筑西市・桜川市・結城市
JA北つくば

「にじのきらめき」は農研機構中央農業研究センター北陸研究拠点において、
高温耐性に優れた「なつほのか」(「西南136号」)を母、極良食味の「北陸223号」を父とした交配から育成した品種で、平成30年に品種登録出願された新しい品種です。
「コシヒカリ」よりも耐倒伏性と高温耐性に優れ、イネ縞葉枯病抵抗性で収量性が高く、大粒で玄米品質が優れています。
(写真1:「にじのきらめき」の系譜図
倒れない草姿とズッシリした穂が特徴)
まずはチャレンジ!7名の生産者とともに
JA北つくば管内では、イネ縞葉枯病によるコシヒカリの収量減少や高温障害による乳白粒の発生増加等について、継続課題として対応を検討してきました。
そのような中で、大手米穀卸売の木徳神糧株式会社は、外食産業をはじめとした業務用米を確保するため「にじのきらめき」の栽培委託先を探している状況にありました。
そこでJA北つくばが手を挙げました。
しかし、県内での現地栽培事例がほとんどなく、当地での栽培特性が分からない中、「まずはチャレンジ」という果敢な取り組みに共感した生産者7名とともに、令和元年に16㏊で栽培を始めました。
関係機関が一つになり丁寧な栽培支援

品種を育成した農研機構、先行して栽培を始めていたJAぎふ(岐阜県)、肥料メーカーの片倉コープアグリ株式会社、試験的栽培をしている県農業研究所等と情報を共有しながら、
JA北つくばと県西農林経営・普及部門が、生産者に対して丁寧に栽培支援することで、初年目は収量が611㎏/10aを達成しました。
(写真2:JAぎふ との連携)

また、販売先である木徳神糧株式会社からは特に外観品質の良さに対する評価が高く、県西地域で業務用米として作付けの多い「あさひの夢」よりも高い買取価格を実現しました。
(写真3:新聞各紙も注目)
初年目の取り組みを経て、強い耐倒伏性、コシヒカリにはないイネ縞葉枯病抵抗性やいもち病への強さ、比較的分げつが増えやすい特徴等を把握できたことから、2年目となる令和2年の目標収量は660㎏/10aを目指すこととなりました。
生産者は56名に、作付面積は160㏊となり、初年目より急速に拡大しました。
3年目の令和3年には、生産者119人で作付面積340㏊を超えるまで栽培が広がっています。
(写真4:労力軽減にドローン追肥を検討しているようす)
「にじのきらめき」を食べよう♪

JA北つくばでは「にじのきらめき」の産地品種銘柄を申請しました。
地元の人にも食べてもらおうと、直売所「きらいち」にて、品種名を表示し、玄米を目の前で精米して販売しています。
粒が大きくて非常に食味が良いと好評を得ています。
さらに昨年11月11日からは、県内に広く店舗展開するスーパー「カスミ」でも販売が始まりました。
見かけた際はぜひ手に取ってみてください!!
(写真5:販売されているにじのきらめき)
県西農林 経営・普及部門