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更新日:2026年3月3日

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支援者の方向けQ&A

こちらは高次脳機能障害の方を支援する施設の職員の方々との集まりの中で、実践をもとに出された意見をまとめたものです。いわば施設内での様々な場面を想定した事例集となっています。

高次脳機能障害は、その人によって症状が様々に異なるものであるといわれています。そのため、すべてのケースにこれらの方法を実践すれば必ずスムーズに対応できるとは限りませんが、支援を考える際のヒントや参考にしていただければ幸いです。

目次

症状への対応

Q1.若年での受傷の場合、受傷当時までに学習した言葉づかいしかできません。良い対応法はありますか。

本人に直接伝えるよりもグループ学習で他の人の言葉づかいを見てもらったり、ビデオで撮影したものを見返したりと、視聴覚的に理解できるものがあると分かりやすいようです。就労支援の場合には、就職面接の練習など、就労と結びつけて言葉遣いなどのビジネスマナーについてロールプレイをして考える機会を作るとイメージしやすくなります。

また、日頃の活動や訓練の中で、実用的な敬語を練習することも有効です。(例:朝は「おはようございます。よろしくお願いします。」帰りは「お疲れ様でした。お先に失礼します。」など)。実際に体験した知識は比較的定着しやすいですし、良い言葉遣いができた時は見逃さずに「その言葉良いね」とフィードバックすることが大切です。

Q2.他の人が嫌がること(ボディタッチなど)をやってしまうため注意しても、記憶障害のため、しばらくすると忘れてしまう。どのように対応したら良いでしょうか。

まずは問題行動がどのような場面で起きているのかを確認することが必要です。そして以下のような方法を活用しながら対応していくことになります。

  1. 環境調整:問題行動が起きる時間帯や場所、状況などを確認したうえで、その時間は職員が付くようにする、部屋を別にするなど、問題行動が起こりにくい環境を作ることが有効です。
  2. 代替手段の獲得:他者へのスキンシップ(肩をもむなど)は、本人が悪気なくコミュニケーションの手段として行っていることもあります。頭ごなしに注意するのではなく、代替手段として許容できる範囲でのコミュニケーションの仕方を教えてあげましょう。
  3. 本人への注意:記憶障害などで口頭での指示を記憶することができずに何度も同じことをしてしまう場合があります。注意をする際にはどんな行動がいけないかを具体的に提示する必要があります。また、職員によって対応が変わると本人も混乱してしまいますので、職員間で統一した対応を心掛けるようにしましょう。注意をする際は、静かな面談室や居室などへ移動し、本人に「話を聞く体制」を作ってもらってから伝えることも重要です。

Q3.重度の記憶障害のある方が、利用者との間でトラブルを起こしてしまいます。どう対応をすれば良いでしょうか。

記憶障害のある方に対しては、共通の話題(季節のもの、音楽など)を持ちかけることによって、場の雰囲気が良くなることがあります。利用者間のトラブルが起きた時には、職員が間に入って情報を確認した上で、全体の場でルール作りをしていく方法も考えられるでしょう。

Q4.古い記憶が残り、新しいことが覚えにくいと聞きますが、そのメカニズムと程度の度合いに違いはあるのですか。

脳の機能や記憶のメカニズム等、脳科学の研究ではまだまだわからない部分が多いのですが、古い記憶はエピソードとともに脳の様々な部分に刻まれているようです。また、意識障害が長かった方は、記憶へのダメージが大きい印象があります。

記憶の強化には読む・書く・話す以外にも動作を繰り返して覚える(般化)ことも効果的です。他にもうれしいことは記憶につながりやすいため、見る・聞く・感じる・考えるなどの様々な五感を使うとよいでしょう。また、新しいことを覚えるためには記憶力そのものを高めるより、代償方法をいかに身につけるかが大切です。代償方法にはその人に合ったものを選択したうえで、確認して再生する習慣をもつことが、社会活動への参加にもつながります。

