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更新日:2015年6月1日

 

知事定例記者会見における発言要旨150601

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

・日本動物園水族館協会(JAZA)の世界動物園水族館協会(WAZA)残留について

・スカイマーク社の再生計画案について

・高規格幹線道路の整備について

・竹下復興大臣との意見交換会について

・小型無人飛行機「ドローン」への対応について

・「クロスボウ」に対する規制について

 

(作成:広報広聴課)
平成27年6月1日(月曜日)
11時16分~11時39分 会見室
 


 ○日本動物園水族館協会(JAZA)の世界動物園水族館協会(WAZA)残留について


産経(幹事社):幹事社の産経新聞です。まずイルカの問題でお伺いいたします。世界動物園水族館協会(WAZA)が,日本伝統の追い込み漁でのイルカの入手を問題視して,これを改善しなければ日本を除名すると通告した問題で,日本動物園水族館協会(JAZA)がWAZA加盟の継続を決定して,追い込み漁でのイルカの入手をやめることを決めました。イルカの繁殖技術がまだ確立されていないということもあり,さまざまな影響が懸念されており,本県も大洗水族館を抱えており影響が避けられないと思いますが,今回の一連の問題に対する知事の所見をお聞かせください。

知事:JAZAとしては,動物園と水族館,両方の立場を考えながらの総合的判断に立って今回の結論に至ったのではないかと思います。

 私どもの大洗の水族館でも3種9頭のイルカを飼育中でございますので,このイルカがショーをやってくれて,大分人気があるということで,今後,もしイルカが手に入らないということになれば,水族館の運営等にも大変支障をきたすのではないかと思っております。

 ただ,イルカの寿命は結構長いものですから,当面は心配する状況にはないと聞いております。

 また,今後どうするのかということについては,例えば,JAZA会員園館は,飼育イルカの繁殖を促進する取組みを協力して行うことも,今回,JAZAの理事会で決定されているところでございます。

 大洗の水族館におきましては,過去にイルカの繁殖に成功した例もありますが,今は繁殖用のプールがないということもあって,うまくいっていない状況にございます。

 個別の水族館ではかなり難しい面もあるかもしれませんが,JAZA全体としてどう取り組むかといったことも検討していく必要があるのではないかと思っております。

産経(幹事社):今回の問題が出てから,県として,内部で協議されたり対応等の検討はございますか。

知事:水族館から,こう考えているという話があったものですから,水族館の立場でJAZAのほうに回答したらいいのではないかということをお話ししておきました。

産経(幹事社):一部の水族館ではJAZAを脱退するのではという動きも見られると伺っておりますが,大洗水族館の場合は,今のところはそういうお考えはないのでしょうか。

知事:一部でそういう動きがあるということは聞いておりますが,地元(和歌山県太地町)を除くと公立の水族館はないように聞いております。大洗水族館につきましても,現在のところ,そういう検討が行われているとは聞いておりません。

産経(幹事社):大洗水族館の新たなイルカの飼育施設やプールの建設等も含めて,来年度といいますか,今後,予算措置等で考えていらっしゃるようなことはございますでしょうか。

知事:私は,国全体としての問題だろうと思いますし,個別の水族館で大変多額の費用を要する繁殖用プールなどを設置していくことについては,費用対効果という面も考えると,もう少し検討する必要があるのではなかろうかと思います。

 

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 ○スカイマーク社の再生計画案について

産経(幹事社):スカイマーク社が5月29日に東京地裁に再生計画案を提出しました。内容は経営的なもので特に個別の路線ですとか空港などについては言及しておりませんが,一つの区切りということで知事の所感と,茨城空港にどのような影響が出そうかということをお聞かせください。

知事:まだ再生計画の骨子が公表されただけで,具体的にどの路線がどうなるのかといったことについてはつまびらかになっていないところであります。

 私どもとしては,茨城空港の存在意義につきましては,スカイマークさんにも随分理解をしていただいていると思っておりますので,何とか路線を継続してほしいと思っております。

