城里町
JA水戸かつらレッドポアロー研究会
(写真1:圃場巡回で作柄を検討)
城里町桂地区は茨城県の茨城県県央地域にあり東に那珂川が流れ、水戸市と笠間市に隣接しています。古くから地域の特産品として赤ネギが栽培され、今日に至ります。
伝統野菜へのこだわりと研究会の発足
(写真2:「レッドポアロー」)
明治の初期から城里町(旧桂村)の圷地域で「赤ネギ」が特産品として栽培されてきました。赤ネギは葉鞘の外皮が赤紫色をしているのが最大の特徴です。赤ネギはその赤色に加え、辛味が少なく甘みがあり、熱を通すことで甘みはさらに増します。
圷地域はとくに、気候および土壌が栽培に適しており、品質の良い「レッドポアロー」(在来赤ネギの商品名)を生産してきました。ポアローはフランス語でネギのことです。
平成2年に「レッドポアロー研究会」を立ち上げました。自家消費が中心で、ほとんど地域外へ流通していなかった赤ネギを、JAを通じて市場出荷するようになりました。研究会ではこれまで、栽培法の改善や自家採種による優良種子の確保に努め生産を拡大してきました。
街のイメージアップにつなぐPR
(写真3:イベント出店の様子)
レッドポアローは城里町の特産物として、町のブランド推奨品に認定され、城里町のイメージアップに役だっています。平成6年には伝統的な食文化を守るNPO法人スローフードジャパンの「味の箱船」に茨城県内で始めて認定されました。
一昨年、坂東市で開催された「全国ネギサミット2013」には茨城県の代表として、他産地とともに参加しました。そのほか、東京都江戸川区民祭への出店、城里町民祭への出店等各種イベントにも積極的に参加しています。
新規栽培者の確保と省力化
研究会員はエコファーマーを取得して、堆肥の利用等環境にやさしい農業に取り組んでいます。会員は老齢化が進んでおり、いかに新規栽培者を確保していくかが今後の課題です。
また、普通のネギ栽培に比べ手間が余計にかかることから省力化も課題です。明治時代から連綿と続く赤ネギ栽培を次世代に受け渡して行きます。
(写真4:出荷目揃会の様子)
笠間普及センター