私は大学病院、総合病院、民間病院を経て当院に勤務しています。茨城県立こころの医療センターは精神科救急を担う自治体病院ということもあり、スタッフが充実しています。特に看護スタッフの精神看護に対する積極性が長所であり、病棟や外来での診療において、いつもサポートしていただいています。急性期、慢性期だけでなく、医療観察法や児童思春期など病棟の種類が多いため医師数も多いのですが、病院全体で救急に臨む体制は、情報共有や症例の相談がしやすい環境です。このため救急病棟とはいっても、負担が大きいということはなく、入院後の急性期治療や環境調整、疾病教育にかける時間をしっかりと確保することができます。また、医師、看護師だけでなく、精神保健福祉士、薬剤師、作業療法士、検査技師、管理栄養士、事務など多職種での連携が精神科診療の要ですが、そういった繋がりも持ちやすいと思います。

現在は、大学院の最終学年でもあり、週に一日の研究日をいただいて、研究を行なっています。論文や学会発表、統計解析など、研究室にいなくても研究を進めることができるため、臨床と並行して大学院生活も継続することができ、卒業も見えてきたところです。医局には他にも臨床と研究を並行して進めている先生が多く、研究についての理解も得られやすく、肩身の狭い思いなどはせずに過ごせています。