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更新日:2020年8月21日

 

知事定例記者会見における発言要旨170324

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

・第7次茨城県行財政改革大綱について

・NHK連続テレビ小説「ひよっこ」について

・茨城県北芸術祭について

・知事選について(1)

・首都圏中央連絡自動車道の県内区間の全線開通について

・知事選について(2)

・原子力発電所の再稼働について(1)

・茨城県広域避難計画について

・知事選について(3)

・原子力発電所の再稼働について(2)

・朝鮮学校に対する運営費補助金について

・ふるさと納税について

   

(作成:広報広聴課)
平成29年3月24日(金曜日)
11時15分~11時55分 会見室


 ○第7次茨城県行財政改革大綱について


茨城(幹事社):まず県の行財政改革について伺います。本日,第7次茨城県行財政改革大綱がまとまったと思うのですが,特に重点を置いたところを教えてください。

知事:体制的には,これまでだいぶ努力してきましたので,全国トップレベルのスリムな体制になっているわけでありますが,これからどんどん社会が変わっていく。グローバル化の進展ももちろんでありますが,災害への対応をどうするかといったことも含めて,それらへの対応をいかにして少人数でこなしていくかということが一番重要になってくるのかなと思っております。

そういった点で,もう既にごらんになられておりますように,どうやって職員の質を高めていくか,時代の変化に対応する県庁への進化ということを一番先に掲げているところでございますが,私どもとしては,職員の質を上げて,少人数で,少数精鋭でこれからやっていける体制,そしてまた,職員自身も積極的に物事に取り組んでいく体制をつくっていきたいなと思っております。

茨城(幹事社):職員の質を高めていくということですが,知事さんのイメージとして,どのようなことが上がるでしょうか。

知事:私が職員に一番求めたいことは,何事にも積極的に取り組んでいく,前向きに仕事をしていくということです。

茨城(幹事社):今の県の財政状況を踏まえて,今後,さらなる行革の必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

知事:先ほども申し上げましたが,職員数につきましては,私になってから約3割カットしてまいりました。そういったこともあって,片一方で仕事がどんどん増えている。全体的に見た場合には,今の職員1人当たりの仕事量がだいぶ多くなってきているのかなと思っていますので,そういった点で,職員数の削減というものはある程度限界に来ているのかなと思っております。

しかし,そういう中でますます仕事のほうは増えていくことが予想されますので,それをこなしていけるような職員になってもらうことが大事だろうと思っています。

 

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 ○NHK連続テレビ小説「ひよっこ」について


茨城(幹事社):NHKの朝の連続テレビ小説「ひよっこ」が来月から放映開始されます。観光面など,改めてどのような期待を抱かれていますでしょうか。

知事:昨年,県北芸術祭ということで多くの人たちに県北を訪れていただきました。それに続いての県北を舞台とする朝の連続ドラマということで,大いに県北の人たちにとってはいいチャンスがきたのではなかろうかと思っておりますし,県北の6市町で「ひよっこ」の推進協議会もつくっておりますから,私どもも一緒になって,何とか少しでも県北のよさというものを全国に広げていく,そして,それによって多くの方たちが県北を訪れてくれる,そういう状況をつくっていきたいと思っております。

そして,また一方では,来られた方々の期待に応えられるようにしなくてはいけないわけでありますので,どういう体制でよそから来られる方々をお迎えするか,この体制づくりも大事だろうと思っておりまして,真心を持って,おもてなしの心を持って,しっかりと対応していく。そして,お土産なども地元の特色を生かしたすばらしいものをつくっておくということが大事なのかなと思っています。

茨城(幹事社):地元6市町と連携した具体的な取り組みなどはお考えでしょうか。

知事:例えば,「ひよっこ」関連のお土産品として,NHKの公式ロゴを使用したお土産と茨城県北「ひよっこ」推進協議会ロゴを使用したお土産がかなり販売されることになっております。NHK公式ロゴのほうは,いろいろな事情もございまして,記念切手や清酒など5商品でありますが,協議会のロゴにつきましては,菓子類や加工食品などで172商品が提供されることになっておりますので,これからもさらにいろいろと工夫をして新しいものをつくっていただくことによって,充実した形になっていくのではないかなと思っています。