Q5.易怒性のある方について、一度頭に血がのぼってしまうと、手がつけられなくなってしまいます。落ち着くまで待つしかないのでしょうか。

まずは「怒るポイント(きっかけ)」を観察することが必要です。怒るきっかけとしては、本人なりの言い分がある場合もあるので、施設の責任者に話を聞いてもらうことで落ち着くこともあります。また、怒った時は情報処理の容量が一杯になっていることが多いので、無理に怒りを鎮めようと関わると、それが新たな刺激となり、怒りを増幅することがあります。部屋を移動する、作業を外れるなど一時的にその場を離れて落ち着ける環境を用意することも有効です。

ただ、易怒性の高い人でも「常に怒っている」わけではなく、「穏やかに過ごせる時間」もあるので、「怒る時間を減らす」よりは「穏やかに過ごせる時間を増やす」という視点や怒りへの対処法を共に考えていくことが必要です。

普段から「深呼吸して行動する」「6秒待ち訓練」を習慣にすることで、怒らずにいられることもあります。また、サービス利用開始の契約時に「物を壊したり、人を傷つけた場合には利用停止」など必要なことはきちんとご本人とご家族に説明するようにしましょう。

Q6.易疲労性の症状が強くみられる方の休憩の取り方について、どのように工夫していますか。

自分なりに工夫して休憩を取る方もいらっしゃいますが、見通しが持てない場合は落ち着かなくなるため、スケジュールを確認できるように環境を整えることが必要です。また、アクティブレスト(背伸びや簡単な体操)を取り入れながら、少しずつ耐久性をつけていけるとよいでしょう。

作業内容が本人にとって負担が大きかったり苦手である場合は内容を変更したり、ルーティン化したりすると改善が見込めるときもあります。

Q7.他者の大声や大きな音に反応して「うるさい」と怒鳴り、興奮状態になってしまう方にはどのような対応が有効でしょうか。

高次脳機能障害により光に敏感になったり、注意の切り替えの難しさから音が気になりやすくなる人もいます。そのため、他の人には些細な刺激であっても、本人には大きな刺激に感じてしまうこともあります。そうした本人の過敏さを理解したうえで「音が気になるんですね」と共感することで落ち着くこともありますし、環境面での調整をする(音量や照明の調整等)、時には気晴らしアイテムを活用することなども有効となります。

「カクテルパーティ効果」とは

通常、私たちはパーティなどの雑音の多い環境の中でも特定の相手の声を聞き分けて注意を向けることができます。これをカクテルパーティ効果と言いますが、高次脳機能障害の方の場合、こうした注意のコントロールが苦手な方がいます。私たちが気にならない(注意を向けない)空調の音や、周囲の生活音に注意を向けてしまい、気になってしまうことがあります。

​​​​​Q8.高次脳機能障害によって精神面に影響が出ている方、精神疾患を合併した方に対する長期的な対応はどうしていますか。

病院では行動の管理をしながら、リハビリテーションと薬物療法を組み合わせて対応しています。服薬による調整で改善が図れる場合がありますが、意欲が減退している場合は服薬だけでは難しく、集団活動を含めたリハビリテーションが効果的な場合があります。

また慢性疾患の方については、疾患教育によって、本人が自身の状態をつかむことで受容し、治療意欲を引き出す方法もあります。

Q9.退院後のリハビリテーション、例えば麻痺の手を少しでも動かせるようにするにはどうしたら良いでしょうか。また、続ける方法、楽しくできる方法など教えてください。

当事者が身体機能の改善を希望されるのは当然と言えますが、それに固執しすぎてしまうことで社会生活適応のための支援が開始できないのは良いとは言えません。今できていることや使えるものを活かしていく視点も重要です。

