ここから本文です。

更新日:2018年6月30日

県広報紙「ひばり」7月号「特集2」

森と湖は私たちの大切な宝物
~森林湖沼環境税~

森林湖沼環境税とは?

県民共有の財産である森林や湖沼・河川を良好な状態で次世代に引き継ぐため、平成20年度から導入している県民税です。

皆様に納めていただいた森林湖沼環境税を活用して、荒廃した森林の間伐や高度処理型浄化槽の設置促進など、自然環境の保全に取り組んできました。平成29年度で2期10年が終了したので、これまでの目標や実績、効果をご報告します。

 

森林のはたらき

山岳林・平地林などの森林は、水源の涵養かんようや土砂災害の防止のほか、快適な生活環境の保全、二酸化炭素の吸収など、私たちの暮らしに重要な役割を果たしています。

森林の保全・整備のための目標(2期10年)

緊急に手入れが必要な森林の間伐・交配した平地林などの整備
17,000ヘクタール

森林を整備することにより、水源の涵養かんようなど森林の公益的機能の向上を図ります。
また、空気中の炭素町を約141,000トン削減します。
平均的な一般家庭約96,600世帯分の炭素排出量(1年間)に相当します。

※炭素トン…炭素の重さを表す単位のこと

 

湖沼のはたらき

霞ヶ浦(西浦、北浦、常陸利根川)をはじめとする県内の湖沼は、飲料水や工業用水、農業用水の水源としてだけではなく、レクリエーションの場として、また、私たちの心の安らぎの場として毎日の生活に重要な役割を果たしています。

湖沼・河川の水質保全のための削減目標(2期10年)

COD:約532トン
全窒素:約307トン
全りん:約22.3トン

平均的な一般家庭76,000世帯分の汚濁(COD)負荷量(1年間)に相当します。

 

 

森林の保全・整備2期10年(平成20年度~29年度)の実績

  1. 森林環境保全のための適正な森林整備の促進
    • 森林の持つ公益的機能を回復させるための緊急間伐へ補助を行いました。(12,733ヘクタール)
    • 県民生活に身近な平地林・里山林の整備へ補助を行いました。(1,661ヘクタール)
    • 海岸防災林における松くい虫の防除対策と広葉樹などの植栽を実施しました。(86.5ヘクタール)
  2. いばらき木づかい運動の促進
    • 県産木材を使用した木造住宅へ補助を行いました。(2,551戸)
    • 公共施設などの木造化・木質化を補助しました。(71施設)
    • 学校などへの木造品の導入を補助しました。(312施設)
  3. 県民協働による森林づくりの促進
    • 子ども達がはたらきについて理解を深められるよう森林・林業体験学習を実施しました。(参加人数:50.8%)
    • 地域の森林づくり活動を行う団体へ補助を行いました。(240団体)

↓効果↓

  • 2期10年(平成20~29年度)の事業により増加した炭素吸収量
    約132,000炭素トン平均的な一般家庭約91,600世帯分の炭素排出量(1年間)に相当します。
  • 間伐などの森林整備の効果を、水源涵養かんよう・二酸化炭素吸収などの森林の公益的機能の観点から金額換算すると約239億円分に相当します。
【30年7月号特集2】間伐前の人工林
間伐前の人工林
【30年7月号特集2】間伐後の人工林
間伐後の人工林

 

建築中の木造住宅
建築中の木造住宅
通学路沿いの整備された平地林
通学路沿いの整備された平地林

 

湖沼・河川の水質保全2期10年(平成20~29年度)の実績

  1. 生活排水などの汚濁負荷量の削減(点源対策)
    • 下水道・農業集落排水施設への接続補助を行いました。(8,512戸)
    • 高度処理型浄化槽設置の補助を行いました。(12,108基)
    • 向上・事業場への排水規準に係る指導(立入検査)を行いました。(5,565事業所)
  2. 農地からの流出水への対策(面源対策)
    • 循環かんがい施設の整備・管理を行いました。(51カ所)
  3. 県民参加による水質保全活動の推進(県民意識の醸成)
    • 市民団体活動への女性を行いました。(210団体)
    • 霞ヶ浦湖上体験スクールを実施しました。(10団体)
  4. 水辺環境の保全(湖水・河川対策)
    • アオコ抑制装置などによるアオコ対策を実施しました。
    • 水質浄化技術による実証実験を実施しました。
    • 未利用魚の改修による窒素・りんの除去を行いました。(回収量:1,379.4トン)

↓効果↓

  • 2期10年(平成20~29年度)の事業による年間負荷削減量
    COD:約522トン、全窒素:約322トン、全りん:約31.2トン
  • 平均的な一般家庭約74,500世帯分の汚濁(COD)負荷量(1年間)に相当します。

 

 


高度処理型浄化槽の設置

ヨシ帯の保全活動

直接浄化施設(土浦港)

 

森林湖沼環境税の仕組

  • 納める人/県内に住所や事業所などがある個人、法人(※)
    住民税(県民税均等割)を納める人と同じです。
  • 納める額/[個人]1,000円/年
    [法人]県民税均等割額の10パーセント/年
  • 納める期間/平成20年度から平成33年度まで

納税から事業実施までの流れ

納税から事業実施までの流れ

 

 