  

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 ○茨城県北芸術祭について


茨城(幹事社):先ほど茨城県北芸術祭の話がありましたが,今議会でも知事さんは前向きな発言があったかと思うのですが,継続開催についてはどのようなお考えでしょうか。

知事:いろいろな形で,県北芸術祭を行ったことによって,人的つながりその他,財産ができております。そういったものを大事にするためにもできるだけ継続する方向でやっていきたい。それを実行委員会のほうで決定していくわけでありますが,その前に,県としては,いろいろな形で各市町が実施していく,それを一緒になってやっていける体制ということで,今度,予算も計上させていただいておりますから,そういったものを活用して,県北芸術祭の今後の継続に向けてしっかりと体制をつくっていきたいと思っています。

茨城(幹事社):継続する方向でということで変わりないでしょうか。

知事:はい。

 

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 ○知事選について(1)


茨城(幹事社):3月末ということで,知事さんの本任期も残り半年になりますが,改めて次期知事選への態度については今どのようにお考えでしょうか。

知事:きょうで2月の議会も終わるわけでありますが,来週ぐらいに時間を取ってくれと,出馬の要請書を持っていくということをだいぶいろいろな方々からそういう声をいただいておりますので,そういったものを受けて考えていきたいと思います。

茨城(幹事社):出馬要請が続いていますが,今,どれぐらい来ていて,またそれによって立候補に向けて背中を押されているという面もあるのでしょうか。

知事:今ちょっと数は把握しておりませんが,来週はだいぶそういった動きが出てくるように聞いております。

茨城(幹事社):一方で,自民党県連が推薦する形で大井川さんという方が立候補を表明されています。そのことについて受け止めはどうでしょうか。

知事:私はそれにはあまり関係なしに,自分として,これまでの県政について評価していただいているのか,これから何をやるか,そういうことを中心に考えていきたいと思います。

茨城(幹事社):いつごろのタイミングで態度を決定するお考えでしょうか。

知事:なるべく早く決定していきたいと思います。

茨城(幹事社):近くということでしょうか。

知事:それはちょっといつということまでは申し上げられませんが,できるだけ早くしたいと思います。

 

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 ○首都圏中央連絡自動車道の県内区間の全線開通について 


茨城放送:26日で圏央道の県内全線開通から1カ月を迎えますが,現状の通行状況と,それから県としてのこれから先の取り組みですとか,そのあたりがありましたらぜひお願いします。

知事:まだ1カ月たっていないので,きちんとした集計は,多分,出していないと思いますが,途中でカウントしたところによれば,かなりの交通量になっているということでありますから,私どもとしては,期待どおりの成果が上がっている。そして,これから急いで4車線化しないと渋滞がひどくなってしまうのではないかということを心配しているところであります。

例えば,旅行商品がどうなっているかなどを見ても,かなり圏央道を活用したいろいろな商品が出てきているようでもありますから,私は間違いなく,企業誘致ももちろんでありますが,人の行き来,観光なども含めて,その面で大きな効果を発揮しているのではないかと思います。

 

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 ○知事選について(2)


朝日:先ほど知事選の話題が出たので関連なのですが,知事として何かやり残したと思っているようなことはあるのでしょうか。

知事:やり残すとかやり残さないとかいう問題はあまり考えたことはありません。これだけやりたいというふうに自分で考えて,それに取り組むというのではなくて,大きな流れの中で,その時々にこういうことをやらなくてはいけないということが必ず出てきますから,それをしっかりとこなしていける体制をつくっていくことが大事なのだろうと思います。

朝日:先ほど判断材料としてこれまでの評価と,これから何をやるかということですが,ここで言う評価というのは誰からの評価ということなのでしょうか。

知事:一般県民も含む県の方たちがどう考えてくださっているか。もちろん,それを一々,一般県民の方々に確認するというのも困難でありますから,例えば,市町村長さんであるとか,各種団体であるとか,そういった方たちからの意見ということになってくると思います。

