県広報紙「ひばり」7月号「特集」

森林湖沼環境税を活用した取り組み（平成27年度）湖沼・河川の水質保全

生活排水などの汚濁負荷量の削減

• 高度処理型浄化槽の設置などへの補助（1,192基)
• 下水道や農業集落排水施設への接続を支援（下水道：429件、農業集落排水：90件）
• 工場・事業場の立入検査（375事業所）
• 堆肥の流通を促進

高度処理型浄化槽の設置	工場・事業場の立入検査

農地からの流出水対策

• 農業排水を農業用水として再利用する循環かんがい施設の整備・管理（8カ所）

県民参加の水質保全活動を推進

• 市民団体の環境保全活動を支援（30団体)
• 小・中学生などを対象にした湖上での環境学習を実施（300回、9,049人）
• ヨシ帯の保全活動を支援（10活動組織）

霞ヶ浦湖上体験スクール	ヨシ帯の保全活動

水辺環境の保全

• 湖水や河川などを直接浄化する実証試験
• アオコ抑制装置を設置し悪臭被害などを防止
• 未利用魚の回収（191.5トン）
• 霞ヶ浦・北浦の水質改善に向けた試験研究

アオコ抑制装置の設置	未利用魚の回収

平成27年度事業による年間負荷削減量

平均的な家庭が1年間に排出する負荷量（COD）の約6,700世帯分に相当
※COD…化学的酸素要求量のこと。水質汚濁の原因となる水中の有機物に関する指標の一つです。

平成25～27年度の3年間の事業による年間負荷削減量

平均的な家庭が1年間に排出する負荷量（COD）の約20,400世帯分に相当

Q.「窒素やりん」は、どうして削減しないといけないの？
A.窒素やりんなどの栄養塩類は、植物が育つために必要な物質です。
しかし、水中の窒素やりんが多くなりすぎて富栄養化が進むと植物プランクトンが増加し、アオコが発生してしまいます。
また、植物プランクトンの増加に伴って、湖内の有機物も増え、湖が汚れてしまうことにつながるのです。

森林湖沼環境税を活用した取り組み（平成27年度）森林の整備・保全

森林環境保全のための適正な森林整備の推進

• 荒廃した森林の間伐（1,329ヘクタール)
• 間伐作業道の開設（72,211メートル）
• 身近な平地林や里山林の整備（106ヘクタール）
• 海岸防災林の機能強化（広葉樹などの植栽：13.5ヘクタール、松くい虫被害木伐採：2,283立方メートル）

間伐した森林	整備した平地林

いばらき木づかい運動の推進

• 県産木材を使用した木造住宅建築への補助（167戸)
• 公共施設などの木造化・木質化（5施設）
• 学校などへの木製品（椅子や机など）の導入（39施設）

県産木材を使った住宅の建築	小学校に導入された木製品

県民協働による森林づくりの推進

• 地域の森づくり活動などへの支援（20団体)
• 小・中学生などを対象とした森林・林業体験学習を実施（参加人数：11,741人）
• 筑波山のブナ林保護活動（林床ササ刈り：750平方メートル）

地域の森づくり活動	森林・林業体験学習

平成27年度事業により増加した年間炭素吸収量

約2,466炭素トン

平均的な家庭が1年間に排出する炭素量の約1,700世帯分に相当

平成25～27年度の3年間の事業により増加した年間炭素吸収量

約13,498炭素トン

平均的な家庭が1年間に排出する炭素量の約9,400世帯分に相当
※一度整備した森林は、一定期間炭素吸収量が増加した状態が続きます。

Q.間伐はどうして必要なの？
A.人が苗木を植えて育てた森林を「人工林」といいます。
「人工林」は、木の成長に応じて間伐を行わないと、枝や葉が重なり合って太陽の光が入らない暗い森林になり、木の成長が悪くなるばかりでなく、下草が生えないため雨が降ると土砂が流れやすくなり、森林の土が水を蓄えるという機能が失われてしまいます。
間伐は、健全な森林をつくるために欠かせない作業です。