グラジオラス「常陸はなよめ」

生物工学研究所果樹・花き育種研究室

研究の背景とねらい

茨城県のグラジオラス生産量は、切り花生産が全国3位、球根生産では全国1位と、トップクラスの産地となっています。県ではそのニーズに応え、産地活性化を図るためにオリジナル品種の育成を進めています。グラジオラスはフラワースタンドや大きめのアレンジメントなどに好適で、特に弔事・ブライダルの現場で重宝されています。
実需者ニーズとしては白またはピンクの花色で大輪系の需要が高いことから、ピンク色の大輪系品種「常陸はなよめ」を育成しました。

品種の特徴

「常陸はなよめ」の特徴

  • 「常陸はなよめ」は、花色が上品なピンクで白の条斑とぼかしが入ります。花の大きさは11cm程度の大輪系品種で、業務需要が期待できます。
  • 病害虫に強いため作りやすく、球根増殖率も優れています。
  • 市場からは、花色、商品性に高い評価を得ています。

(写真1:「常陸はなよめ」)

 

育成の経緯

「常陸はなよめ」は、平成11年に「富士の雪」を種子親、「ハイスタイル」を花粉親として交配し、選抜した品種です。
市場性評価では、花色、花の形、花の大きさ、商品性のいずれも優れていると評価され、ピンク系の主力品種「トラベラ」よりも高い評価でした 。また、現地試験における生産者評価は、「トラベラ」に比べ、収量、作りやすさ、病害虫 発生、切り花品質、総合評価のいずれも優れており、全ての作型で導入の要望がありました。
平成24年1月に「常陸はなよめ」として品種登録されました(品種登録番号第21324)。

(写真2:圃場で咲く様子)

育成の裏話

平成26年11月にジャパンフラワーセレクション(注1)の切花部門で入賞しました。
透明感のある美しい花色と、大輪で草丈があるためインパクトがあると評価されました。

(注1)ジャパンフラワーセレクションは、『いい花の新基準。』が合い言葉の、一般財団法人日本花普及センターが主催する日本で唯一の花き新品種認定事業