朝日:そういう意味では,先日から続いている要請などは大きな判断材料になるとお考えですか。

知事:それはそうです。

朝日:先ほど言及がありました,これから何をやるかというところですが,それについてはどうでしょうか。

知事:まだ立候補表明も何もしていませんので,今の段階で申し上げるのは控えさせていただきます。

 

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 ○原子力発電所の再稼働について(1)


朝日:話題は変わるのですが,昨日,那珂市で市民アンケートの結果が公表されたのですが,東海第二原発については再稼働に反対というのがどちらかといえば反対も含めて65%という結果が出たようです。このことについての受け止めをお願いします。

知事:そういったものを踏まえた上で,那珂市としてどういう判断をされていくのかということがこれからの課題になってくるのだろうと思っております。

朝日:那珂市が判断材料として使うということで,県はどうでしょうか。

知事:那珂市とは,当然,これからの原子力行政を進める上で連携を図っていくことになりますから,そのときに,那珂市さんのほうで,そういったものをもとにしてどういう判断をされてくるかということを踏まえて対応していくということです。

朝日:知事が何か判断する上において参考にするとか,そういうことではないということですか。

知事:UPZの中に数多くある市町村の中の一つの市のアンケート結果ということでありますから,もちろん,いろいろな面で参考になることはあると思いますが,それで何とかするという問題ではないと思います。

朝日:ちなみに,県として,再稼働問題についてアンケートをとるとか,住民の意見をはかるような手段というのは考えていますでしょうか。

知事:一般の県民の皆さんとの懇談会といいますか,「知事と語ろう明日の茨城」ということでやっておりますから,そういうところではいろいろな意見を承っておりますが,前に県議会の本会議でも答弁いたしましたように,県として,今,そういう世論調査をやっている県は1県もありませんので,私どもとしても,今の段階でやっていく予定はないということを申し上げているとおりですので,答弁を見ていただけたらと思います。

朝日:ちなみに,懇談会の場ではどういった意見が多いのですか。

知事:いろいろです。

朝日:賛成,反対,さまざま。

知事:ごらんいただければと思います。議事録は毎回発行しているので,後ほどごらんいただければと思います。

朝日:私が県民との懇談会を少し覗いたときは,割と反対ではないですが,声が強いなとは思ったのですが。

知事:そんな感じはありますね。反対のほうが多かったような気がします。

朝日:そのことについてはどう感じていらっしゃいますか。

知事:それは意見として承って,そこで回答させていただいておりますので,ごらんいただければと思います。

朝日:ご覧いただければと思いますということですが,記者会見の場で,その場に参加していない方もいるので,知りたいなと思っている県民も多いと思います。

知事:一々,どこでどう言ったか覚えていませんので,何回も開いていますから。今年度だけでも4回開いていますから,どういった意見があったかも,間違った形で県民の意見を伝えてしまうと困りますので,それは控えさせていただいて,そちらをごらんいただけたらと思いますし,もし必要であれば,後でお配りしても構いません。正確にやっていかないと,後で,本人から,そんなこと言っていないと言われても困りますから。

朝日:その場で答えたことでなくて,今現在の知事がそういう懇談会の場で反対が多かったことに対してどう考えていらっしゃるかをお願いします。

知事:それは一つの意見として承っておるということです。

 

 

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 ○茨城県広域避難計画について


朝日:広域避難計画の策定から今月で2年がたったわけですが,ペンディングになっていた諸課題とか,特に県外避難先を市町村で決められていないことであったり,市町村が計画を完成させたところがゼロという状況についてどう受け止めていらっしゃるか,改めてお聞かせください。

知事:できるだけ早く避難計画をつくっていただけるように,県としても精っぱい努力しているところでありますが,相手方があるということで,なかなか思うように進んでいないところもございます。そういった中で,幾つかではありますが,もう既に発表されているところも出てきておりますので,これからも着実に避難計画の策定に向けて市町村と一緒になってやっていくことが大事だろうと思っております。

朝日:相手方があるということで茨城県側からすると,お願いベースというか,受け入れてもらう側で,相手に負担をかけるという立場だと思うので,なかなか強く言えないなというところはあると思うのですが,そういうときだからこそ,県がリーダーシップをとって,もう少し協力をお願いしますとか言って早く進めるというのが必要なのではないかなと感じるのですがいかがですか。

