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更新日:2020年2月10日
今年(2020年)は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。日本選手の活躍が期待されますね。オリンピックと言えば金メダルですが,かつては本県でも金・銀・銅が産出されていたのをご存じでしょうか。
「茨城県統計年鑑デジタルアーカイブ」(茨城県)と「本邦鉱業アーカイブス」(経済産業省)から戦前の金・銀・銅の産出量の推移を見てみます。
茨城県では佐竹氏の時代から久慈郡などで金や銅が採掘されていたようですが,明治末期に現在の日立市で日立鉱山(日立製作所の前身)が操業を開始してから,採掘・製錬技術の発達や日露戦争後の経済発展,第一次世界大戦による軍需などにより産出量が飛躍的に増加します。
日立鉱山は銅山として有名ですが,金銀も含有されており,金の産出量は一時全国の約4割を占めるほどになりました。
しかしながら第一次世界大戦の終結や大正9年の世界恐慌などにより,産出量と全国シェアは減少に転じます。
昭和に入ると日中戦争・太平洋戦争の軍需用などで銅の産出量は増加しますが,全国シェアとしては低下しています。
戦後に日立鉱山は再建されますが,銅鉱石の品位低下や貿易の自由化,円高による国内銅価格の低迷などにより昭和56年(1981年)に閉山となりました。
今回のオリンピックでは,使用済みの携帯電話や小型家電を回収し,抽出したリサイクル金属で金・銀・銅メダルが作られました。
身の回りの都市鉱山には,金銀銅やレアメタルが豊富に埋蔵されているようです。
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