少年の健全な育成を阻害するおそれのある行為を誘発,助長するおそれがあることから,テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等について必要な規制を行うこと等により,風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号。以下「法」という。)と相まって,青少年の健全な育成に対する障害の除去を図ることを目的とする。
(1) 青少年 18歳未満の者をいう。
(2) テレホンクラブ営業 法第2条第9項に規定する店舗型電話異性紹介営業(以下単に「店舗型電話異性紹介営業」という。)及び同条第10項に規定する無店舗型電話異性紹介営業(以下単に「無店舗型電話異性紹介営業」という。)をいう。
(3) 利用カード等 テレホンクラブ営業による役務の提供(以下単に「役務の提供」という。)に関し発行されるカード,文書その他の物又は機器により発信される画像若しくは音声であって,電話番号,会員番号,暗証番号,提供を受けることができる役務の数量等の必要な事項(以下「利用情報」という。)を告知するものをいう。
(4) 営業禁止区域等 法第31条の13第1項において準用する第28条第1項に規定する店舗型電話異性紹介営業の禁止区域及び茨城県風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(昭和39年茨城県条例第50号。以下「施行条例」という。)第12条の6に規定する店舗型電話異性紹介営業の禁止地域をいう。
(青少年に対する利用カード等の販売等の禁止)
第3条 利用カード等の販売業を営む者(以下「利用カード等販売業者」という。)は,青少年に対して,利用カード等を販売し,又は供与してはならない。
2 何人も,青少年に対して,利用カード等を販売し,又は供与してはならない。
(自動販売機による利用カード等の販売規制)
第4条 何人も,販売を目的として,利用カード等を自動販売機(その発信する画像又は音声により利用情報を告知することのできる機器を含む。以下同じ。)に収納し,又は自動販売機により発信される状態にしてはならない。ただし,次の各号に掲げる自動販売機については,この限りでない。
(1) 自動販売機の設置場所が,次に掲げる場所の屋内であるもの
ア 法第22条,第28条第12項及び第31条の13第2項の規定により青少年の立入りが禁止されている場所
イ 茨城県青少年の健全育成等に関する条例(平成21年茨城県条例第35号)第15条第1項に規定する有害興行を行う場所
(2) 営業禁止区域等以外の地域に所在する店舗又は事業所の屋内に設置する自動販売機であって,青少年が利用カード等を購入することのないよう監視できるもの
2 公安委員会は,前項の規定に違反して自動販売機に収納され,又は自動販売機により発信される状態にされている利用カード等について,当該利用カード等に係る利用カード等販売業者又はテレホンクラブ営業を営む者に対し,当該利用カード等を自動販売機から撤去し,又は自動販売機により発信される状態から解除するための措置をとることを命ずることができる。
3 法第31条の13第1項において準用する第28条第1項又は施行条例第12条の6の規定により新たに営業禁止区域等となった区域又は地域がある場合には,当該区域又は地域が営業禁止区域等となった際現に次条第1項の規定による届出をして適法に当該区域又は地域に設置している自動販売機については,当該区域又は地域が営業禁止区域等となった日から起算して5年を経過する日までの間は,第1項の規定は適用しない。
(平21条例35・平26条例48・一部改正)
(利用カード等の販売業の届出等)
第5条 自動販売機を設けて利用カード等の販売業を営もうとする者は,販売を開始する日の10日前までに,その設ける自動販売機ごとに,次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。
(1) 氏名及び住所(法人にあっては,その名称,代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 自動販売機の名称,型式及び製造番号
(3) 設置場所
(4) 販売開始予定年月日
(5) 販売する利用カード等により役務の提供を受けることができるテレホンクラブ営業が,店舗型電話異性紹介営業である場合にあってはその営業所の名称及び所在地,無店舗型電話異性紹介営業である場合にあってはその事務所の所在地及び当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称(当該呼称が2以上ある場合にあっては,それら全部の呼称)
(6) 前各号に掲げるもののほか,公安委員会規則で定める事項
3 自動販売機を設けている利用カード等販売業者は,その氏名(法人にあっては,その名称及び代表者の氏名)並びに青少年は利用カード等を購入し,及びテレホンクラブ営業を利用(店舗型電話異性紹介営業にあってはその営業所に客として立ち入り,又は法第2条第9項に規定する電気通信設備を識別するための電話番号に電話をかけることをいい,無店舗型電話異性紹介営業にあっては法第2条第10項に規定する電気通信設備を識別するための電話番号に電話をかけることをいう。以下同じ。)することができない旨その他公安委員会規則で定める事項を,自動販売機の見やすい箇所に表示するとともに,青少年が利用カード等を購入することのないよう公安委員会規則で定める措置を講じなければならない。
第6条 販売所(自動販売機によるものを除く。以下同じ。)を設けて利用カード等の販売業を営もうとする者は,販売を開始する日の10日前までに,その設ける販売所ごとに,次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。
(1) 氏名及び住所(法人にあっては,その名称,代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 販売所の名称
(3) 販売所の所在地
(4) 販売開始予定年月日
(5) 販売する利用カード等により役務の提供を受けることができるテレホンクラブ営業が,店舗型電話異性紹介営業である場合にあってはその営業所の名称及び所在地,無店舗型電話異性紹介営業である場合にあってはその事務所の所在地及び当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称(当該呼称が2以上ある場合にあっては,それら全部の呼称)