知事:それは我々はできることは精いっぱいやっています。なかなか表にどこの市町村とどういうことをやっているというところまでは言えません。向こうも,例えば,市民にまだ十分に情報をお伝えしていない中で,こちらでいろいろ言われても困るというところもありますので,そういった事情もあるので公表はできませんが,相手方には精いっぱいの働きかけはしております。

朝日:市町村のやっていることとはいえ,今のところの県外避難先の目標というか,いつぐらいまでに確定させるのでしょうか。

知事:市町村によってそれぞれ状況が違っておりますが,順調に進んでいるところもあれば,なかなか時間がかかっているところもあるという状況でありまして,例えば,今,私が持っている資料で申し上げますと,5つの自治体では,広域避難計画の前段として,計画案等の作成を終え,議会への説明や住民説明会,パブリックコメントを実施しております。さらに,4つの自治体でも,計画案等について,年度内または新年度早々に議会への報告や住民説明会を行う方向で作業を進めていると聞いております。残りの自治体でも計画案や骨子案の作成に取り組んでおりますが,一部の自治体では,避難先が県外であって,なかなか調整に時間を要していることから,住民説明会や議会への説明は平成29年度に入ってからとなる見込みになっております。

以上です。

朝日:広域避難計画は単独災害の前提ではあるのですが,今のままいくと,避難時間がかなりかかるという県の想定結果も出ているようなのですが,どのように短縮していくかというところに工夫されていくようなお気持ちでしょうか。

知事:工夫といいますか,避難計画が具体化してきた段階で,かなり実態に近いようなシミュレーションもできていくことになると思いますので,その中でさらに何をやればいいかということの検討をしていけたらと思っております。

今の段階では,今日,朝日新聞にだいぶ詳しく書いてございましたが,私どもとしては,幾つかのシミュレーションをやってきておって,その中でできるだけ短くできないかということで,例えば,平成26年度に行ったシミュレーションの中では,ケース1,ケース2,ケース3という形でさまざまな工夫をしたシミュレーションも行っておりまして,それによれば,平成24年度に避難経路を指定しないで行ったときと似たような時間の結果が出てきております。途中で平成25年度に行ったときには,避難経路を指定して行いましたら,かなりの時間がかかるという結果となっておりましたが,平成26年度の最新のシミュレーションでは,そういったことについてはかなり改善されてきております。

朝日:それを実現するにもかなり課題があるとは思うのですが,それについてはどう対処をするお考えですか。

知事:それはもちろん,例えば,計画が具体的になってくれば,どういう問題が出てくるかということは明らかになってくると思います。

ただ,どういうふうに避難していくかということも大変課題になってくるのかなと思っておりますし,PAZの対象地域で,その圏外へ出るということであれば,最大でも5キロなのです。ですから,もしそれだけであって,冷却系統が使えなくなったとか,そういうことでないのであれば,5キロは歩いて何分かかるかということもあります。そこから出るだけであれば,それは時間はこんなにかかることはないのですが,その後のことも考えながらということになってきますので,どういう形で避難するのがいいのかということについては,もっと具体的に検討していく必要があるのだろうと思います。

朝日:特にスクリーニングというか,放射性物質の付着の有無の検査だと,かなりの人数で長蛇の渋滞ができることも想定されるのですけれども。

知事:それはUPZ外でやるという方針が出ておりますから,UPZから出て,一応ここまでは被害が及ばないだろうというところでやりますから。

 

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 ○知事選について(3) 


共同:知事選に関してお伺いなのですが,3月上旬に大井川さんが出馬会見をされたときに,知事の県政の評価として,新しいことへのチャレンジが欠けている,安定と停滞は裏表だというような批評をされていましたが,これについて各種報道があったのでご存じかと思いますが,どのように受け止められているか,お伺いできますでしょうか。

