ここから本文です。

更新日:2017年6月22日

 

知事定例記者会見における発言要旨170622

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

・日本原子力研究機構「大洗研究開発センター」における事故について(1)

・知事選について

・茨城空港について

・日本原子力研究機構「大洗研究開発センター」における事故について(2)

 

 

(作成:広報広聴課)
平成29年6月22日(木曜日)
11時15分~11時46分 会見室


 ○日本原子力研究機構「大洗研究開発センター」における事故について(1)


毎日(幹事社):まず,幹事社から質問させていただきます。

6日に原子力機構で発生しました被ばく事故に関してなのですが,現在,知事が最も懸念されていることを含めて,改めて所感をお願いいたします。

知事:まだ原因究明がされていませんので,それを見てからでないとわかりませんが,機構の体質をしっかりしてもらわないと,県民の間には不安が残ってしまうのかなと思っています。それをまず,再発防止も含めて,しっかりした体制でこれからやっていきますということをちゃんと報告してもらいたいなと思いますし,また風評被害が起きないようにということも懸念しております。

毎日(幹事社):先日,(原子力機構の)理事長がいらっしゃった際には,風評被害の件ですとか,初動の検査等に関してもいろいろと苦言を呈されていましたが,その辺をもう少し,どういったことを今,懸念されているのか教えてください。

知事:先ほども言いましたが,機構として,例えば,ああいった事故があったときにどう対応するのか,初動対応といった面でも,22,000ベクレルのものを検出したと言いながら,その後,今度はプルトニウムはなかったですとなって,今度はまた,尿の検査では,場合によったらという話になっておりますので,これは我々としては,その報道,報道で国民の皆さんがいろいろと考えをめぐらされてしまうことになりますので,原子力が安全であるということをきっちりと国民の前に示していくためには,もっともっといろいろな点でやってもらうべきことがあるのかなと思っております。そうでないと,原子力の施設が地域にある方々は安心して生活できないことになってしまうわけでありますので。 

毎日(幹事社):22,000ベクレルに関しては,技術面からの不安なのでしょうか。それとも,報道対応ですとか,そういう情報提供の面からのものでしょうか。

知事:まず技術面が。何でそんなに検出されたのか,体に付着していたということでありますが,そういったことをきちんと除染してやる。その除染の体制なども含めてしっかり対応してもらえたらと思っています。

毎日(幹事社):今の回答にもつながるかもしれませんが,この一連の問題を通して,知事が今最も問題視されている部分はどういうところにあるのでしょうか。

知事:きのう,田中委員長もいろいろおっしゃっておられたようでありますが,新聞記事,私も読ませていただきましたが,ある新聞には,機構の資質問題視ということが書いてあります。こういったことを規制委員会から言われているということでは,国民はなかなか安心できない,県民はなかなか安心できないということになってまいりますので,そういう体制を本当にきちんと見直して,皆さんが安心できるようなふうにしてもらいたいと思います。

毎日(幹事社):あしたにはまた県に報告が来ると思うのですが,それも踏まえて,今後どういった対応を機構に対して求めていかれますでしょうか。

知事:あしたの機構からの報告というのは,先般,規制委員会に提出されたものとそんなには変わってこないのだろうと思っております。まだ原因究明中ということでありますが,できるだけ早く原因究明を行ってもらう。そして,今回の場合でも,いざというときの訓練などもしていなかったということも言われておりますので,そういった点も含めて,事故への対応,あるいはまた事故を起こさないような体制というものを考えてもらえたらなと思っています。

毎日(幹事社):現時点で,例えば,観光などへの風評被害,影響は,あるのか,ないのか,どちらのほうで考えていらっしゃいますか。

知事:それほど多くはないですが,現実に起きているのは事実です。

毎日(幹事社):わかりました。

 

▲ページの先頭へ


 ○知事選について


毎日(幹事社)別の質問にさせていただきます。

知事選の日程が,先般,8月27日投開票ということで決定しました。6月議会も終わって期日が迫っていますが,主に戦略面から,8月決戦ということに対する感想を一言いただければと思います。

知事:例えば,まだまだ実は公務が詰まっているものですから,自分が選挙活動をやれる期間がだいぶ短いなという感じはしております。

ただ,その中で,選挙管理委員会で決まったことですので,精いっぱい頑張っていかなければいけないと思っています。

毎日(幹事社):お盆期間を含む8月ということに関してはいかがですか。

知事:前にも衆議院と一緒のときにやっておりますから,暑いのは大変ですが,やってやれないことはないのだろうと思いますし,また,お盆期間,お盆のときに選挙民の方々に街頭で集まってもらうというのは大変なことだと思いますが,何とかそういったところをきちんと乗り越えて頑張っていきたいと思います。