(6) 前各号に掲げるもののほか,公安委員会規則で定める事項
3 販売所を設けている利用カード等販売業者は,その氏名(法人にあっては,その名称及び代表者の氏名)並びに青少年は利用カード等を購入し,及びテレホンクラブ営業を利用することができない旨その他公安委員会規則で定める事項を,販売所の見やすい場所に表示するとともに,青少年が利用カード等を購入することのないよう公安委員会規則で定める措置を講じなければならない。
(広告及び宣伝等の規制)
第7条 何人も,利用カード等の販売業について,次に掲げる方法で広告又は宣伝をしてはならない。
(1) 次に掲げる区域又は地域(以下この条において「広告制限区域等」という。)において,広告物(常時又は一定の期間継続して公衆に表示されるものであって,看板,立看板,はり紙及びはり札並びに広告塔,広告板,建物その他の工作物等に掲出され,又は表示されたもの並びにこれらに類するものをいう。以下同じ。)を表示すること。
ア 法第31条の13第1項において準用する第28条第1項に規定する店舗型電話異性紹介営業の禁止区域の基準となる施設のうちその周辺における利用カード等の販売業の広告又は宣伝を制限する必要のあるものとして公安委員会規則で定めるものの敷地(当該施設の用に供するものと決定した土地を除く。)の周囲200メートル以内の区域
イ 施行条例第12条の8に規定する店舗型電話異性紹介営業の広告制限地域のうち利用カード等の販売業の広告又は宣伝を制限すべき地域として公安委員会規則で定める地域
ウ 施行条例第12条の9に規定する無店舗型電話異性紹介営業の広告制限地域のうち利用カード等の販売業の広告又は宣伝を制限すべき地域として公安委員会規則で定める地域
(2) 広告制限区域等において,人の住居にビラ等(ビラ,パンフレット又はこれらに類する広告若しくは宣伝の用に供される文書図画をいう。以下同じ。)を配り,又は差し入れること。
(3) 前号に掲げるもののほか,広告制限区域等において,ビラ等を頒布すること。
(4) 広告制限区域等以外の地域において,人の住居(青少年が居住していないものを除く。)にビラ等を配り,又は差し入れること。
(5) 前号に掲げるもののほか,広告制限区域等以外の地域において,青少年に対してビラ等を頒布すること。
(6) 前各号に掲げるもののほか,青少年の健全な育成を阻害するおそれのある方法
3 何人も,利用カード等の販売業について広告又は宣伝をするときは,公安委員会規則で定めるところにより,青少年は利用カード等を購入し,及びテレホンクラブ営業を利用することができない旨を明らかにしなければならない。
(青少年に対する配慮)
第9条 何人も,青少年が利用カード等を購入し,又はテレホンクラブ営業を利用することのないよう,配慮しなければならない。
(利用カード等販売業者に対する指示)
第10条 公安委員会は,利用カード等販売業者又はその代理人,使用人その他の従業者(以下「代理人等」という。)が,この条例の規定に違反したときは,当該利用カード等販売業者に対し,青少年の健全な育成に対する障害を除去するため必要な指示をすることができる。
(営業の停止)
第11条 公安委員会は,利用カード等販売業者又はその代理人等が当該営業に関しこの条例に規定する罪,刑法(明治40年法律第45号)第174条,第175条若しくは第182条の罪,売春防止法(昭和31年法律第118号)第2章に規定する罪,児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)第4条から第8条までに規定する罪,茨城県青少年の健全育成等に関する条例第46条第1項,第2項(同条例第35条第3項に係る部分に限る。)若しくは第5項第6号に規定する罪に当たる違法な行為その他青少年の健全な育成を阻害する重大な不正行為で公安委員会規則で定めるものをしたとき,又は利用カード等販売業者がこの条例に基づく処分に違反したときは,当該利用カード等販売業者に対し,当該営業について,6月を超えない範囲内で期間を定めて,当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
(平21条例35・平26条例48・一部改正)
(聴聞の特例)
第12条 公安委員会は,前条の規定により営業の停止を命じようとするときは,茨城県行政手続条例(平成7年茨城県条例第5号。次項及び第3項において「行政手続条例」という。)第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず,聴聞を行わなければならない。
2 前条の規定による処分に係る聴聞を行うに当たっては,その期日の1週間前までに,行政手続条例第15条第1項の規定による通知をし,かつ,聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3 前項の通知を行政手続条例第15条第3項に規定する方法によって行う場合においては,同条第1項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は,2週間を下回ってはならない。
4 前条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は,公開により行わなければならない。
(報告及び立入調査等)
第13条 公安委員会は,この条例の施行に必要な限度において,利用カード等販売業者に対し,その業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
2 警察官その他の警察職員は,この条例の施行に必要な限度において,利用カード等を販売するための自動販売機の設置場所又は販売所に立ち入り,帳簿,書類その他の物件を調査し,又は関係者に質問することができる。
3 前項の規定により立ち入る者は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者に提示しなければならない。
4 第2項の規定による権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(委任)
第14条 この条例の施行に関し必要な事項は,公安委員会規則で定める。
(罰則)
第15条 第11条の規定による公安委員会の処分に違反した者は,1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
