トップページ > イベント情報 > イベント結果(平成25年4月から6月まで) >平成25年度 第3回霞ヶ浦野外講座 砂丘の植物と波崎の集落
波崎海浜植物公園付近の海岸を歩きました。バス車内でパートナーの二階堂さんが「波崎の海浜植物参考資料」をもとに解説していただきました。皆さん予備知識十分です。
波崎海岸には,ネコノシタ・ビロードテンツキなど絶滅危惧種が生育しています。他にコウボウムギ・コウボウシバ・ハマヒルガオ・ハマアオスゲ・ハマエンドウ・スナビキソウ・ハマニガナ・ツルナ・オニシバ・オカヒジキ・ハマボウフウ・ケカモノハシ・ハマニンニク・スカシユリなどが海浜植物が砂浜を覆っています。特に斜面の砂地を維持するためにハマニンニクが植栽されています。
また,イソギクは1956年長本欣三他によって鹿嶋市での生育が報告され手鹿嶋市が北限とされましたが,その後の野生種は確認されていません。今回,植物公園に植栽されたものが海岸まで繁茂しているのが確認できました。野生ではありませんので参考資料です。
コウボウシバ・ハマヒルガオ・ハマアオスゲ・ハマエンドウ・スカシユリなどは,霞ヶ浦湖岸にも見られますが,気のせいでしょうか砂浜で生育しているものは葉の感触などから厳しい環境の中で生き抜いているような生き生きした様子でした。クロマツ・トベラ・シャリンバイなどの樹木も見られました。
午後は神善寺(通称舎利寺)へ移動しての研修です。ここには県の天然記念物に指定されているタブの大木があります。樹齢は1000年,その威容に圧倒されました。
その昔波崎(羽崎)の地は,「いと広き砂山の木草もなく,赤々としたる砂地で我が国の東のはてになんありける」と記されている。舎利浜は鹿島灘で地曳き網漁が発展する明治5年に初めて定住者が現れたという。以来砂との戦いが繰り広げられてきた。標高は5mに満たない地域である。東日本大地震の時は124号線まで押し寄せました。避難場所の確保は大きな課題になっています。
参加された皆さんからは,勉強になりました・楽しかったです・次回も是非参加したいです等々の感想が寄せられました。
海岸植物観察
大タブの木(新日本名木100選)
ネコノシタ(キク科)
ハマアオスゲ(カヤツリグサ科)
ハマヒルガオ(ヒルガオ科)
ハマボウフウ(セリ科)
葉は刺身のつまになっていたりします