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アルコール依存症について

アルコール依存症の特徴

 否認の病気です

 誰しも自分の抱える問題に向き合うことは辛いものです。「依存症じゃない。」「やめようと思えばいつでもやめられる。」こういった言葉の裏には,飲酒をすることで,自分の問題と向き合うことの辛さから自分を守るために「否認」をします。

 

様々な問題の原因となる

 飲酒は肝機能障害や高血圧,糖尿病など,約60の病気の原因となります。また,病気だけではなく,飲酒運転,対人関係トラブル,暴力,借金,家庭内不和などの家庭・社会問題の原因ともなります。

 

慢性的で進行性の病気

 慢性の病気なので,完治することは難しく,10年以上断酒をしていた人が1杯の酒から再び元の状態に戻ってしまうこともあります。

 

家族を巻き込む病気

 家族は本人を心配するあまり,本人の問題に振り回されていきます。本人の事で頭がいっぱいになり,依存をやめさせようと説教や監視,尻拭いなどをしていきます。しかし,こうした行動は逆効果になることが多いです。家族が巻き込まれないように家族自身が依存症について良く知り,自分の健康に目を向けることが重要です。

 

新型コロナウイルス感染症の影響

 コロナ禍における生活環境の変化等から、「テレワークで家にいるため、早い時間からお酒を飲んでしまう」、「コロナで外出や趣味の活動がしにくくなり、飲酒量が増えた」などの相談が寄せられています。

 

回復できる病気

 慢性的で進行性で家族や周囲を巻き込んでいく病気ですが,断酒を続けることで依存症ではない人と同じ生活を取り戻すことができます。そのためには自助グループに参加して断酒の仲間を作ることが大切です。依存症は完治はしませんが回復のできる病気です。

 

 飲酒と健康障害

酒類は生活に潤いと豊かさを与えるものでありますが、多量飲酒は肝障害やアルコール依存症等の心身の健康障害を引き起こすリスクがあります。

アルコール依存症は、大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態で、精神疾患の一つです。

アルコール依存症になると「飲んではいけないときでも、飲んではいけない場所でも、飲んではいけない状況でも、飲んではいけないとわかっていても飲んでしまう」ため、心身の健康問題だけでなく、家族や仕事にも問題が出てきてしまいます。

お酒に強い人でも、多量飲酒を続けていれば依存症のリスクは高まります。 

酒量の目安について(チェックしてみよう!)

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【チェックしてみよう】

WHOが作成したスクリーニングテスト(AUDIT)を用いることで、自身の飲酒量を簡単に確かめることができます。

また、厚生労働省によると、男性の適正飲酒量は一日純アルコール摂取量20gであり、これはビール500ml分となっています。

自分の飲酒習慣が心配な方は、ぜひ自己診断を利用してみてください。

自己診断の結果、問題があった方は、精神保健福祉センターや最寄りの保健所、医療機関等に相談することをお勧めします。 

スクリーニングテスト(AUDIT).pdf(PDF:87KB)