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更新日:2016年5月19日

鹿島地方における潜在自然植生

研究報告No.6(要旨)

1.現在、茨城県鹿島地方では臨海工業地帯が造成されて急激に周辺の自然が変ぼうしはじめている。この地方に残存している自然林を調査して潜在自然植生を推定復元し、環境保全のための基礎的資料を提供するのが、この研究報告の目的である。

2.鹿島地方では古くからの人為の影響で現在すでに大面積を占める原植生は存在しない。神社の神域に残る自然林がこの地方の潜在自然植生を知る唯一の手がかりである。鹿島神宮、息栖神社等10調査区において植生調査をおこなった。なお、海岸砂丘には代償植生(二次林)としてクロマツ林が存在している。

3.10調査区いずれも常緑広葉の森林であるが、北部の内陸よりではスダジイの優占度が高く、南東の海岸よりの地域ではタブノキの優占度が高くなる。息栖神社の境内林が中間の性格をしめしている。このスダジイとタブノキの優占の程度のちがいには、とくに冬期の気温が関係していると考えられる。

4.森林を構成する樹木の各種類のうちスタジイ優占林要素とダブノキ優占林要素について量的に詳細な比較をおこない、また、林床植生をふくむ群落組成表にもとづいて検討した結果、スダジイ優占林はスダジイ-ヤブコウジ群集、タブノキ優占林はタブ-イノデ群集と同定され、それらが占めるであろう領域は息栖神社を境として北と南にあることがわかった。

5.鹿島臨海工業地に緑地帯を造成するにあたっては、この地方の潜在自然植生であるスダジイ林、タブノキ林の常緑広葉樹林をかなりの面積にわたって林床ごと復元させることが理想的である。しかし、すでに荒廃のいちじるしくすすんだ土地には、まずこの地方の代償植生であるクロマツ林を造成することが、過去の経験からも明らかなように正しい方法であろう。

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