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更新日:2022年7月15日

スマート農業の導入事例について紹介します 

AIやロボット等を活用したスマート農業技術は、生産現場における労力不足の解消や収量・品質向上に よる所得向上を図るための重要な手段の一つです。

県北地域において、技術を導入し、規模拡大や生産性向上に取り組む事例について紹介します。

スマート農業の導入事例について

  1. アシストスーツ
  2. ロボット草刈機
  3. 直進アシスト機能付き田植え機
  4. 複合環境制御装置、AⅠ潅水施肥装置
  5. 繁殖管理システム(ファームノート及びファームノートカラー)
  6. 哺乳ロボット

 事例1 導入技術 アシストスーツ

イチゴ定植作業

特徴

  • 腰や腕などに作業負荷がかかる農作業や、重量物の持ち上げ(下げ)時にかかる 負荷を軽減する。
  • モーター搭載や空気を利用した人工筋肉など、アシスト機能の違いにより、軽減 効果や導入経費が異なる。

 

経営作物

  • イチゴ(32a) 労力 従業員6人

目的

  • 作業時間短縮・作業負担軽減

導入効果

  • 年間の作業時間が 5.17%短縮された。
  • 特に、中腰姿勢で長時間作業を実施する 「定植」「マルチ張り」「収穫」作業にお いて、作業時間削減効果や作業負担軽減 効果が高かった。
  • 腰の痛みが軽減され、 翌日に疲れが残らなくなった。 参考価格 15万円/台((株)イノフィス社製 マッスルスーツ Every 空気で動作、動力不用)

参考価格

  • 15万円/台((株)イノフィス社製 マッスルスーツ Every 空気で動作、動力不用)

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 事例2 導入技術 ロボット草刈機

KRONOS設置時の様子

特徴

  • 1台で最大 30a の面積を草刈りできる。 ・
  • エリアワイヤーを設置したエリア内をランダムに走行しながら草刈りを行う。
  • バッテリー残量が少なくなると自動で充電ステーションへ戻り充電する。

経営作物

  • リンゴ(900a)

労力

  • 従業員 15 人

目的

  • 除草作業の無人化・省力化による経営の効率化

導入効果

  • 設置圃場における除草作業の大部分を無人化・ 省力化出来た。 (1 年間の除草作業時間 20h/10a→1h/10a)。
  • 夏季高温下、傾斜地、樹冠下での人手による除 草作業が不要となり、従業員の労働環境の改善 につながった。

参考価格

  • 49.5 万円/台 ※別途設置費用が必要 (「KRONOS」和同産業株式会社製)

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 事例3 導入技術 直進アシスト機能付き田植え機

直進アシスト機能付き田植え機による田植作業

特徴

  • GPS による位置情報を基にした直進時の自動操舵機能が付属している。
  • 経験の浅い作業者でもまっすぐきれいに田植えができるほか、熟練者の負担軽減 など、田植え作業の軽労化が期待される。

経営作物

  • 水稲(21ha)

労働力

  • 5 人

目的

  • 規模拡大に伴う田植え作業時間削減や 作業負担軽減

導入効果

  • 直進アシスト機能により、操作に慣れて いない初心者でもまっすぐ植えられる。 苗送りの在庫確認や移植の状況を余裕を もって確認でき、作業負担が軽減した。

参考価格

  • メーカー希望小売価格(税込) 4,147,000 円 〜 5,063,300 円 ※ (株式会社クボタ製 NW8S-F-GS ※価格は株式会社クボタ ホームページより)

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 事例4 導入技術 複合環境制御装置、AⅠ潅水施肥装置

AI 潅水施肥装置 「ゼロアグリ」 環境制御装置、環境モニタリング機器

特徴

  • 複合環境制御装置:冬季の細やかな温湿度管理が可能であり、灰色かび病の要因と なる結露を防止することができる。
  • AⅠ潅水施肥装置:日射量、土壌水分・EC の測定値から最適な量を潅液するため、 養水分の過不足がなく、裂果や尻腐れ果の発生を少なくすることができる。

経営作物

  • 促成トマト(35a)

労力

  • 2名(雇用5名)

目的

  • 収量・品質向上、省力化 導入効果 複合環境制御装置による灰色 かび病の大幅な減少と、AⅠ潅水 施肥装置による裂果、尻腐れ果 の減少により、廃棄量が約 85% 減少し、可販収量が向上した。

