わたしたちの県議会 茨城県議会

平成21年第1回定例会で可決された意見書・決議

《意見書》

《決議》


療養病床の再編に関する意見書

 療養病床の再編については,平成18年に医療制度改革関連法が成立し,平成23年度末に介護療養病床を廃止し,医療療養病床を削減することで進められている。

 茨城県が行った療養病床を対象にしたアンケート結果によると,約3分の1が転換先を未定としている。

 療養病床が削減されることで,療養病床入院患者のうち,医療の必要性が低い者については,老人保健施設,介護老人福祉施設等が受け皿となることが想定されているが,療養病床再編の進展によっては,適切な医療や介護を受けられない方が出てくることも懸念されている。

 こうした事態にならないようにするために,国が十分な支援措置を講じて,療養病床の円滑な転換を進めるとともに,療養病床の入院患者が必要な医療や介護を安心して受けられるよう,医療・介護・福祉が連携して必要な受け皿の整備を進める必要がある。

 よって,国においては,地域住民が,引き続き安心して医療や介護を受けることができるよう,下記の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。

  1. 療養病床の転換支援策については,国の責任において,十分な財源を確保し,確実に実施していくとともに,今後の状況を把握した上で,必要に応じ追加的支援策を講じること。
  2. 必要な医療・介護サービスを切れ目なく提供することができるよう,医療・介護・福祉の基盤整備を着実に実施すること。

 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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東関東自動車道水戸線潮来〜鉾田間の
整備計画区間への早期格上げに関する意見書

 茨城県においては,北関道,圏央道など高速道路ネットワークの整備が進められているところであり,県土の発展に大いに寄与しているところである。

 中でも,東関東自動車道水戸線は,茨城空港へのアクセス,企業立地の促進,農業の振興,医療サービスの向上など今後の地域の発展を支える欠かすことのできない重要な幹線道路である。

 しかしながら,本県の高速道路の中で,本路線の潮来〜鉾田間だけが事業化に至っておらず,高速道路ネットワークが未完成となっている。

 本路線は,国家的視点としても,鹿島港や茨城港,成田空港,茨城空港など世界の玄関口となる交通拠点への円滑なアクセスの確保による国際競争力の強化や,首都直下地震などの災害時における首都圏の放射状道路の代替路線確保など,不可欠な幹線道路である。

 潮来〜鉾田間については,平成9年に基本計画へ位置付けられた以降,未だ基本計画のままとなっているが,昨年10月には整備計画格上げの前提となる都市計画決定がなされたことから,事業化に向けた準備が整っている状況である。

 以上を踏まえ,国においては,以下の施策を講じられるよう,強く要望する。

  1. 早期に国土開発幹線自動車道建設会議を開催すること
  2. 東関東自動車道水戸線の未事業化区間である潮来〜鉾田間について,整備計画区間へ格上げすること

 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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平成21年度一般会計予算に関し健全な財政運営を求める決議

 本県財政は今,未曾有の危機的状況にあり,財政健全化への取り組みは一刻の猶予も許されない喫緊の課題である。

 また,県出資団体は,社会経済情勢が大きく変化する中で,厳しい経営環境に置かれ,抜本的な見直しが求められている。

 そのような中,平成21年度当初予算においては,県開発公社に対する経営支援として136億円を計上し,今後10年間に総額211億円もの巨費を投じようとしている。また,すでにこれまでも平成18年度から県住宅供給公社及び県土地開発公社に対する経営支援を実施しており,これら三公社への措置は,総額800億円の巨額にのぼることが想定されている。

 また,今回,平成21年度当初予算の中で,一般財源により措置される73億円は,一般行政費中の政策的経費全体と比較するとその約17%にも相当し,さらに,ここ数年間続けてきた県債管理基金からの繰り替え運用も早期に解消しなければならない。

 このままでは財政健全化への道筋を危うくするばかりでなく,県民の行政不信を増幅することが危惧される。そしてまた,昨今の経済状況の影響を受け,保有土地の地価下落傾向が進むことなどによって,更なる追加支援を求められることも懸念されるところである。

 よって本県議会は,平成21年度茨城県一般会計予算を採決するに当たり,これら三公社に係る経営責任を明確化するとともに,あらゆる手段を講じて経営改善に取り組み,早期に一般財源依存体質からの脱却を図るよう強く求めるものである。

 さらに,議会に対する説明責任を十分に認識し,なお一層簡素・効率的な財政運営に努めるようあわせて求めるものである。

以上,決議する。

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