ただ、麻痺側の手足はどうしてもおざなりになり、それがむくみや痛みとなってくることもあります。なるべく生活の場で麻痺側の手を使うようにする、テレビを見ているときにコマーシャルに入ったらマッサージをするなど、日々のケアを大切にするように伝えていくことが必要です。また、主治医の先生や、障害に応じて担当されていた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方々から自宅でもできる自主トレやリハビリ方法などを聞いておくことも良いと思います。

生活支援

Q10.様々な場所への移動手段の確保をどうしていますか。

茨城県だと自動車運転ができないと移動範囲が狭まります。移動支援などの制度もありますが通勤や通学では対象外となるところがほとんどです。就労などでは自力通勤を条件とする企業も多いので、結果的に通える範囲の中から探すことになります。

受傷前に交通機関を利用したことがある方ですと練習により交通機関を利用できる方も多いですが、遂行機能障害により段取りや計画を立てることが苦手な方もいるので、そういった面の援助(乗り換え方法のメモを持たせる等)は必要となります。

また、市町村によってはタクシー利用券の助成をしているところもあります。

Q11.作業活動中、「やりたくない」と何度も話す利用者に対して、どのように対応すればよいでしょうか。

易疲労性が強かったり、発動性が低いと、施設での作業や訓練を拒否することがあります。本人がこれならやれるという作業を用意したり、無理強いはせずに一緒にその場にいられることを当面の目標にするなどの対応が必要となります。

また、プライドが高く「なんでこんなことやんなきゃいけないんだ」と拒否をする当事者には定期的に訓練の意味を説明することも重要ですし、いくつかの選択肢を提供して、本人に選んでもらうことも有効です。

基本的には「本人が興味を持てることは何なのか」「希望する仕事に就くにためには何が必要か」といったところからアプローチしている施設が多いようです。

Q12.気温が高くなってきたとき、声掛けしても上着を脱いでくれません。衣類調整を上手にするにはどう対応したら良いでしょうか。

第一に、毎日体温測定を行い、ご本人の体調確認をすることが重要です。1日の過ごし方についても具体的に話し合うことで、健康管理能力が高まり、衣類調整についても行動が変化していく方も多いです。

また、障害によって体温調節が出来なかったり、感覚が鈍くなっている当事者は少なくありません。どうしても脱がない理由があるならば、本人とコミュニケーションをとり、本人なりのメリットについて確認すると対処法の糸口が見えることがあります。

そして、周囲に目を向けられるよう、季節ごとの雑誌の写真などを活用して比較することによって、自身の服装などの不自然さに気付くように促すことも有効です。天気予報や温度計などの客観的な情報をもとに、自分で考えられるように支援することも大切です。

Q13.自分がやりたいこと、目標などが見つからない・分からない当事者へのアプローチ方法はどのようなものがありますか?

基本的には本人が決めることですが、決められない場合に選択肢を提供するなどの支援は必要です。どんな些細なことでも、目標を1つ決めてそれを達成していくような訓練活動は自己効力感を高めていく上でも有効です。

また、発動性が低下したことによってやる気がなく決められない場合には、「何に興味があるのか」を一緒に探してあげてください。発症後は家庭や病院だけといった狭い行動範囲の中で活動している方もいるので、受障前の趣味、散歩や図書館、園芸など、様々な活動を通して本人の世界を広げていけるような関わりが必要です。

Q14.車の運転再開を希望される方に対して、運転が可能であろうと判断できる指標(検査の点数など)はありますか。運転再開について、適正な判断や具体的な訓練方法はどのようなものがありますか。

神経心理学的検査による机上での結果と、実車運転での結果が必ずしも同じではないところに、支援の難しさがあります。運転再開について検査の点数のような具体的な指標などはまだなく、茨城県でも研究会を開催して検討しているところです。

