生物工学研究所果樹・花き育種研究室

（写真：常陸サニーバニラ）

品種の特徴

「常陸サニーバニラ」は花色が白色で、開花時期は 6 月下旬から 7 月上旬で、東京盆出荷が可能です。切花長が長く草丈が確保しやすく、花蕾数が多い頂点咲きで、市場性評価が高い品種です。節数および花蕾数が多く、頂点咲きです。
現地試験における生産者評価では、切花長、花色、ボリュームなどが優れるという評価を得ました。市場関係者からは、花数、ボリューム、フラワーフォーメーションが優れるという高い評価を得ました。

栽培

７月出荷の作型で行います。定植は３月下旬～４月上旬に行い、晩霜の心配がなくなるまで小トンネルで被覆しておきます。
苗が十分に活着したら摘心し、伸長してきた側枝を１株当たり３本残して整枝します。フラワーネットは伸長に応じて上げていきます。梅雨時期には病害虫防除を徹底します。

育成の経緯

平成16年に「夏ひかり」と「雪舟」を交配し、花雷数が多くてボリューム感がある点と、草丈が伸びやすい点に着目して選抜しました。平成22、23年に現地ほ場と園芸研究所において適応性試験を実施しました。また、市場性評価を調査して優良と認められ、平成27年３月に「常陸サニーバニラ」の名称で品種登録されました（登録番号第24148号）。