きらりと光る高品質な機能性ハクサイ(2021年1月)

 

八千代町
八千代経営研究会


八千代地区経営研究会は、JA常総ひかり八千代地区園芸部の中でより先進的な取り組みを試みることを目的とした構成員18人からなる研究会です。
研究会が平成29年から出荷を行う機能性ハクサイ品種「オレンジクイン」は品質が非常に高く、市場から高い評価を得ています。


経営向上のためのチャレンジ

 

JA常総ひかり八千代地区は、ハクサイ・レタス・メロンを中心とした露地野菜産地です。
特にハクサイは年間200万ケースと国内でも有数の出荷数量を誇ります。

経営研究会は、これらの品目を作付けする生産者で、平成23年に組織化されました。
現在18名のメンバーが研究会に所属しています。

研究会では毎年、先進地研修を行って知見を増やすとともに、経営向上のためのチャレンジとし、新たな品目の検討を行い、3年前からオレンジハクサイの栽培を始めました。
(写真1:研究会のみなさん)

機能性もあり、華やかなオレンジ色

写真2:半分にカットしたハクサイ



研究会で栽培している「オレンジクイン」は、抗酸化作用が期待できるシスリコピン・免疫力効果が期待できるカロテンが含まれます。
青臭さもないので、サラダなど生食もでき、結球内部はオレンジ色で食卓に華やかな印象を持たせることができるハクサイです。

3年目となる今年は、昨年より50%多い1.16㏊が作付けされ 、2万9000ケース出荷を目標にし、産地として存在感を増してきています。
(写真2:シスリコピンやカロテンが含まれ、サラダにしても華やかです)


技術向上で品質も高評価

写真3:一面に広がるハクサイの中で収穫作業

 

オレンジクインは、葉先枯れ等も起きやすく、通常栽培されているハクサイとは栽培特性も異なるため、品質にばらつきが起こりやすいことが分かっていました。
そこで、産地では土壌診断を行い、地力窒素を含めて施肥設計を行うほか、講習会、現地巡回を丁寧に行い、品種特性の把握に努めてきました。
これらの取り組みの結果、市場からも、当研究会のオレンジクインの品質は高く評価され、通常の白品種より有利に販売できています。

(写真3:一面に広がるハクサイの中で収穫作業)



さらなる商材の開発へ

写真4:きれいなオレンジ色の白菜「オレンジクイン」

 

研究会では継続して技術の向上を図るとともに、今後も消費者に喜ばれるきらりと光る新たな品目を探求していきます。

(写真4:きれいなオレンジ色の「オレンジクイン」)


 

県西農林 結城普及センター

 



2021年01月27日