コギク「常陸サマーシルキー」

生物工学研究所果樹・花き育種研究室

常陸サマーシルキーの花

(写真:常陸サマーシルキー)

品種の特徴

「常陸サマーシルキー」は花色が白色で、開花期は7月下旬~8月上旬です。切花長は「はじめ」と 比較してやや短いものの、分枝数および花蕾数が確保しやすい頂点咲きの品種です。開花期は7月下旬~8月上旬で、電照栽培にも対応可能です。
 現地試験の担当生産者からは、摘心後の芽吹きが良好で、生育揃いも優れるという評価を得ました。また、市場関係者からは、花径、花数、フラワーフォーメーション等が良いという評価を得ました。

栽培

8月出荷の作型で行います。定植は4月下旬に行い、苗が十分に活着したら摘心して伸長してきた側枝を1株当たり3本残して整枝します。無病苗を用いるとともに、病害虫の予防的防除を徹底します。フラワーネットは伸長に応じて上げていきます。気象条件によって白さび病の発生が多くなる場合がありますので、管理には注意が必要です。

育成の経緯

平成16年に「夏ひかり」の自然交配種子を採種し、花が一斉に開花する点とまとまりのよい草姿に着目して選抜しました。平成21~23年に現地ほ場と園芸研究所において適応性試験を実施しました。また、市場性評価を調査して優良と認められ、平成27年3月に「常陸サマーシルキー」の名称で品種登録されました(登録番号第24150号)。