寒締めホウレンソウ-食味やビタミン向上-(2016年10月)

寒締めホウレンソウ

寒締め栽培は、作物を十分な光とともに、一定期間の寒さ(低い気温と地温)に当てることで、ホウレンソウ、コマツナ、レタス類で行うことができます。今回は、ホウレンソウの寒締め栽培を紹介します。

寒締めホウレンソウは地表面を覆うように広がり、葉は縮み、しわがありますが、一般的なホウレンソウより厚みがあります。糖類の含有率が高まるので甘みがあり、ビタミン類も多くなります。えぐみも少ないので良食味になります。

土づくりと施肥

ホウレンソウは酸性土壌では生育しにくいので、土壌酸度はpH6.0を目安に矯正します。化成肥料(成分で10パーセント程度)を1平方メートル当たり100~150グラム施し、土壌とよく混和します。

品種

ほとんどの品種で寒締め栽培が可能です。もともと糖類の含有率が高まりやすい上、寒さに強い縮み系品種は、特に寒締め栽培に向いています。

種まき

露地栽培では10月中が種まきの目安で、12月から収穫できます。被覆して寒さを避けると、11月以降にも種まきができます。冬季には日光を求め葉が広がるので、条間20センチ、株間10~15センチ程度と一般的な栽培より間隔をあけます。

発芽しにくいことがあるので、種を水に一晩浸し、水切り後に種をまくか、水切り後にぬれた布にくるみ、ビニール袋に入れ、根が1~2ミリ程度出てから種まきするとよいでしょう。ただ、種皮がむいてあったり、発芽促進されている種はこのような処理は不要です。種は深さ1センチ程度で、土をかけた後に軽く押さえ、水をやります。

寒締め

縮み系品種では平均気温7度以下、それ以外の品種は平均気温5度以下の寒さに連続10日間以上当てます。茨城県内では、12月中旬から2月下旬になります。1月以降に収穫するものは、初霜の頃から被覆資材をかけますが、寒締めを始める前の3~4日間は日中だけ外気にあて、徐々に寒さに馴らしから寒締めを行います。

専門技術指導員室T.K

2016年10月24日