損害賠償について

東海村で発生した臨界事故は、事業者の重大な過失によって引き起こされたものであり、事業者はすべての損害を賠償しなければならないと思うが、今後の損害賠償の交渉について伺いたい。

補償の基準は事業者から距離的、期間的な制約などが示されているが、仮払いは全部に対応することで合意している。本格的な損害賠償額は、いろいろな意見を聞きながらできるだけ早い時期の決定に努力していきたい。

補償等の考えと基準に対する評価

ＪＣＯの臨界事故について、事故の責任はずさんな作業を行ったＪＣＯにあるとはいえ、損害賠償については国も責任を持つべきではないかと考えるが。

原子力損害の賠償に関する法律には、国は原子力事業者が損害を賠償するために必要な援助を行う旨の規定もあり、最終的には国がきちんと責任をとるべきものと考える。県は被害者との間に入ってとりまとめ役をやっていきたい。

ＪＣＯ事故の教訓と課題

原子力安全対策課および放射能データの中央監視局である公害技術センターの体制強化が必要である。　また、核燃料を扱う事業所と隣接、隣々接自治体との安全協定の締結については県が仲立ちすべきと考えるが。

事故発生時の対応が的確にできるよう、組織のあり方などについても検討していきたい。
　また、原子力安全協定の締結については、関係市町村とそれぞれ協議を行って適切に対応していきたい。

行政全般

地方分権一括法への対応について

地方分権法により県に移譲された権限などを、各部署にどのように理解浸透させたか。また、権限移譲に対応した県の政策的取り組みを伺いたい。

３年前から地方分権研究会を設け、全庁挙げて研究。権限移譲などに関連する条例、規則の洗い出し、改定作業を行った。また、地方分権への対応の取り組みは、政策を扱う知事直轄組織を設けたほか、政策立案能力を備えた人材の育成を進めている。

医療・福祉

男女共同参画社会の実現について

県では、女性青少年課を知事直轄の組織にするなど他県に先駆けて、男女共同参画社会の実現に取り組んでいるがその取り組みについて伺いたい。

平成七年度にいばらきハーモニープランを策定し、知事を本部長とする女性対策推進本部を中心に女性施策を推進してきた。ハーモニー習慣の設定、男の料理コンテストの実施など各種広報活動により県民の意識高揚を図ってきた。

介護保険制度施行と健老者対策の推進について

自立し健康に生活していける健康老人対策の推進について伺いたい。

介護保険制度が実施されるが、多くの高齢者が介護を必要とせず、健康で元気な生活が送れる社会づくりが必要である。国は、「健康日本２１」計画の策定を進め、各県にも計画の策定を求めている。地域の特性を踏まえた独自の健康指標や数値目標を設定した新しい計画を来年度策定していきたい。