知事:残念ながら私は読んでいません。

共同:そのようにおっしゃっているのですけれども。

知事:確認していないから答えようがありません。

共同:大井川さんがそういうふうにおっしゃったということ自体をということでしょうか。

知事:それを確認していませんから。

共同:実際にそういうふうにおっしゃっているのですけれども。

知事:いや,それはあなたがおっしゃっているだけで,実態を確認してからでないと,相手がこういうことを言ったということを言えませんので。

共同:一般的にも,24年間,県政のトップにおられるということで,そのこと自体に対する批判などもかなり出ていますが,そのことについてはいかがでしょうか。

知事:どこで出ているのか私も知りませんものですから。今,いろいろな方からは,もっとやったらどうかという意見もたくさんいただいておりまして,非難よりはそちらの声のほうが私には強く聞こえてきております。

共同:あと出馬の時期について,できるだけ早くというふうにお考えということですが,直近の2回の知事選では6月や7月に出馬の表明を正式にされていますが,これよりも早くというふうに今回はお考えでしょうか。

知事:それぞれの時で状況はまるっきり変わってまいりますので,それを考えながら時期を考えていきたいと思います。

 

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 ○原子力発電所の再稼働について(2)  


NHK:那珂市による原発再稼働のアンケートについてですが,全国で世論調査,こういうことをやっていないからうちでもやるつもりはないということだと私は認識しているのですが,ただ,全国でやっていなくても,別に茨城県がやっていけないということはないと思うのです。どうしてやらないのかということを改めて聞いてもいいですか。

知事:この間,議会でもお答えしたのですが,原発の必要性ということについては,いろいろ広い立場から検討していくべき課題も多いと。例えば,安全性がどうかという専門的なこともありますし,あるいは,地球温暖化という話もあります。私の知っている学者は,原発の事故の可能性というのは,場合によっては回避できるかもしれないけれども,地球温暖化のほうは,これはもっと重要な課題だというような表現をしておられる方もおられます。ですから,そういった全体的な状況を踏まえた上で国としてどうするのかを考えていく。これからのエネルギー確保のための政策,そういったものも踏まえながら考えていく。その中で原発をどう位置づけるかということもあると思いますし,各国と,例えば燃料を買うときの交渉とかいうときにも,原発を持っているか,持っていないかで影響してくるのではないかというようなことも言われます。いろいろなことを踏まえながら考えていくべきマターであって,それを国としてこういうふうに進めていきたいということになれば,地方としては,地元で安全性もチェックしながら,地元の人たちの意見,例えば,安全性に対する不安もあるかもしれないし,片一方で経済面で何とかしてほしいという意見もあるかもしれない。そういうものを踏まえて判断していければいいのではないかということで,私は,その地域だけでやるということにしましては,なかなかいろいろな課題が出てくるのではないかなと思っております。そういった点で,地域ごとにやっていく,どの範囲にするかということも大変な課題になってまいりますし,それは,例えば,UPZの範囲内,PAZの範囲内,あるいは全県,そのスケールによってもだいぶ反応も違ってくるのだろうと思っております。ですから,どういう形でアンケートなどをやるかということについてはさまざまな課題が多過ぎる。そういったことを踏まえて各県ともやっていない。ですから,我々の茨城県におきましてもそれは考えていないということを申し上げています。

NHK:科学的とかいろいろな観点から判断されるということもわかりますが,一方で,もう一つの重要なことというのは県民の声,県民がこれに対してどう考えているのかというのは依りどころの一つであるし,知事が県民の代表としているということに対しても,そういうアンケートをとる機会というのも全県的にあると思うので,その中で1項目を加えるということであれば不可能ではないし,それだけで再稼働の是非を判断しろと私も考えているわけではなくて,知事の判断の一つとしてそれをやってもいいのではないかと思っておるのですけれども。

知事:私としては,いつも申し上げているとおり,専門的な見地からやるのと同時に,住民,県民の方たちの意見を聞くという点ではさまざまな機会があります。原子力審議会もあれば,県議会もあれば,市町村からの意見もある。そういったものを踏まえて判断していくべきではないかなと思っておりまして,住民アンケートの場合ですと,やるタイミングとか,それによってもだいぶ意見も変わってきてしまいますので,ちゃんと現実にそういう方向で何とかしたいということを国から伝えられたら,それは,そこの段階で,先ほど申し上げたように,地元の方たちの意見をしっかり聞いていくことになりますが,その前に,毎年毎年やっていくといったようなことは考えておりません。

