ニーズに対応した商品づくりで差別化を図る(2017年1月)

行方市
JAなめがたちんげん菜部会連絡会

写真:収穫間近のチンゲンサイ

(写真1:収穫間近のチンゲンサイ)

行方市では、霞ヶ浦の西浦と北浦に挟まれた温暖な気候と、水はけの良い台地の土壌特性を活かし、60品目もの農産物が生産されています。

中でも、チンゲンサイは茨城県が全国一の出荷量を誇り、行方市では昭和55年頃に旧北浦町で栽培が始まりました。その後の中国野菜ブームを受けて生産を拡大し、現在では地域を代表する品目の一つです。

JAなめがたちんげん菜部会連絡会は、麻生・北浦・玉造の地区部会を総括した組織で、67名が延べ約100ヘクタールで周年生産を行いながら、他産地との差別化に取り組んでいます。

品質の安定、量の安定

写真:女性部での目揃会の様子

(写真2:女性部での目揃会の様子)

栽培の難しい猛暑期・厳寒期でも良品が生産できるよう、季節に適した品種の比較試験や、資材試験等を実施しています。

また、産地内品質差解消のため、毎月目揃会を実施して選別の目を徹底して揃えています。出荷品も毎日検査して確認するとともに、一つの出荷先に異なる規格が出荷されないよう調整しています。

安全・安心の見える化

写真:GAP内部監査のようす

(写真3:GAP内部監査のようす)

環境にやさしい農産物を求めるニーズへの対応のため、農薬・肥料等を節減する「特別栽培」や「GAP(農業生産工程管理)」に取り組んでいます。

防虫ネットの設置を義務付けて農薬を減らしたり、有機質肥料を統一使用して化学肥料を減らす等の工夫をしているほか、30個の点検項目に沿って適切な生産工程がなされているか定期的に点検しています。

これらに取り組むことで、食品の安全性向上や環境保全等の取り組みを見える化しています。

「なめがた」だけのこだわり

チンゲン菜のイラストが描かれたパッケージの袋に2株から3株入っている写真。

(写真4:サラダちんげん菜)

さらに、ニーズに応じた商品づくりを行っています。

会で作成した専用肥料の使用による独自ブランド「特菜」(通常よりも棚もちが良い)や、夏季の期間・数量限定「保冷剤入り品」(品質低下防止)は、実需者から好評を得ています。

地域の出荷団体で構成される「行方市青梗菜研究会」とも連携し、えぐ味が少なく生でも食べられる「サラダちんげん菜」や、一袋一株の「大きいちんげん菜」も生産しています。今後は栄養成分分析等により、おいしさや栄養も目に見える形で発信していく予定です。

おススメの食べ方をPR

写真:豚肉とチンゲンサイの水炊き

(写真5:豚肉とチンゲンサイの水炊き)

中華料理のイメージが強く、「食べ方を知らない」「日頃買わない」という声も聞かれるチンゲンサイ。
産地おすすめレシピを作って、店頭で試食を行いながら食べ方等をPRしています。SNSで情報を発信していますので、ぜひご覧ください。

行方普及センター

2016年12月26日