第3期森林湖沼環境税の取り組みについて

平成20年度から導入している森林湖沼環境税は、2期10年が終わり、第3期(平成30年~33年度)の事業を開始しました。

ここでは、第3期の「森林の保全・整備」および「湖沼・河川の水質保全」の施策や、平成30年度の事業計画について、ご紹介します。

 

森林の保全・整備3期の主な施策

  • 意欲と能力のある林業経営体に人工林の施行を集約することで、森林管理が事業活動として行われるようにする一方、立地条件が悪い人工林においては広葉樹林化を促進。
  • これらに咥え、県民の森林に対する意識の醸成などに取り組み、公益的機能を発揮。

 

湖沼・河川の水質保全3期の主な施策

  • 霞ヶ浦に排出される汚濁負荷量の割合が多い生活排水対策をさらに加速。
    特に、下水道・農業集落排水施設への接続補助制度を拡充し、接続を促進。
  • 工場・事業場の排水対策を強化。
  • 農地・畜産対策について、新たな取り組みを実施。

 

 

森林の保全・整備成30年度の計画

主伐後の再造林
  1. 新たな取り組み・拡充する取り組み
    • 林業経営体が行う間伐や再造林などへの補助
      (整備面積:間伐800ヘクタール、再造林40ヘクタール)
    • 高性能林業機械のレンタル費用やオペレーターの養成などへの補助(機械レンタル月数:延べ110ヶ月)
    • 人工林の航空レーザー測量による森林情報の整備
      (実施面積:6,800ヘクタール)
    • 木材利用のモデルとなる公共施設・民間施設の木造化・木質化や先導的な木造住宅の建築、児童等が使用する机・椅子などの木製品の導入に対する補助(木造化・木質化:8施設、木造住宅:10戸、木製品導入:10施設)
    • 立地条件が悪い人工林への広葉樹林化への補助
      (植栽面積:10ヘクタール)
  2. 引き続き実施する取り組み
    • 海岸防災林における松食い虫の防除対策と広葉樹などの植栽(植栽面積:18ヘクタール)
    • 生活環境保全のための平地林・里山林整備への補助
      (整備面積:100ヘクタール)
    • 子ども達が森林の働きについて理解を深められるよう、体験学習を実施(参加人数:12,500人)
    • 地域の森林づくり活動などを行う団体に対する補助(20団体)

 


森林施業の効率化

 

 

湖沼・河川の水質保全成30年度の計画

下水道接続工事
  1. 新たな取り組み・拡充する取り組み
    • 市町村が行う下水道、農業集落排水施設への接続支援に対する補助(補助戸数:2,300戸)
    • 水質保全相談指導員の配置などによる工場・事業場への排水規準に係る立入検査の強化(指導件数:1,100事業所)
    • レンコン田・畑地における減肥栽培などの実証ほ(※)設置とレンコン田における土壌診断法の開発・普及
    • 畜産農家における炭化灰化処理装置や蒸発散処理施設の整備への補助(整備箇所数:3カ所)
    • 流域水田における土地改良施設を活用した、循環かんがいなどの水質保全対策の取り組みに対する支援
      (取り組み地区数:1地区)
    • 第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)の開催
    • 未利用魚の回収による窒素・りんの除去(回収量:370トン)
  2. 引き続き実施する取り組み
    • 高度処理型浄化槽の設置補助(補助基数:1,531基)
    • 県内小・中学生を主な対象とした霞ヶ浦湖上体験スクールの実施(参加人数:9,600人)


※実証ほ:農家や試験研究機関などが開発した新技術などを現地の田畑などを使って再現、実証すること

 

 

【30年7月号特集2】未利用魚の回収
未利用魚の回収
【30年7月号特集2】湖上体験スクール
湖上体験スクール

 

 

森林湖沼環境税PRキャラバンを実施します!

本県の大切な森林や湖沼・河川について、県民の皆さんとともに考えるため、森林湖沼環境税PRキャラバンを県内各地で実施します。
ご来場の方やアンケートにご協力いただいた方には、プレゼントをご用意しています。
ぜひ、お越しください。

【30年7月号特集2】PRキャラバン

開催スケジュール

開催日 時間 会場
7月8日(日曜日) 10時~17時 イオン鹿嶋店(鹿嶋市宮中290-1)
7月21日(土曜日) 10時~16時 日立シビックセンター/エコフェスひたち2018会場内
(日立市幸町1-21-1)
7月29日(日曜日) 10時~17時 イオンモール下妻(下妻市堀篭972-1)
8月19日(日曜日) 9時~17時 イオンモールつくば(つくば市稲岡66-1)
8月26日(日曜日) 10時~17時 イオンタウン水戸南(茨城町長岡3480-101)

 

第17回世界湖沼会議で森林湖沼環境税活用事業を紹介します!

「第17回世界湖沼会議」において、森林湖沼環境税を活用した取り組みを分かりやすく紹介します。
ぜひ、お越しください。

会期:10月15日(月曜日)~19日(金曜日)
会場:つくば国際会議場(つくば市竹園2-20-3)

問い合わせ先

県環境対策課029(301)2995

 

森林湖沼環境税に関するお問い合わせ

税の仕組に関すること

県税務課029(301)2418

税の使い道(森林)

県林政課森づくり推進室029(301)4021

税の使い道(湖沼・河川)

県環境対策課029(301)2968


茨城県森林湖沼環境税」で検索

 

戻る

次へ

このページに関するお問い合わせ

営業戦略部営業企画課戦略・広報

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2128

FAX番号:029-301-3668

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?