 そしてまた,あわせて,継続してもらうためにも,少しでも利用客を増やすことが経営面への支援にもなりますし,大事なことだと思っております。

 

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 ○高規格幹線道路の整備について


産経(幹事社):次に,高速道路網の整備についてお伺いいたします。圏央道が今月7日に千葉県内で東関東自動車道とつながります。もちろん,県内でも高速道路体系が整備されるということで,県民の利便性が非常に高まることも期待されますが,一方で圏央道が壁になって,工場の立地ですとかそういうものがちょっと止まってしまって,水戸や県北のほうには来ないのではないかという懸念もあると伺っております。また,成田空港へのアクセスが非常に便利になるということで,茨城空港への影響も懸念されると伺っておりますが,この辺についての知事のお考えをお聞かせください。

知事:圏央道が壁になるということはないと思いますが,(圏央道沿線は)物流関係については大変魅力的な場所だろうと思っております。

 ただ,製造業全体として見れば,どのような場所を選ぶかというのは,ほかの要件も絡んでまいりますし,圏央道が開通して,県内のどこに立地していても便利になることは間違いないわけですから,本県全体としての優位性は高まっていくと考えております。

 また,空港関係でありますが,茨城空港の場合,動線なども極めて短い,あるいはまた,駐車料金も安い,そういった様々な利点がありますので,成田と比べて,すぐそちらへ流れるかというと,ごく一部の地域では場合によってはあるかもしれませんが,全体として見ればそんなに多いことはないだろうと思っています。

産経(幹事社):東関東自動車道のほうも鉾田と潮来の間で本年から工事が始まると伺っておりますが,こちらについて知事の期待を教えてください。

知事:我々の期待としては,東関道水戸線が全線開通しますと,ある程度県内の高速道路網が出来上がってまいりますので,是非早急に完成させていただきたいと思っております。例えば,今,古河,五霞のほうは極めて県庁からも遠い存在でありますが,圏央道の全線開通により,そこが大分便利になる。これから残ってくるのは,神栖,波崎のほうでありますので,そちらに向けて東関道水戸線が完成するというのは大変大きな力になってくれるのではないかと思っております。

 そうしたことを前提にして,その後,鹿嶋方面へ延ばすかとか,いろいろなことを検討していく必要があるのだろうと思っていますが,いずれにしても,東関道水戸線の早期完成を働きかけていきたいと考えております。

朝日:先ほどの圏央道の千葉方面の開通について,懸念もある一方で,企業立地もそうですが観光面などの影響で,メリットを取り込む施策をどのように考えていらっしゃるかについてもお聞かせください。

知事:少なくとも広域観光が非常にやりやすくなってきます。鹿島神宮をはじめとするさまざまな文化的な資源などもあります。そういったものも活用する。あるいは潮来なども近くなってくる。例えば,埼玉県から潮来まで行くのに本当に近くなってきますから,そういう点で,広域観光なども含めて大いに利用価値が出てくると思っております。これを,地元としてそれぞれの市町村が単独に考えるのではなくて,広域的な観光に結びつけていければ大変素晴らしいと思っております。

 そのためにも,東関道水戸線の早期完成,できたらオリンピックの時期ぐらいまでには完成するようにしていただければ大変ありがたいと思っております。

日刊工業:圏央道の関連で,企業誘致の話に戻るのですが,高速道路が整備されると企業誘致が進むということで,もともと地元にいる中小企業との人材の取り合いというような側面も出てくるかと思うのですが,そういう部分に関して,県としてどういうふうな対策や取組みをされていくのでしょうか。

知事:地元の高校・大学等での人材育成,例えばインターンシップなどを実施してまいります。

 あわせて,本県の場合には,多くの高校生が東京の大学など他県に進学しており,そうした人たちに対して,俗にUIJターンと言われますが,そうした形で自分の出身県に戻ってきてくれる,そのための合同面接会にも力を入れていきたいと思っております。