NHK:アンケートをとらないにしても,そうしたら再稼働の話が盛り上がってきたときには,知事としてそういった場を設けて,県民の声を聞いていくということをやっていくということでよろしいのでしょうか。

知事:代表制民主主義でありますから,基本は,私は,市町村長なり議員さん方がどういう意見を持っているかということを考えていくべきではなかろうかと思っております。それは,市町村長さん,議員さんは,今おっしゃったような市町村民の声というものを踏まえながら判断してこられるわけだと思っております。

NHK:知事としてその声を受け止めて判断されるということでしょうか。

知事:そういうことになると思います。

NHK:今のところ,アンケートをとったりということは考えていないと。

知事:そのとおりです。

東京:今のアンケートの関連のお話の続きで,県議会の意見を聞くと常々おっしゃっていますが,県議会にどういった形で意見を求めるのかということは決めていらっしゃいますでしょうか。

知事:先例なども参考にして,その時期になったらまた考えていけばいいのではないかと思っています。

東京:本会議に諮るのかとか。

知事:それもその時点になったら考えていけばいいのだろうと思います。県議会のほうと十分対話をしていく必要はあるだろうと思います。

東京:あと周辺首長の意見を聞くというのも前は決めていないとおっしゃいましたが,現段階ではいかがでしょうか。

知事:これも,その時期になって考えればいいことだろうと思っておりますし,所在(市町村)だけではなくて,周辺(市町村)も含めてどうするかということを,安全協定をどういうふうな形でやるのかとか,今,議論されているところでありますから,そういったことなどがどうなってくるかにも関係すると思います。いずれにしても,県が今結んでいる安全協定上でも,周辺市町村の意見を聞くようになっていますから,それは聞いていくことになると思います。

東京:アンケートをとる場合に,原発からの距離によって県民の意見は異なるということを,議会でもそれは懸念材料だとおっしゃっていますが,一般におそらく原発の近くに住んで,産業の恩恵を受けている人たちは容認が多く,離れている人たちは反対が増えていくのかなと思っておりますが,ひとしく県民の意見かと思います。そのあたり,県民の立場をどう斟酌していくのかなという,ちょっと漠とした質問で申しわけありませんが。

知事:基本的に言えば,県民の皆さんの意見をもとに我々は考えていくことになりますが,もっと大きい形で,国民の立場も考えてどうするのかということを政府として決めていく。政府としては,国全体を考えたらこうしたいという方向を出してくる。それを我々としては,地元として受け入れられるかどうかということをきっちりと県民の立場も踏まえて判断していくということになるのだろうと思います。

 

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 ○朝鮮学校に対する運営費補助金について  


毎日:朝鮮学校への運営費補助金の関係で,停止後もまた署名ですとか申し入れも何回かあったと思うのでお伺いしたいのですが,学校側,保護者側としては,民族差別ですとか学習権の侵害だというようなお話をされていると思うのですが,改めて知事のほうで,前回伺ったときは,他県もやっているので問題ないというお話だったと思うのですが,そういう彼らの主張,民族差別であるとか,そういったことに関して,今回,どのようにお考えでしょうか。

知事:3月13日に抗議の申し入れをいただいております。これにつきましては,担当のほうで対応をさせていただきました。

私どもとしては,前から申し上げていますとおり,文部科学大臣通知により,北朝鮮と密接な関係を有する朝鮮総連の朝鮮学校への関与が示されていること,あるいはまた,北朝鮮により日本の安全を脅かす行為が続いていること,あるいは,朝鮮学校に対し補助金を支出することを是としない県民感情といいますか,そういう声もだいぶ届いております。そういったことを踏まえて,今回,平成28年度予算からの削除,そして,平成29年度予算には計上しないということを決定させていただいたところでありますが,現在,ほかの県でも計上しない動きが結構出てきておりまして,来年度から計上しないところが,今後,変化すればどうするかはわかりませんが,5つほど聞いておるところでございまして,流れとしては,今の北朝鮮の行為を許すことができないという感情が高まってきているのかなと思っております。

