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平成24年度 第4回野外講座 ハマナス南限地の植物と鹿島灘の伝説

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概要

初めての海浜植物観察会でした。ハマナス自生地には大正11年に天然記念物に指定された記念碑があり、 大切に保護されていました。あいにく花の時期は過ぎて赤い実をつけていました。スカシユリの花はちょうど見頃で オレンジ色がきれいでした。ハマボウフウは独特の香りがする食べられる植物です。子供の頃摘み取った葉が夕食の食卓にあがったという話で盛り上がりました。大きな果実をつけていましたが食べられる葉にだけ興味があったのでしょうか、初めて見たとのことでした。他にハマナデシコ、ハマヒルガオ、ハマニガナ、ハマニンニク、コウ ボウシバ、コウボウムギ、ケカモノハシ、ネコノシタなどの海浜植物が見られました。外来植物であるオニハマダイコンは個体数 が多く見られました。

午後の研修では、鹿島灘の伝説について、特に今回は縄文時代後期からの製塩活動について研修しました。 塩は、原始時代から調味料や食料として使用されてきましたが、中世になると神事と結びついて「お祓い」とか「浄め」るといった機能も加わり、また民族的行事の中にも 必要不可欠な位置を占めるようになり塩釜神社が祀られています。塩釜神社は全国に116社あり、県内には6社あります。この地には製塩事業で財をなした文太長者の伝説があります。83の蔵を建て、棟数90軒、家の子郎党は3百余人をかかえていたことが伝えられています。参加者の中に昭和20年代小学生の頃、揚浜式塩田で学校に行かず塩作りを手伝っていた経験談が披露され、生き証人がいたことで 一気に身近に感じることができました。


自生南限地のハマナス(バラ科)の実


スカシユリ(ユリ科)花被片の基部に隙間がある

 


ハマボウフウ(セリ科)葉と果実


鹿島灘の伝説について学習しました