 いずれにしても,製造現場などではまだまだ職場も不足しており,そちらに就きたいと思ってもなかなか就職先がないといった人もおりますので,そういった面では,これから今申し上げたようなことを十分にやっていくことによって対応できるのだろうと思っております。

 

 

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 ○竹下復興大臣との意見交換会について


茨城:先週,竹下復興相が本県を訪れまして,知事や首長さんと意見交換され,その中で液状化対策や被災庁舎の建て替えの問題について発言がありましたが,改めて知事としてどのように受け止められましたか。

知事:かなりそれぞれの地域の実情に応じた形で措置をしていただけるのだろうと思っておりまして,庁舎の関係,液状化の関係等々については5年を超えても心配することはないとの返事をいただいたものと思っています。

 一方,ほかの事業について,一部の地元負担がどのように入ってくるのか,これについては当日もそれほど大きな話題にはなりませんでしたが,私からは,その負担によって事業が実施できなくなることだけは避けてほしいということをお願いしておきました。 

 これからも国の方針が示されるのを待って,それに対応していかなければいけないと思っています。

茨城:その時の知事の挨拶の中で,風評被害への対策の話がありましたが,改めてどのようなことを懸念されているのか教えてください。

知事:挨拶の中で風評被害のことを申し上げたのは,要するに,「地元が直接負担をしないと自分たちで事業を実施しているという意識がなかなか湧いてこないのではないか,地方の自立心が生まれてこないのではないか」といった趣旨の発言がずっと続いておりますので,そんなことはない,地元は,それでなくても,こうした事業が十分に行われたとしても,補助率がいくら高くても,そのほかにも大変な痛手を被っているんだということを申し上げ,痛手を被っているのだから,復旧・復興事業については,全部国で見てくれればいいではないかという趣旨を込めて申し上げたつもりです。

 風評被害については,先ほども申し上げましたように,人口減少が大変大きくなっている。例えば,社会増減ということで言えば,震災前の4年間では約1,000人の社会増だったものが,震災後の4年間では約2万人の社会減になっている。それが地域経済活動はもとより,税収,さらには交付税等々へものすごく大きな影響を及ぼしている。そういったことについて国としても理解してほしいという気持ちを持っております。

 

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 ○小型無人飛行機「ドローン」への対応について


NHK:小型無人飛行機「ドローン」についてお伺いします。先日,県立公園で原則的には使用しないようにという方向性を担当課が答えられましたが,知事としては,ドローンの規制のあり方については,県全体で見たときにはどのように考えていますか。

知事:県全体というか,国全体でしっかりした方針を出していかなくてはいけないのだろうと思っています。それは機体をどうやって安全なものにするかから始まって,飛ばす場所の確保など様々な分野に及んでいくのだろうと思っております。

 担当課で,県立公園について使用禁止というお話を申し上げたようですが,その後,担当課から報告を受け,必ずしも県立公園ばかりではなくて,県立公園から追い出しても,ドローンは売られているわけですし,どこかで飛ばしたいという時にどうするのかという問題も出てきますので,総合的な検討をしていく必要があるのではないかと思っています。特に,例えば夏場に,公園で使用できなくなって海岸線などで飛ばされてれてしまいますと,海水浴客がたくさんいますので,そういうところでは絶対使用してもらっては困るわけですから,トータルに見て規制を考えていく必要があるだろうと思っています。

 県立公園については,都市公園条例がありますので,その規定を使って許可制という形にしていきたいと思っております。近々,注意喚起の張り紙なり看板を出すようにしていきたいと思っております。

 海水浴場その他につきましても,海水浴場の開設者である市町村や観光協会などと県で協議会(海水浴場安全対策等会議)を作っておりますので,そこで十分検討して,対応していきたいと思っています。