シミュレーターによる評価を含めて、今後も事例を重ねながら適正な判断基準を模索する必要があります。

Q15.高次脳機能障害が基本動作や日常生活動作に及ぼす影響について、チェックするポイントはあるでしょうか。

病院でできたことが、自宅に戻るとできない方は珍しくありません。環境の違いによる影響は大きく、入院中に外出や外泊の機会を通して、新たな発見になる場合もあります。

確認するポイントとして、火や刃物などの危険物の扱い方、生活に必要な金銭の管理などは大事な点として挙げられます。また、日常生活の様子で特徴的な場面があった時には、カメラなどの映像に残して、それをもとに本人と一緒に対策を立ててみましょう。

Q16.家族の協力が得にくい環境で、本人の服薬管理をどう支援したら良いでしょうか。

服薬内容を確認して、主治医や薬剤師への相談をして必要性の高いものに絞っていく、服薬回数を減らすなどを検討してもらいましょう。本人の負担を減らすことにつながります。お薬カレンダーやタイマーなど、支援ツールを活用することも有効です。

状況によっては、訪問看護やグループホーム、サービス付き高齢者向け住宅といった社会制度の利用も選択肢となるでしょう。

就労支援

Q17.断片的な関わりで対象者のことを理解できないまま就労につなぐ困難さを感じます。

高次脳機能障害の場合、発症の時は医療機関を利用しているので、医療機関の情報を収集することは必要です。施設によっては利用の際に当事者家族の同意のもとに医療情報提供書を提出してもらうところもあります。服薬や発作のことなど知っておくべき医療的情報もありますので、医療機関の情報を入手することは重要です。加えて、日常生活の様子は家族から聞き取りをしておく必要もあるでしょう。

職場での様子などはご家族も良く分からないことも多いので、実際に訪問しないと分からないことがあります。また、事業所側でも高次脳機能障害への知識が少ない場合もありますので、事業所側の視点も持ちながら、事業所と当事者の橋渡しをしていくことが求められます。対象者を包括的に理解していくために、関係者が集まってカンファレンスをすることも重要です。

Q18.一般企業で就労している方です。休み明けに状態の悪くなることがあり、落ち着きがなく、席を立つ回数が多くなるようです。上司から注意を受けることが増えて反抗的な態度を取るようになってしまっています。どうしたら良いでしょうか。

休日も平日と同じ生活リズムを保つ(例えば、睡眠時間は一定にする)ことが大切です。自分の調子をつかむために、気分の度合いをノートにつけて、数値やグラフを使うと、本人も周囲の人も共有しやすくなります。また、スケジュールを立てるときに、本人のペースに合わせて休憩時間を設定することで、見通しを持ちやすくなり、リフレッシュが図りやすくなるでしょう。

また、職場でのルールや休憩の取り方について具体的に確認すること、日頃からできていることをほめる関わりも忘れずにすることも重要です。

Q19.復職をする際に、職場の方に対してどこまで介入して良いのでしょうか。具体的な仕事内容を把握して、それに応じた支援や工夫をされていますか。

現状として、医療機関のスタッフが直接職場の担当者と関わることは少なく、家族を通じて情報を得る場合が多いようです。また、状態によっては医療機関から次に受け持つ支援機関につなぐことも重要です。

施設での課題への取り組み方から仕事のやり方が見えて、支援のポイントが発見できることもあります。産業医のいる場合、協力を仰ぎながら復職への支援を進めていくことができます。障害者職業センターや障害者就業・生活支援センターと連携をとることも考えましょう。

障害受容

Q20.病識のない当事者への意識づけはどのように行っていますか。

「病識の無い状態」は「障害を受け入れる準備がまだ整っていない状態」と理解することもできます。そのような時に「できないこと」ばかり指摘してしまうと本人も障害を受け入れることがつらくなってしまいます。「できることや良い面」を伝えてから「できないことや苦手なこと」を伝えると比較的受け入れやすいようです。

また「ちょっと集中力が足りない」というような曖昧な指摘ではなく、客観的なデータ(作業時間や作業量など)で示すと本人にも分かりやすくなります。具体的な体験をしながら気づいていける部分を共有し、サポートすることを積み重ねていく必要もあります。