(令7条例1・一部改正)
第16条 次の各号のいずれかに該当する者は,20万円以下の罰金に処する。
(1) 第3条第1項の規定に違反した者
(2) 第4条第1項の規定に違反した者
(3) 第4条第2項の規定による命令に従わなかった者
(4) 第5条第1項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者
(5) 第6条第1項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者
第17条 次の各号のいずれかに該当する者は,10万円以下の罰金に処する。
(1) 第3条第2項の規定に違反した者
(2) 第5条第2項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者
(3) 第5条第3項の規定による表示をしなかった者
(4) 第6条第2項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者
(5) 第6条第3項の規定による表示をしなかった者
付則
(施行期日)
1 この条例は,公布の日から起算して6月を超えない範囲内において公安委員会規則で定める日から施行する。
(平成14年公委規則第4号で平成14年4月1日から施行)
(自動販売機に関する経過措置)
2 この条例による改正前の茨城県テレホンクラブ等営業の規制に関する条例第7条第1項の規定によりされた届出は,この条例による改正後の茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例(以下「改正後の条例」という。)第5条第1項の規定によりされた届出とみなす。
(販売所に関する経過措置)
3 この条例の施行の際現に販売所を設けている利用カード等販売業者については,改正後の条例第6条第1項中「販売を開始する日の10日前までに」とあるのは「茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例(平成13年茨城県条例第68号)の施行の日から起算して1月以内に」と,同項第4号中「開始予定年月日」とあるのは「開始年月日」とそれぞれ読み替えて同項の規定を適用する。
(広告物に関する経過措置)
4 この条例の施行の際現に表示されている広告物については,この条例の施行の日から起算して3年を経過する日までの間は,改正後の条例第7条第1項の規定は適用しない。
(罰則の適用に関する経過措置)
5 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については,なお従前の例による。
付則(平成21年条例第35号)抄
(施行期日)
1 この条例は,平成22年4月1日から施行する。
付則(平成26年条例第48号)
(施行期日)
1 この条例は,公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前にした児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第79号。以下「改正法」という。)による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)第4条から第8条までに規定する罪に当たる違法な行為に係るこの条例による改正後の茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例(以下「改正後の条例」という。)第11条の規定による営業の停止の命令については,なお従前の例による。
3 茨城県テレホンクラブ営業に係る利用カード等の販売等の規制に関する条例第3条第1項に規定する利用カード等販売業者又は同条例第10条に規定する代理人等が,改正法の施行の日以後この条例の施行の日前までの間に,改正法による改正後の児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第4条から第8条までに規定する罪に当たる違法な行為(同法第7条第1項に規定する所持及び保管並びに同条第5項に規定する製造を除く。)をした場合については,改正後の条例第11条の規定を適用する。この場合において,同条中「児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」とあるのは,「児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」と読み替えるものとする。
付則(令和7年条例第1号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和7年6月1日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
2 この条例の施行前にした行為の処罰については、なお従前の例による。
3 この条例の施行後にした行為に対して、他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ、又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる罰則を適用する場合において、当該罰則に定める刑に刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)第2条の規定による改正前の刑法(明治40年法律第45号)第12条に規定する懲役(有期のものに限る。以下「懲役」という。)、同法第13条に規定する禁錮(有期のものに限る。以下「禁錮」という。)又は同法第16条に規定する拘留(以下「旧拘留」という。)が含まれるときは、当該刑のうち懲役又は禁錮はそれぞれその刑と長期及び短期を同じくする有期拘禁刑と、旧拘留は長期及び短期を同じくする拘留とする。
(人の資格に関する経過措置)
4 拘禁刑に処せられた者に係る他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ、又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる人の資格に関する条例の規定の適用については、無期拘禁刑に処せられた者は無期禁錮に処せられた者と、有期拘禁刑に処せられた者は刑期を同じくする有期禁錮に処せられた者とみなす。