茨城県の自殺者数と関連指標との相関分析
2008年9月掲載
~本県自殺者数:景気や企業倒産,関連相談動向と強い関連~
この度,9月10日の世界自殺予防デー,同日から始まる自殺予防週間に因んで,本県での自殺予防を多角的に考える面で少しでもお役に立てるよう,独自に既存の各種統計を活用しその真の背景等をデータ的に浮き彫りに出来ないか統計分析を試みたものです。
統計分析の結果,把握できた主な傾向
- 平成19年の人口10万人当たりの自殺者数は,全国は24.4人(実数30,827人),茨城県は26.3人(実数770人)で,47都道府県中では上から16番目に高くなっている。
- 不況期に自殺者数が増加する傾向がある。
- 企業倒産件数・企業倒産負債額・いのちの電話相談件数・生活相談件数の増減と自殺者数の増減がほぼ連動している(正の相関がある)ことが分かった。
- 経済成長率と自殺者数の増減とは,ほぼ逆の動きがある(負の相関がある)ことが分かった。
- 交通事故による死亡者数が減少する中,平成19年の女の自殺者数は昭和42年に比べ約2倍の202人,男は約5倍の568人へと増加傾向にある。
- 自殺者数割合を男女別,年代別にみると,30代の男は死亡した者のうち実に45.6%が自殺による死亡率となっている。以下同様に,20代の男38.1%,40代の男23.7%,20代の女47.3%,30代の女20.8%などで高い割合が目立つ。
- 自殺動機は,健康問題(36.1%)及び経済・生活問題(15.6%)の2つで過半数を占める。
- 人口増加率が上位である東海村や守谷市などで,人口10万人当たりの自殺者数は低い傾向。
茨城県の自殺者数の推移

詳細な内容(PDF:1,255キロバイト)
統計表(エクセル:55キロバイト)
関連リンク
茨城県内における自殺者の概要について(茨城県警察本部)
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