毎日(幹事社):期日が早いというのは,対立候補の方もいらっしゃいますが,これはどういうふうに働くと考えますか。

知事:選挙管理委員会で決めておりますので,我々がどう働くかなどということについては考えても仕方がないことだろうと思っております。

 ただ,例えば,帰省中の大学生が投票できる機会が増えるのではないかといったような議論もされたと聞いておりますが,期日前投票があるとはいえ,投票日当日に行く人が圧倒的に多いわけでありますので,そういった点では,帰省中の大学生などが投票できる機会がもたれたということは,ある意味,少しでも投票率のアップにつなげていけたらなと思っております。

毎日(幹事社):公約発表の時期など,何か明確にできる時期はありますでしょうか。

知事:いや,まだまだ。

毎日(幹事社):6月議会を振り返ってみますと,対立候補を擁立する自民会派と対決姿勢も垣間見えたところもあったのですが,そういった点からの感想はいかがだったでしょうか。

知事:(議員の)質問の内容については,感想は差し控えさせていただきますが,ただ,やじがだいぶ激しかった。これから有権者になろうとしている高校生が傍聴に来ていましたから,政治っていうのはこんなものかと思われてしまったのでは大変ですので,何とか少しでも政治というものについて,高校生,新有権者なども関心を持ってもらえるような議会になってほしいと思います。

毎日(幹事社):わかりました。

東京:選挙に関係してなのですが,知事選というものは,全国的に,あらゆる選挙のうちで投票率が非常に低い傾向にありますが,24年間務めてこられた方のご感想として,どのような背景があって,どのようになったらいいか,感じるところがあれば教えてください。

知事:県政というものが県民の生活から比較的遠いものと思われてしまっているのではないかなと思います。現実的には,道路でも極めて多くの部分は県が管理をしていますし,教育でも,小中も含めて,例えば加配なども含めて,県の教育委員会が大きく関与をしているわけでありますが,なかなかそういったことを県民の方々にわかっていただいていないということもあるのかなと思っています。県政というものが県民の皆さんの生活に大変大きな関係があるということを,これからもっともっとご理解いただけるように努めていく必要があるのかなと思います。

東京:わかりました。

 

▲ページの先頭へ


 ○茨城空港について


東京:別の質問です。台湾のタイガーエアの運航の計画の見直しの話があると県議会の常任委員会で聞きましたが,それはどのような経緯で,どのような見通しになっているか,お聞かせ願えればと思います。

知事:今の見通しから言いますと,実は,現在,空港対策監が台湾を訪問しているところでありまして,今後どうするのかを相手方と協議をしております。見直しを検討しているということで,多分,議会で答弁させていただいたのではないかなと思いますが,これにつきましては,一部,今回の事故が大きく報道されたことによる影響などもあるのではないかと言われておりますが,その辺の真の原因はわかりません。全体として見れば,台湾で,それほど今回の事故を大きく取り上げて,日本へ行くのはやめようとか,そういう話になっているとはおよそ聞いておりません。ただ,タイガーエアといいますか,旅行代理店も絡んでまいりますので,そちらのほうといろいろ協議もしていかなくてはいけないのかなと思っています。

東京:タイガーエア側からは,事故に絡んでという申し入れはあったのでしょうか。

知事:いえ,タイガーエアからはありません。

東京:具体的にはどういう理由で見直したいという話が来たのでしょうか。

知事:理由等ははっきりお聞きしておりませんので,今,空港対策監が向こうに行っておりますから,その中で明らかになってくると思います。

東京:わかりました。

空港対策監はいつごろまであちらにいらっしゃるのでしょうか。

知事:聞いていませんが,すぐ帰ってくると思います。

 

▲ページの先頭へ 


 ○日本原子力研究機構「大洗研究開発センター」の事故について(2)


NHK:原子力の事故の件でお伺いします。

知事は,これまでも原子力機構がトラブルを起こすたびに厳重注意という形で何度も要請文で送っていらっしゃると思うのですが,結局またこういうことが起きてしまいました。先ほど,体質に問題があると結構引いた目でおっしゃっていらっしゃるなと思ったのですが,そういうことに関して,知事自身はどういうふうにお考えになっていますか。

知事:これは(原子力機構の)理事長にも申し上げましたが,県民はまたかという感じになってしまっている。それをもう本当に起こしませんという形で再発防止策を徹底して自分たちで研究して,周りからも意見を聞いて,立てていってほしいなと思っています。

NHK:例えば,2014年でしょうか,トラブルが相次いでいることから,機構の幹部を招いて要請文を出したこともあったかと思いますが,結局,機構の体質が変わらないという思いというのは何か持っていたりしないのでしょうか。