Q21.高次脳機能障害に対する理解や受容を進めるためにどのように促していますか。

「病識の無い状態」は「障害を受け入れる準備がまだ整っていない状態」と理解することもできます。そのような時に「できないこと」ばかり指摘してしまうと本人も障害を受け入れることがつらくなってしまいます。「できることや良い面」を伝えてから「できないことや苦手なこと」を伝えると比較的受け入れやすいようです。

また「ちょっと集中力が足りない」というような曖昧な指摘ではなく、客観的なデータ(作業時間や作業量など)で示すと本人にも分かりやすくなります。具体的な体験をしながら気づいていける部分を共有し、サポートすることを積み重ねていく必要もあります。

Q22.高次脳機能障害に対する理解や受容を進めるためにどのように促していますか。

障害は受容させるものではありません。受容までの道のりとして、ショック(驚き)、他人への非難、落ち込み、少しずつ受け入れる、といった過程をたどります。家族や本人がどの段階にあるのかを支援者が理解し、寄り添った対応が求められます。

一般的な障害の説明をするよりも、実際に困っている部分に焦点を絞り、そのことをわかる範囲で説明する方が、理解しやすい場合があります。また立場の違う主治医から、きちんと説明をしてもらう方が有効なときもあります。

Q23.実際に能力がなくても(例:自動車運転、復職、単独で移動など)ができるという言動に対して、具体的なアプローチはどのようなものがありますか。

支援者間で意見にずれがある場合、本人の判断を迷わせている可能性があるため、支援者間で統一した対応を図ることが前提となります。

復職を目指す方は、本人の回復具合だけではなく、家族の理解や協力、職場の受け入れ具合の兼ね合いがありますので、職場の担当者と面談するタイミングが重要となります。日常の訓練を通して本人の状態をフィードバックして、復職に求められる能力の回復を図ることが不可欠です。

自動車運転については、法的な条件(医療面を含む)、認知機能、運転操作について、客観的な情報を示すことが具体的なアプローチになるでしょう。

Q24.若くして障害を持ち、モチベーションが低下した方に対してどのような支援を行っていますか。

受傷する前のエピソードを確認したうえで、本人にとって関心のあることを把握し、それに取り組めるようきっかけを作ることが大切です。場合によっては、本人に限らず周囲の目標が現状と比べて高過ぎるかもしれません。そのギャップを埋めるために本人や周囲に働きかけて、目標に向けてできることから取り組むことも大事です。

本人を長い間支える上で共に悩み、励ましてくれる方の存在は大きいものです。当事者にとって安心できる場があれば、次の1歩を踏み出すステップになります。

施設間連携

Q25.医療機関との連携はどうしていますか。施設では通院の時にお聞きしたり、ご家族からお聞きするくらいですが、詳しく知りたいときは、病院に直接問い合わせをしても良いのでしょうか。また、医療とつながっていない方をどのようにつなげていけば良いでしょうか。

個人情報の観点からも、施設から直接連絡を取るよりは、当事者や家族を介しての連絡が望ましいと思われます。施設利用時に必要書類として「リハビリテーション計画書」「診療情報提供書」「看護サマリー」などを提出してもらうと、医療機関退院時の情報や、医療機関での問い合わせ先などが記載されているため参考になります。

診察に同行される際は当事者・家族を介して主治医に許可を取り、質問したいこと・確認したいことなどはあらかじめメモにしておくと限られた診療時間内で多くの情報を得ることができます。

人間関係、家族

Q26.相手の立場で物事を考えることや相手を思いやった言動が難しく、傷つくような発言や不適切な発言が見られる際、どのような声かけをすると、理解していただきやすいでしょうか。

