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更新日:2023年8月29日

普及センターだより67号(技術情報)

カンショ基腐病対策

基腐病とは、糸状菌(カビ)によって引き起こされる病害です。病徴は、株の地際のあたりが暗褐色~黒色に変色しており、その地上部を見ると、生育不良や葉の萎れ、黄変等が見られます(写真)。今回は、育苗期から植付期に注意する項目についてお話します。

健全な苗を確保するために

  • 種いもから苗を増殖する場合、使用する種いもは、本病未発生地のものを利用しましょう。また、伏せ込む前に種いもに登録のある薬剤(※)で、消毒を行ってください。
  • 採苗時に使用するハサミはこまめに消毒しましょう。苗は地際から5cm以上の位置で切ってください。採苗した苗は採苗後速やかに登録のある薬剤(※)で苗消毒を行います。
  • 定期的にウイルスフリー苗を利用し苗の更新をしましょう。また、購入苗を利用する場合、未消毒のものであれば、登録のある薬剤(※)で消毒してから挿苗しましょう。

なお、苗消毒用の薬液は使用当日に調整し、登録の内容に従って浸漬処理を行ってください。

 

表 使用可能な薬剤(令和5年3月8日現在)

  薬剤名
採苗用種いも浸漬 トップジンM水和剤
苗浸漬 ベンレート水和剤
ベンレートT水和剤20
苗基部浸漬 トリフミン水和剤

育苗中に本病の発病が疑われた場合は

農業改良普及センターまでご連絡ください。その際、農業改良普及センターが訪問するまで、畑はそのままの状態にし、引き抜きや処分等はしないようにお願いします。

基腐れ病症状

図 苗基部の黒変

写真出典: 生研支援センターイノベーション創出強化研究推進事業(01020C)

令和3年度版マニュアル「サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策」

  • 参考資料の作成にあたっては、農薬使用基準の内容について細心の注意を払っていますが、農薬を使用する方は、必ず使用する前にはラベルを見て、対象作物や希釈倍数、使用量、使用回数等を確認し、農薬の誤った使用を行わないようにしてください。
  • 農薬散布時には風向きや風速、散布位置、ノズルの向きに注意し、周辺作物に農薬が飛散(ドリフト)しないよう注意して行いましょう。特に、周辺作物が収穫期に近い場合は、栽培者と情報交換することが重要です。

このページに関するお問い合わせ

県北農林事務所経営・普及部門経営課

〒313-0013 茨城県常陸太田市山下町4119常陸太田合同庁舎内

電話番号:0294-80-3340

FAX番号:0294-80-3348

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