コンニャク産地の新たな挑戦(2020年7月)

大子町
奥久慈大子こんにゃくの会


奥久慈大子こんにゃくの会は,大子町産コンニャクの消費拡大を目的に,平成30年10月に結成されました。
(一社)大子町特産品流通公社を事務局とし,コンニャク農家やコンニャク製粉業者,コンニャク製品を製造・販売する食品業者が一丸となって活動しています。
令和元年度には,国の補助事業を活用し,コンニャク粉や生いもコンニャクを使った新たな加工品の開発に取り組みました。

 


古くからのコンニャク産地

写真1:圃場のようす

大子町では,古くからコンニャクいもの栽培が盛んに行われてきました。
県北地域は「粉コンニャク発祥の地」として知られており,大子町内にはコンニャク粉を開発したとされる中島藤右衛門を祀る「蒟蒻神社」があります。
現在でも地域特産品目として位置づけられており,専作および複合経営農家が産地を形成しています。
一方で,コンニャク製品の国内消費が減少傾向にあることを受け,全国的にコンニャクいもの取引価格は低迷しています。
この現状を打破するため,奥久慈大子こんにゃくの会の新たな取り組みがスタートしました。

 

(写真1:圃場のようす)


 



(写真:2中島藤右衛門を祭る「蒟蒻神社」(大子町大子)
 中島藤右衛門の命日である毎年4月8日に例祭が行われ,参拝者には,こんにゃくおでんが振る舞われます。)


 

手にとってもらえる商品づくり

写真3:新商品開発検討会のようす

主に若い世代のコンニャク消費が低迷しているという現状を受け,大子町へ観光に訪れた若者に手に取ってもらえるお土産品の開発がはじまりました。

昨年5月から,会員や町内の食品製造業者の協力を得て,コンニャクを使った麺やスイーツなどの試作品を持ち寄り,新商品開発のための検討会を繰り返しました。

また,「売れる商品」を開発するため,県外においてコンニャク商品の開発に取り組む先進事例の見学や市場調査など,様々な取り組みを行いました。

度重なる検討の結果,こんにゃくスムージー,こんにゃくスイーツ,こんにゃくパンの3点を新たな商品として開発することが決定し,試作や実需者向けの試食会の開催などを経て,今年2月,ついに商品が完成しました。

(写真3:新商品開発検討会のようす)

写真4:商品に使用するロゴマーク

大子町の新たなお土産品の誕生

そして3月から,町内の直売所や旅館において,新商品3点の販売が順次開始されました。
コンニャクいもをイメージした専用ロゴマークを使用することで,奥久慈大子こんにゃくの会の商品であることをアピールしています。
また,商品のフレーバーに大子町の特産品である奥久慈茶の粉末や常陸大黒を使用するなど,コンニャク以外の地域特産物がPRされる機会にもなっていま

(写真4:商品に使用するロゴマーク)


~コンニャクを使った大子のおみやげ新商品~

コンニャクを使った大子のおみやげ新商品:こんにゃくパンこんにゃくを使用した加工品(スムージーやパン)

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

*新型コロナウイルスの影響で,販売状況が変更になる場合があります。

今後もさらなる商品バリエーションの展開や販路拡大など,意欲的な取り組みが期待されます。

 

県北農林 常陸大宮普及センター



2020年07月03日