心が伝わる産地をめざして(2021年5月)

                                             常陸大宮市・大子町・常陸太田市
JA常陸奥久慈枝物部会


 

中山間地域における農業従事者の高齢化に伴い耕作放棄地が増加する中で、平成12年から常陸大宮市で耕作放棄地を活用した枝物の栽培が始まりました。

今回は、定年帰農者などを中心に栽培が広がり、現在は、ハナモモやヤナギ類など250種類の枝物を周年で市場出荷しています。
枝物の生産拡大により、県北地域の活性化を実現している産地を紹介します。

JA常陸奥久慈枝物部会設立は平成17年です。

現在は、常陸大宮市、大子町、常陸太田市を中心に部会員119名、栽培面積64㏊(うち、耕作放棄地等活用面積は40㏊)となっています。

 

(写真1:国体会場装飾(常陸大宮市内体育館前))

 

 

販売額1億3000万円「奥久慈の枝物」ブランド

写真2:出荷直前のハナモモ

少量多品目産地として、細かな注文に対応しながら市場シェアを獲得してきました。
令和元年には販売額1億3000万円に上っています。

主力品目の一つである「奥久慈の花桃」は全量、予約注文で市場出荷をしています。
年々出荷量が増え、令和2年には12万束を出荷しました。

共同促成室で開花揃いを一元管理し、品質維持に努めています。
出荷量の増加に伴い、令和2年度に貯蔵施設を増設しました。


(写真2:出荷直前のハナモモ)








種類の豊富さを直接伝える

販売促進のための市場PRをはじめ、地元の方へ枝物を知ってもらおうと、各種イベント会場(G20会議場・国体会議場など)で、
部会員による枝物装飾を展示し、PRしています。また昨年、初めて県内百貨店で直売活動を実施しました。

奥久慈の枝物の種類の豊富さを直接消費者に伝えることができました。





 

 

 

写真3左:県内の百貨店での直売活動のようす

 

写真4中央:G20会議場装飾

 

 

(写真3左:県内の百貨店での直売活動のようす    写真4中央:G20会議場装飾        写真5右:国体会場装飾(常陸大宮市内体育館前))

 

高校生花いけバトルへの支援


若い世代への花育活動を目的として、地元高校生を対象に、生け花文化を取り入れた「高校生花いけバトル」出場支援を行っています。

部会で栽培している枝物を豊富に提供し、花を生ける楽しさを伝えてきました。

花に関わる高校生を増やしたい想いから、令和元年の茨城大会初開催に関わり、それ以降も花材提供など、継続支援しています。


(写真6:高校生花いけバトルいばらき大会のようす)

 

 

 

 

ディスカバー農山漁村の宝に選定

これら奥久慈枝物部会の幅広い活動が農山漁村活性化に寄与したと評価され、第6回ディスカバー農山漁村の宝に選定されています。
部会スローガン「心が伝わる産地をめざして」には、里山の四季を感じる枝物をとおして消費者や部会員間の心を豊かにしたい、その想いが託されています。

県北農林 常陸大宮普及センター


2021年05月10日