安全・安心なキュウリ産地を目指して(2013年7月)

かすみがうら市
JA土浦千代田ハウス部会

定植作業の様子。一株ずつ手で植えています。

(写真1:定植作業の様子)

千代田ハウス部会は、部会員7名、栽培面積約1.9ヘクタールのキュウリ生産部会です。全員がエコファーマーの認定(平成14年から)を受けるとともに、農薬使用量低減技術を積極的に取り入れる等、環境に配慮したキュウリ生産に取り組んでいます。また、ハウスのビニル張り替えを共同で行うなど、仲の良い部会でもあります。

静電ノズルの利用

静電ノズルは薬液を帯電させ、作物への薬剤の付着を高められる機材です。これをうまく利用することにより、散布のムラがなく、散布量を慣行の半分近くまで減らすことができました。

カート式静電ノズル

(写真2:カート式静電ノズル)

生物農薬の利用

生物農薬の利用に取り組んでいます。うどんこ病の予防薬としてボトキラー(微生物剤)、退緑黄化病や黄化えそ病を媒介するコナジラミ、アザミウマの対策として、スワルスキーカブリダニ(天敵生物)を導入しています。促成・抑制では順調に定着し、無事害虫を防除できていました。

うどんこ病や褐斑病の防除に課題が残っているものの、農薬の使用回数を減らすことができました。アザミウマによる果実への被害も少なくなり、より安全・安心で、高品質なキュウリを生産することができるようになりました。

害虫対策のスワルスキーカブリダニを観察する様子

(写真3:写真:スワルスキーカブリダニ観察の様子)

さらなる技術の向上に向けて

部会主催で、栽培講習会・現地研修会(夫婦で参加・年2回)を開くことで、個々の栽培技術の向上に努めています。

また、本部会は施設園芸研究会に所属し、栽培講習会・現地研修会を通して情報交換を行っています。さらに、施設園芸研究会石岡支部で、38回続く立毛品評会に参加することにより、技術の相互研鑽に努めています。このように、技術向上に熱心な姿勢・常に新しい技術を取り入れる気風が、高品質キュウリをつくり続ける礎になっています。

このような取り組みを続けてきた結果、全員の技術が高いレベルを保っています。今後も、環境に配慮した栽培を実践し、安全・安心なキュウリを消費者にお届けします。

現地研修会の様子

(写真4:現地研修会の様子)

土浦普及センター

2013年07月31日