消費者に信頼される安全・安心なニラ生産(2015年2月)

小美玉市
JA美野里にら生産部会

写真:厳寒期の管理のようす。ビニールハウスの中で一列にニラの苗が植えられています。

(写真1:厳寒期の管理のようす)

小美玉市は、茨城県のほぼ中央にあり、温暖で過ごしやすく、高速道路、空港等の交通機能の整備も進められ、開発ポテンシャルの高い地域です。また、首都圏や近郊都市への生鮮食料品の供給地として地域の特性を生かした畜産や野菜、果樹等の生産が盛んです。

ニラづくりに適した産地

(写真2:部会員のみなさん)

「JA美野里町にら生産部会」は、1984年に設立され、1997年に茨城県青果物銘柄産地に認定された茨城県内有数の組合です。部会員は18名で約60ヘクタールのニラを栽培しています。

全量をハウスまたは雨除け施設で栽培し、品種の統一や厳しい検査体制など良品生産に取り組んでいます。その中でも葉幅が広く肉厚なニラを「美野里緑王にら」として小袋詰めで出荷し、有利販売につなげています。また、市場からの提案に応え、「美野里のにら」という小袋詰めを作り、新たな取り組みにも挑戦しています。

部会では、環境にやさしい生産技術の導入にも力を入れており、土壌診断により、蓄積した土壌中の養分を調べてから施肥量を決める取り組みは、その一例です。

GAPの導入でさらに厳しい管理体制へ

写真:GAP導入の検討会の様子

(写真3:GAP導入の検討会の様子)

農業生産工程管理(GAP=GoodAgriculturalPractice)は、防除や収穫などの農作業や農薬等資材の管理などが規範に基づいて適正に行われているか、確認と記録を行い、しっかりと生産管理を実践する取り組みです。

産地ではGAPが、実需者や消費者に安全・安心の裏付けとしてのイメージが定着してきたことや、実需者から取り組んで欲しいとの要請を受け2009年頃より、導入への検討を始めました。東日本大震災の影響で一時中断しましたが、2012年頃から検討を再開し、14年からの導入を決定しました。

何回かのチェックリストの検討を部会と普及センターで行い、2014年8月29日に部会、普及センター、県域営農支援センターによる、第一回目の現地監査を実施しました。初回は、部会員全員が参加し、外部監査がどのように実施されるかを確認しました。部会員は、いままでよりさらに厳しい管理体制に驚きましたが、これからも取り組んでいく意欲をみせていました。その後、監査結果を元に改善提案がなされ、その対策が進められています。

写真:現地監査の様子

(写真4:現地監査の様子)

今後の現地監査では、改善提案の実施状況を含めた監査が行われる予定です。

水戸普及センター

2015年01月28日