毎日:以前,2013年,ちょっと前になりますが,知事としては,当時,核実験を当然やっていたころに,核実験には反対だけれども,それと国内の子どもたちの教育を結びつけるのはどうだろうかというような発言を,ちょっと前ですけれども,なさっているのですが,その発言と今の変化というものは,どういうところからの変化なのでしょうか。

知事:文部科学大臣通知でも,朝鮮総連の朝鮮学校への関与というものがはっきりしているということを打ち出しているのです。そういったことなどを踏まえると,国との関係,北朝鮮との関係というものがかなりあるのではないかということが大きな要因だと思います。

毎日:県として,朝鮮総連と朝鮮学校の関係,校長先生の発言があったということで判断されたということだったと思うのですが,県としては調査ですとか,そういったことをされていないし,やることもないということでしょうか。

知事:文部科学大臣通知ではっきり言っておりますし,また,校長先生もそういう発言をされているということでありますから,それ以上の確認はしておりません。

毎日:校長先生の発言というのも関係あるというのも,例えば,人事なのか財政なのかそもそも支援団体としてはありますよという話だったと思うのですけれども。

知事:いろいろ発言されているようでありますが,今回,会われたときにもご意見は聞いております。ただ,先ほど申し上げた全体的な判断の中から,私どもとしては,今回,出さないという結論を出させていただいたところであります。

毎日:朝鮮学校に対する調査ですとか,そういうこともあまりされていないようにも感じるのですが,国の決定にそのまま従ってというか,流れに従ってという中で判断されたというのは,自治体が判断するかどうかという点ではどうなのだろうと思うのですが。

知事:そういった朝鮮総連との関係がはっきりしているということになってくれば,そしてまた,先ほど申し上げましたように,私どもに届いている県民の声としては,圧倒的に税金を使ってそういう補助金を支出すべきではないという声が多くなっておりますので,そういったことを踏まえての判断ということです。

朝日:今の質問に関連してなのですが,以前,記者会見で,学校の実地調査をしたときに,指摘した事項が改善されていないからというのも理由に挙げていたと思うのですが,学校側はそういう指摘を受けていないというふうにおっしゃっているのですが,その点はいかがでしょうか。

知事:指摘していると思います。

朝日:どういった指摘だったのでしょうか。

知事:それについてはここでは控えさせていただきます。この前も申し上げました。同じ質問をこの前も受けましたけれども。

朝日:では,そこの点は,県と学校側で意見が食い違っているということですね。

知事:それはちょっとわかりません。

朝日:あと,今年度と来年度は補助金を打ち切るということですが,それ以降に復活する余地というのはあるのでしょうか。もしあるとすれば,どういう判断材料になるのでしょうか。

知事:それは,そういう事態が生じてくればということで,これからの変化を踏まえながら判断していくことになると思います。国のほうでもどういうふうな考えになるかどうかとか,北朝鮮と日本との関係がどうなるかとか,そういったことを踏まえていくことになると思います。

朝日:それもまた文科省の判断が参考になるということですか。

知事:国として朝鮮総連との関係などをはっきり打ち出してきておられる。我々,調べても県の調査というのは限界があるわけですが,国のほうでしっかり調べてそういうことを出してきておられるわけですので,私はそれを信用していくべきだろうと思っています。

 

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 ○ふるさと納税について 


朝日:また質問が変わるのですが,ふるさと納税のことについてお伺いしたいと思います。県議会でも話題になっていたのですが,県のほうでは,寄附金の受け入れが3,000万円ちょっと,一方,税額控除でトータルマイナス5億円以上になっているのですが,この状況については知事としてはどう受け止めていらっしゃいますか。

知事:県としてどのぐらいふるさと納税に力を入れていくべきかということについては,私は,市町村が今,一生懸命やっておられるので,そちらを重要視していったほうがいいのではないかと考えておりまして,不均衡が出ておりますが,この不均衡につきましては,交付税その他である程度措置されております。あまり高額になるということについては問題だと思いますが,積極的に各市町村が展開していくことについては,特別やめろと言うような気はありません。

茨城(幹事社):ありがとうございました。

 

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