いもりを通じて里山を甦らせよう(2013年9月)

取手市
貝塚・上高井地区農村環境活用推進協議会

(写真1:「ロハスフェスタin東京」での販売の様子)

取手市貝塚地区・上高井地区は、首都圏近郊でありながら里山の風景が残る農村地区です。
耕作放棄地の解消や、自然を大切にする農業による地域と農業の活性化を目指し、平成23年に、「貝塚・上高井地区農村環境活用推進協議会」(以下協議会)が発足しました。地域環境の保全や、都市と農村の交流活動に取り組んでいます。

「いもりの里」で地域活性化!

取手市貝塚地区では、日本固有種「アカハライモリ」の住める里山の復元・保全を目指す「いもりの里プロジェクト」が、筑波大学や地元農家、地権者、NPO団体とともに進んでいます。

「協議会」(11名)は、自然観察会や収穫体験など、都市と農村の交流を積極的に行い、プロジェクト活動の中心的役割を担っています。また、地域環境に配慮した米の栽培や、体験型農園の取り組みを始めています。

環境にやさしい米栽培とブランド化に向けて

平成24年からは、6名が減農薬・減化学肥料での米の栽培を開始し、「いばらきエコ農産物」の認証を取得、「取手いもりの里米」として試験販売されました。今後も、良好な地域環境で作られたお米としてブランド化に向けて積極的なPRを行い、所得向上と取り組みの拡大を目指しています。

写真:取手いもりの里米。パッケージにはいもりのイラストが描かれています。

(写真2:取手いもりの里米)

農業体験による都市・農村交流の活性化

耕作放棄地を整備し、平成24年から準備が進められてきた農業体験施設「いがっぺ農家塾」が平成25年に本格オープンしました。利用者は、供用管理スペースと個人管理スペースで野菜づくりを体験でき、地元農家が環境に優しい栽培方法を指導します。農家塾では、収穫祭(いも掘り体験)などのイベントが開催され、地域住民との交流が進んでいます。

写真:農業体験施設「いがっぺ農家塾」の看板

(写真3:農業体験施設「いがっぺ農家塾」)

同地区の活動が評価され、平成24年度に「エコ農業茨城優良地区」に認定されました。
「いもり」を通じて里山を甦らせ、地域の農業を継続的に活性化させていく地区の活動は大いに注目を集めています。

沢山の人が農作物を収穫しています。

(写真4:収穫祭の様子)

つくば普及センター

2013年08月28日