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霞ヶ浦の水質変動を解明するため、湖内のCОD、窒素、りんなどの水質や動植物プランクトンのモニタリングを行い、各種研究の基礎データとして利活用するほか、近年だけでなく、長期的な水質変動要因の解析を行っています。
また、当センターで構築した霞ヶ浦水質予測モデル※を活用し、水質の将来予測や負荷削減対策の効果をシミュレーションし、最適な施策に関する知見を集積しています。
※ 河川からの汚濁物質の流入や植物プランクトンの増殖など湖内で起こる様々な現象を数式化したもので、湖内の水質変化の
要因解析や将来予測ができるシステム
霞ヶ浦におけるアオコの発生は、大規模であると悪臭等の問題が生じるおそれがあることから、早期にアオコ対策を講じるため、湖内や流入河川において、アオコを形成する藍藻類が有するフィコシアニン濃度や窒素・りんなどの栄養塩濃度を調査し、アオコ対策を実施する関係機関等に情報提供するとともに、アオコの発生要因について解析を行っています。
近年、気候変動により短時間に降雨強度の大きい雨が降るなど降雨状況が変化しています。これに伴い、霞ヶ浦への流入負荷量も変化していることが考えられるため、霞ヶ浦流入河川において、定期的な水質及び流量調査、並びに降雨中における連続調査を行い、霞ヶ浦に流入する負荷量を把握するとともに、汚濁負荷量の流出特性を解析しています。
また、事業場から河川を経て霞ヶ浦に流入する汚濁負荷量を削減するため、県が重点的に対策を実施している地域(山王川流域、鉾田川流域)において、霞ヶ浦に流入する河川等の水質調査を行い、流域対策の効果を検証しています。
霞ヶ浦の流域には多くのハス田群がありますが、ハス田群への過剰施肥に伴う肥料成分や土壌成分などが汚濁物質として霞ヶ浦へ流入することが懸念されており、農林水産部において「れんこんの適正施肥マニュアル」の普及が図られているところです。そこで、ハス田群から霞ヶ浦へ流入する汚濁負荷量を把握し、マニュアル導入による負荷削減効果を検証しています。
涸沼及び牛久沼について、CОD、窒素、りんなどの水質や動植物プランクトンのモニタリングを行い、水質浄化施策を講じるための基礎的データとするほか、長期的な水質変動要因の解析を行っています。