参考価格

  • ゼロアグリ 約 200 万円/台 環境制御装置 約 45 万円/台 (ネポン(株)社製 MC-6001)

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 事例5 導入技術 繁殖管理システム(ファームノート及びファームノートカラー)

繁殖管理システム(ファームノート及びファームノートカラー)

特徴

  • ファームノート:個体毎の飼養記録や繁殖牛の分娩実績をPC やタブレットを用いて入力・ データを蓄積。発情、受精、妊娠鑑定、分娩のサイクルを的確に管理でき るソフト。
  • ファームノートカラー:牛の首にセンサーを装着し、牛の行動パターン(反芻、休息、活 動)を自動計測。個体毎の活動パターンを AI が解析し発情兆候、 分娩兆候、疾病疑いをスマホ等のモバイル端末へ通知

経営内容

  • 経営形態:繁殖和牛経営 繁殖用雌牛 21頭 労働力 1名 飼養形態 舎飼い(4頭/マス) 自給飼料生産 約200a

導入前の課題等

  • 一人で管理しているため、観察時間の制約があり 発情兆候を見逃すことがあった。

利用状況

  • ファームノートに全頭の繁殖記録や治療記録等を入力し、全飼養牛の状況(繁殖ステージ等)を容易 に把握できるようにしている。
  • ファームノートカラーをファームノートと紐づけし、9台利用している。発情兆候情報等がスマート フォンに通知される(分娩兆候は利用していない)。

導入後の感想

  • 牛舎外での作業中でもスマホに通知が来るので、常時、牛舎に張り付く必要がなくなり、安心してほ 場作業に取り組めるようになった。発情発見率が向上した。

導入する際の注意

  • カラーを導入をする場合、農場に docomo 又は au の電波が届く必要がある。
  • スタンチョンにセンサーがぶつかり破損することがあるので、飼養形態によっては検討が必要。

参考価格

ファームノート利用料(税抜き)

  • [個体管理プラン] 4,000 円/月(1~49 頭)
  • [牛群管理プラン] 6,500 円/月(1~49 頭)

ファームノートカラー料金(税抜き)

[買い切りモデル]→ 電池寿命 約5年(カラー保証期間3年間)

カラー:導入金額 約 5 万円/1台、使用料 200~500 円/台・月

親機 :導入金額 約 25 万円、回線料 3,000 円/月

[サブスクリプションモデル]→ 契約期間中に壊れたら無償交換

カラー:導入金額 5,000 円/台、使用料 800~1500 円/台・月

親機 :導入金額 約 13 万円、回線料 3,000 円/月

※詳しくは㈱ファームノート(http://farmnote.jp)へお問合せ下さい。

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 事例6 導入技術 哺乳ロボット

哺乳ロボット本体 子牛の首センサー

概要

  • 導入機種:フォースターテクニク社製 CF-260
  • 自動でミルクとお湯を混合。子牛には首にセンサーを装着し個体毎の哺乳量・回 数の設定が可能。哺乳実績についても個体毎に自動計測される。

経営内容

  • 経営形態:繁殖和牛経営 繁殖用雌牛頭数 70頭 子牛(哺乳)頭数 32 頭 労働力 従業員 4名 パート 2名 自給飼料作付面積 15ha

導入前の課題等

  • 繁殖雌牛が50頭規模になった頃から、省力化の必要性を感じるようになり、特に時間がかかる子牛管 理部門の改善が必要だった。

利用状況

  • 現在はロボット1台で、20頭(4回/日)の子牛への哺乳を行っている。個体毎の哺乳量を把握し、 子牛の健康管理にも活用している。

導入後の感想

  • 手作業で哺乳する場合、20頭の子牛で1日あたり2~3時間程度を要するが、ロボットを活用 することで別の管理に労力を充てられるようになった。
  • ミルクとお湯の配合も自動で行うので、お湯の無駄使いもなくなる。

導入する際の注意

  • 母子分離は生後3日で行い哺乳ロボットへの切り替えまで、馴致期間として2週間は哺乳バケツを用い て代用乳を与えている。
  • 付属器具の汚れが下痢の要因になることもあるので、器具の点検・清掃作業が必要である。

導入価格

  • 約350万円

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このページに関するお問い合わせ

県北農林事務所企画調整部門企画調整課

〒313-0013 茨城県常陸太田市山下町4119常陸太田合同庁舎内

電話番号:0294-80-3301

FAX番号:0294-80-3304

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