日常生活でよく行うやりとりから、具体的に分かりやすい指示を出すこと(顔を合わせたら挨拶をする、他者にはですます調で話すなど)が大切です。傷つくような言動があったら、「痛い」「つらい」などのショックを受けたと反応を示すことも、自身の振る舞いに気づくきっかけになるかもしれません。

テレビなどの映像を使って、そのような場面を見てもらい、感想を聞くことも同じような効果が考えられます。また、上下関係を強く意識する方であれば、本人が一目おく人に協力してもらい、注意することも可能でしょう。

Q27.利用者間の恋愛問題にはどのように対応されていますか。

他者に興味を持ち、恋愛感情を持つことはなんら否定されるものではありませんが、男女関係から生活面で崩れたり、目標からぶれてしまうこともあるため、利用者間での私的交際を禁止にしている施設もあるようです。ただ、どこまで介入するかは迷うところです。

ルールを設ける際には、利用開始時点で本人・家族に(恋愛に限らず)施設でのルール全般について書面で確認してもらうこと、利用開始後も明確に示すことが有効だと思われます。

Q28.職員が分からない場所で利用者同士の金銭やタバコの授受がある場合はどのように指導していますか。

金銭等の貸し借りはトラブルの原因ともなり得ますので禁止にしている施設も多いようです。持ち物検査など、どこまで介入すべきか難しい面もありますが、施設でのルールを明確に示すこと、将来の金銭管理の自立に向けて当事者やご家族と話し合いながら対応していくことが望まれます。

飲酒、喫煙やギャンブルなど依存性があり、当事者が自分でコントロールすることが難しい場合もご家族と話し合った上で、深刻な場合は精神保健福祉センターにも相談して介入することも必要となります。

Q29.職員の目の届かないところで他者への陰湿ないたずらが見られる利用者に対し、どのようなアプローチが必要でしょうか?

職員の目の届かない場面で他者へ嫌がらせをした場合、証拠がないと本人への指導・注意は難しくなります。目が届かない場面でいたずらをするということは、目が届く場面ではいたずらをしないということになります。なるべく職員の目が離れないようにすることが必要になりますが、施設での人員配置などで困難な場合もあります。

どこの施設でも対応は苦慮しているようですが、個別での注意が難しい場合には全体での注意として、「こういうことがあると困る人もいるので気を付けてくださいね」としている施設が多いようです。また、「不満があるときは職員に言ってください」など利用者間のトラブルを避けるための方法を伝えることも重要です。

Q30.家庭での暴言などによって苦労している家族に対して、どのように支援していますか。

施設と家庭での様子にギャップがある場合は、家族の話をよく聞いて検討する必要があります。場合によって、家族が本人を怒らせるような刺激を与えていたり、暴言暴力によって本人の思い通りになる関係パターンがあれば、それを防ぐ手立てを考えていきます。

対応方法の1つとして、タイムアウト法があります。本人が感情的になったときに、ひと呼吸おくために、本人あるいは周囲の人がその場から離れて、本人を落ち着かせる方法です。

このような環境調整とともに、必要に応じて医療機関にかかり、服薬と合わせて対応することも考えられます。

Q31.家族の行った援助でうまくいったこと、成功へのきっかけ作りとなった言動はどのようなものがありますか。

以下のような成功例がありました。

  • 家族が3日おきに見守りや助言を行ううちに、単身生活を送っていた方が自立するようになった。
  • 気持ちが不安定な方に対して、ペットを飼い始めたら、安定するようになった。
  • 記憶障害のある方が、好きなテレビ番組や映画が刺激となって、改善していった。
  • 家族と一緒に農作業に従事していく間に、少しずつ状態が回復した。

こうしたエピソードを伺うために、家族会から情報を得ることも有効です。

また、家族からの働きかけは様々ですが、うまくいった関わりには本人にとって何かしら快適な実感があり、興味関心が主体的に発揮されているといった共通要素があると思われます。

 

このページに関するお問い合わせ

福祉部障害福祉課企画

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-3357

FAX番号:029-301-3370

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