知事:私としては,2014年のことはよく覚えておりませんが,何でこんなにと,少し自分たちでしっかりした対応をとればこんな事態にならなかったのにという事件・事故がたくさん起きていますので,これは私は,機構としてもっと徹底して注意していくべきだろうと思っております。

NHK:県としても,監視の体制をもっとやっていくべきなのではないかと思うのですが,そのあたりのお考えというのはいかがでしょうか。

知事:基本的には,規制委員会がそういうところも含めてしっかり監視をしていくべきだろうと思っています。それに加えて,我々は,規制委員会で,場合によっては十分に検討されていない場所もあるかどうかとか,地元としてこういうところもチェックしたいとか,そういうところをやっていく役割だと思っています。

NHK:今後,もっともっと監視の目を強めていくとか,そういうお考えはないのでしょうか。

知事:ちゃんと必要に応じて定期的な検査をやっているところですが,今回のような事態は,監視の目を強めても,現実的にそこで発見できるかというと,できない面があります。今回の作業台にしても,本来,そういう用途に使われるべきではなかったのではないかとか,きのうの規制委員会のチェックの結果が言われております。県としてはそういうところまで一々やれませんので,そういった点では,多分,規制委員会が入ったとしても,そこでそれをやるかどうかというところまで想定できませんから,そういう意味では,機構自身がしっかりと末端までそういう意識を徹底していく必要があるのだろうと思います。

NHK:常任委員会の中では,今回の作業内容について,どういう作業をするのかを県が把握していなかったということも聞いているのですが,確かに作業内容全てを把握するというのはなかなか難しいというのはわかります。ただ,たくさんの(原子力関連の)施設が茨城にありますので,もう少し安全管理上,当事者意識を持ってやってもいいのかなと思っておりますが,どういうふうにお考えですか。

知事:もちろん,当事者意識は我々は持っているつもりです。ですから,今回の作業計画などがしっかりしていなかったということも,きのう,規制委員会から言われているようでありますが,そういったことについては,先ほども申し上げましたが,基本的には規制委員会が置かれているわけです。ですから,そこでチェックする。我々は,その中で,どういうところが十分でないかとか,そういうことをしっかりチェックしていけばいいのだろうと思います。今回の場合,規制委員会のほうでもそういうチェックをしていなかったということでありますので,県がそれ以上に入っていくということはなかなか難しいと思います。

NHK:例えば,今回の事故を受けて,県として,知事自身でもいいですが,学んだこと,こうしなければいけないなと思ったことは何かありますか。

知事:それは,今回,どういう人たちが作業に当たったのか,私自身はつまびらかには知りませんが,ああいう場所になりますと,外部の方が作業に当たっているというケースもあるわけです。そこも含めてしっかりと,原子力というものはどういうものなのか,どういう危険性があるのかということを学習しておいてもらう必要があるのではなかろうかなと思っております。JCOのときもそうだったのですが,末端で作業されている方たちは原子力の常識的なことについてしっかり勉強する機会を持っていない方も多分いますので,そこをやっていくのが大事だなと思います。

NHK:知事として危機管理のトップという役割もあると思うのですが,その面で,今回の事故の対応は,今,自分自身でどういうふうに評価していますか。

知事:我々は事故の内容をきちんと把握しなければいけない。そういう点で,原子力機構にすぐにその辺を申し入れをして,我々としても調査に行っているところであります。そういった中で,片一方で,最初の段階では環境への影響はありませんという話でしたから,環境への影響がないということが我々としては一番大事なことであります。その次に,その周辺に居られた方々が被ばくされているということが次の日になってわかりました。ですから,そこについては,我々がやるべきことは余りないわけであります。

また一方で,どういう事故かはっきりしないうちに余り対応してしまうと,これも風評被害に結びつくという面もあります。ですから,そういったことをトータルに考えていかなければいけない立場にあると思います。

NHK:知事が初めてメディアにコメントを出したのが恐らく3日間かかっていると思うのですが,今のお話を聞くと,もう少し早く,危機管理のトップとして,県民に対して何かしらのコメントを発表すべきであったと思いますが,そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

知事:状況がはっきりわからなかった。22,000ベクレル出たということは後からわかったわけでありますが,それも結果的には間違いだったということになっております。そういった点からすると,原因究明と再発防止策をしっかりやるようにということで,実はこの(原子力機構への)要請書は部長名で出そうとしていたのです。部長名で向こう(原子力機構)が所長ですから。そういう形だったのを,それでは不十分だということで知事名にして,対応させていただいたところでありますので,環境への影響がないという段階でどういう対応をするかというのは本当に難しいと思います。

NHK:まず,環境への,周辺への影響がない,風評被害を抑えるという意味でも,知事が,2日目でも,わかった時点でちゃんとコメントを出すことはやってしかるべきなのではなかったかと思うのですけれども。

