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更新日:2020年3月24日

スペインかぜの流行~100年前の茨城県統計書から~

 令和2年(2020年)3月24日掲載

 

今年(2020年)は新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し,いまだに終息の見通しが立っていません。
感染症の世界的な流行と言えば,大正7年から9年(1918~1920)にかけて「スペインかぜ」と呼ばれるインフルエンザの大流行がありました。スペインかぜは全世界の患者数が約6億人でそのうち2,000万から4,000万人が死亡し,日本でも約39万人の死者が出たとされています。(患者数,死亡者数は諸説あります。)
当時の統計ではこの病気は「流行性感冒」と分類されていました。茨城県統計書から県内の流行状況を見ると,大きく2回の流行がありました。

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図1:茨城県内の流行性感冒(スペインかぜ)による死亡者数の月別推移

図1:茨城県内の流行性感冒(スペインかぜ)による死亡者数の月別推移のグラフ

図2:流行回別死亡者数の月別推移

図2:流行回別死亡者数の月別推移のグラフ

年齢別にみると,5歳未満が最も多くなっています。当時は流行性感冒以外の病気でも乳幼児の死亡率が非常に高い状況でした。5歳未満に次いでは20~30代の若い世代が多く,男女別では女性の方がやや多かったようです。

図3:男女別年齢別死亡者数(大正7年~9年計)

図3:男女別年齢別死亡者数(大正7年~9年計)のグラフ

当時は,インフルエンザの治療法もなく医療環境も十分でない中,多数の犠牲者が出てしまいました。
数十年ごとに新しい感染症,伝染病が流行するといわれていますが,これまでも人類は治療薬などを開発して乗り超えてきました。
個人でもせっけんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒を行い,できるかぎり混雑した場所をさけるなど,感染症予防や健康管理を心がけ,被害を最小限に抑えるよう努めましょう。

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