茨城県のニラ栽培を牽引する歴史ある産地(2018年9月)

小美玉市
JA新ひたち野小川ニラ部会

(写真1:ニラの調製作業のようす)

小美玉市は、東京都心から北東へ約80km、茨城県のほぼ中央に位置しており、広大な畑地を利用した畜産や野菜園芸が盛んな地域です。中でもニラは50年以上の歴史があり、全国有数の産地となっています。
その中から今回は、県内で最大の生産組織であるJA新ひたち野小川ニラ部会を紹介します。

環境と調和した栽培

(写真2:ニラ栽培圃場(ハウス))

JA新ひたち野小川ニラ部会は部会員数41名、栽培面積約160haで、ハウス栽培と露地・雨よけ栽培を組み合わせた周年出荷体系を確立しており、平成10年度に銘柄産地に指定されています。
ニラ栽培は、定植から収穫終了まで2~3年と栽培期間が長く、適正施肥が重要になるため、これまでの鶏ふん堆肥を主体とした多肥栽培を見直して、肥効調節型肥料による適正施肥の推進や、連作障害対策として緑肥を導入し、輪作体系を構築するなど、平成14年には部会員全員がエコファーマーの認定を受け、環境と調和した生産に取り組んでいます。

若手生産者の研究活動

(写真3:ニラ青年部勉強会)

当部会は、後継者が多くいることも特徴で、若い世代で組織される青年部では、土づくりや病害虫防除、省力化に向けた新技術の習得・実証など、ニラ生産に関わる研究活動を精力的に行っています。
活動は、小美玉市内の他のニラ青年部組織や普及センター、研究機関などと連携し、部会内だけでなく市全体に波及する取り組みとなっています。

小川のニラを国内外にPR

(写真4:JA新ひたち野で作成したレシピ(左から英語版、中国語版、日本語版))

古来、ニラはアジア地域を中心に栽培され、日本でも「古事記」や「万葉集」に名前が出てくるなど古くから親しまれてきた野菜です。長らく薬用として食されていたニラは、強い臭いの元となるアリシンをはじめ、βカロチンや各種ビタミン、葉酸など健康増進に役立つ栄養が多く含まれています。
新ひたち野では、より多くの人々にニラを美味しく食べてもらうため、日本語、英語、中国語の三か国語版のレシピ集を作成し、茨城空港で配付するなど、小川のニラを国内外にPRしています。

GAPの取り組み推進

(写真5:GAP現地監査のようす)

当部会では、安全・安心なニラ栽培を推進するため、平成27年からGAPに取り組んでいます。定期的に現地監査を実施し、JAや普及センターとも連携しながら、衛生管理や農作業安全の取り組み状況についてチェックし、監査で見つかった改善事項や優良事例を部会全体に情報提供しています。
今後も、茨城県のニラ栽培を牽引する産地として、GAPのさらなるレベルアップに取り組んでいきます。


茨城県県央農林事務所経営・普及部門
(水戸地域農業改良普及センター)

2018年08月27日