水稲「一番星」

生物工学研究所普通作育種研究室

育成の経緯

県南・鹿行地域の早場米栽培地帯では現在「あきたこまち」が作付けされています。しかし、一部の地域では無理な早刈りによる青米の混入や、成熟期が高温期にあたることから白未熟粒や黒点米などの発生による品質の低下が問題となっていました。そのため、「あきたこまち」より早く成熟し、高温下でも品質に優れる極早生品種が強く要望され、これらの特徴を兼ね備えた水稲新品種として「一番星」を育成しました。
平成26年5月2日に品種登録され(登録番号第23395号)、平成26年度に茨城県の認定品種として採用されています。

品種の特長

「あきたこまち」と比較して

  • 2日程度早く収穫でき、倒れにくく作りやすい品種です。
  • 冷害に強く、イネ縞葉枯病に抵抗性があります。
  • 大粒で粒揃いが良く、白濁する粒が少なく、外観に優れます。
  • 高温下でも品質に優れる極早生品種です。
  • ごはんは柔らかく粘りがあります。

(写真1:玄米の外観(各40粒)一番星(左)あきたこまち(右))

 

現地での栽培状況

茨城県鹿行地域の潮来市を中心に栽培されています(平成29年、112ヘクタール)。

(写真2:「一番星」現地検討会のようす)