NHK:法的な検討が必要ということだったのですが,県庁内にそういうプロジェクトチームのような立ちあげを考えてらっしゃいますか。

知事:県庁内でももちろん関係者の会議を先般開催したところですが,まだまだ,例えば,ドローンを見たこともない,飛ばしたこともないという人が多いので,基本認識をまず統一させて,これからきちんと対応していきたいと思っておりますが,国では各省庁連絡会議でいろいろな議論が行われているようですので,それを待って対応していくことになると思います。

共同:ドローンについてなのですが,県としては,不法投棄対策にドローンを活用されていると思うのですが,ほかの自治体でも観光面や災害面での活用を取り入れているところもありますが,県としてほかにドローンを活用される方面が何かありましたらお願いいたします。

知事:今すぐ考えているわけではありませんが,とりあえず,塀で囲まれている産廃の投棄現場を上からちゃんと見ないといけないということで,活用を考えているところであります。

 ドローンについてはこれからいろいろな面で活用の方法が考えられると思います。

 例えば,もう既につくばのほうではドローンの飛行場が出来たそうでありますが,先ほど申し上げましたように,安全を確保するという点から,しっかりドローンについて検討していかなくてはいけないのとあわせて,私はドローンを,いろいろな面で,場合によっては成長産業的なものになっていくのではなかろうかと思っておりますので,その活用方法を検討していくことも大変大事だろうと思っております。

毎日:ドローンについて個別の条例での規制というのは,今のところ考えていないということでよろしいのでしょうか。

知事:都市公園条例の中で,全体的にほかのものと同じような形で規制していきたいと考えております。

毎日:他県では具体的に禁止の条項をつくっている自治体もあるようですが,知事が条例で規制する必要はないと考える理由についてお聞かせ願います。

知事:ほかのものも同じように,例えばラジコンなどもありますから,そういうものと同じようにすればいいのだろうと思っております。

 私も現物を触ってみたし,飛ばしているところも見ましたが,ラジコンとどう違うのだろうかという感じもありますから,同じような形で規制すればいいのだろうと思います。

 また,強制的に,(ドローンを飛ばすことについて)どこもだめ,どこもだめということになると,どんなところで飛ばされるかわからない面もあります。

 ある程度,飛ばしたい人の立場も考えていく必要があるだろうと思っておりまして,それについては,出来れば,国のほうで方針を示すべきではないかと思っております。

 

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 ○「クロスボウ」に対する規制について

朝日:以前の知事定例記者会見で,「クロスボウ」について取手市での事件を受けて販売状況等の実態を掴んだ上で対応策を検討していきたいとおっしゃっておりましたが,その後,担当課のほうで調査をされたようですが,6店舗が購入者の年齢を確認していないなど,いろいろわかってきたこともあるかと思うのですが,そういった状況を受けて,今の時点での検討状況を教えていただけますでしょうか。

知事:247店舗に対して,電話で販売の有無などの聞き取りをいたしました。その結果,今お話にあったように,6店舗でクロスボウが青少年に販売される可能性があることがわかったところでありますので,これを受けまして,近々,茨城県青少年健全育成審議会へ諮問をいたしまして,必要な規制をやっていきたいと考えております。

朝日:具体的には,県が考える方向性としてはどういった方向性になるのでしょうか。

知事:条例の第18条では「人の生命,身体又は財産に危害を及ぼすおそれが著しく,青少年の健全な育成を阻害するおそれがあるものについては,当該特定器具等を有害器具等として指定することができる」とされております。これに基づいて指定していくことになります。

NHK:今の関連でお伺いするのですが,茨城県青少年健全育成審議会が答申した後というのは,いつぐらいになりますでしょうか。

知事:そんなに時間がかからないと思います。あらかじめ,いつごろになるとこちらで言うわけにはいきませんが,できるだけ早くやっていただけたらと思っております。

 最近の例でいうと,ダガーナイフとかバタフライナイフなども指定しているところでございますが,同じような形でスピード感をもってやっていきたいと思います。

産経(幹事社):ありがとうございました。

 

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