知事:環境への影響がないというのは,すぐ発表になっていたと思いますよ。

NHK:知事が,橋本昌という名前でちゃんとコメントするということが危機管理のトップとしてやるべきことではなかったかなと思うのですけれども。

知事:例えば,2日目の時点で,22,000ベクレル出ているからということで,どういう報道をすればよかったのか,逆に難しい面もありますから,環境への影響があるのであれば,それは絶対にやらなくてはいけません。しかし,ないというときにどこまでやるのかということは非常に難しい。

NHK:県民は恐らくそれを不安に思っているわけではないですか。

知事:僕から言わなくても,ほかから環境への影響はないと出ていけば,私はそれで安心してくれると思いますけれども。

NHK:ただ,危機管理のトップは知事です。

知事:ですから,危機管理といっても,危機管理は,県としてはそうですが,原子力に関しては,原子力災害対策特別措置法などを見ましても,全部国がやることになっています。そこを国がもうちょっとしっかり,環境影響はないということをもっとPRすべきだと思いますよ。

NHK:そういうところが,さっきの当事者意識ということではないですが,国に国にと言いますが,ただ原子力(の施設)があるのはここ(茨城県)であって,ここのトップは橋本昌知事であると思うのです。

知事:それを言い始めると,市町村も全部ありますけど。それはそれぞれにあるわけで,原子力行政については,JCOの後,基本的に,あらゆることについては国が責任を持つような体制になっているわけです。法律が何であのように改正されたかということについては,後で読んでいただけるといいと思います。

NHK:対応に問題はなかったと。

知事:悪いけど,ほかの質問もあるかもしれないので。なかったら,また回します。

どうぞ,ほかの方。

東京:引き続き,風評被害のお話で,最初のご質問で,風評がそれほど大きくないが,起きていることは事実とおっしゃいましたが,どのあたりで顕在化しているか,知事としての認識を教えてください。

知事:例えば,端的に出てくるのは観光などですね。そんなに大きな被害ではありません。ただ,宿泊が何件か断ってきた例があるとかいうことは聞いています。

東京:それは大洗周辺でしょうか。

知事:いや,場所はよく承知しておりません。

東京:県内で宿泊のキャンセルがあったと。

知事:はい。

東京:農林水産は大丈夫ということでしょうか。

知事:そちらについては聞いておりません。徹底して検査しておりますからですね。

東京:わかりました。

茨城:大洗研の被ばく事故の関連で,1点だけ確認させてください。

機構は,今のところ,住民に対して直接説明する場,例えば,住民説明会のようなものは特に予定していないみたいなのですが,そういう機会は設けるべきだと知事としてはお考えですか。

知事:全体が,今のところ,先ほど申し上げましたように,環境への影響はないだろうということですが,片一方で被ばくされた方々が出ているということでありますから,とりあえず,どのぐらい急ぐかということは別にしまして,ある程度わかった段階でしっかり説明していくべきだろうと思います。

ほかにないですか。なかったら,では,NHKさん,どうぞ。

NHK:改めてお聞きします。知事が3日たってコメントを出したということは適切だったと思いますか。

知事:早いか遅いかということについては,2日目にNHKさんからコメントを出してくれという要請がありました。ただ,あの段階で全くわかっていなかった。ですから,我々が事実関係をわからない段階でコメントを出すということについては慎重にならざるを得ないわけでして,特に,周りに逃げてくださいとか,避難の勧告などをするような必要性でもあればそれは直ちにやります。しかし,今回の場合には,外には少なくとも出ていないということでありますから,その段階で,急ぐよりは,私は結果を少し待ったほうがいいなと思ったわけです。

NHK:ただ,私としては,2日目で,事実の確認中ですとか,そういうことでもコメントをいただきたかったので。

知事:そういう話だったらいくらでもできたのですが,どういうコメントなのかわからなかったので,出しようがなかったということです。事実確認中ということはもういくらでも出せる状況ですから,多分,担当課長からは,今,原因を調査中なのでということは答えているはずです。

NHK:私は,県民に対してまず,一言出すということが必要だったと思うのですけれども。

知事:最近,そういうわからない段階でもということも結構出てきておりますが,どういう対応をするかというのは,原発問題に絡みますと非常に難しいのです。先ほどお話ししましたように,風評被害ということもあります。そういったことも考えると,どういうふうにするのかということについては,ある程度,こちらでも事実関係を掴んだ後でやるべきではないかなと思います。

NHK:先ほど要請文の話がありましたが,知事の名前で厳重に注意ということだったと思うのですが,その場に知事自身が出席して,きちんと機構に物申すべきだったと私は思いますが,どのようにお考えですか。

知事:これは,従来から大体部長で渡しておりました。大事故とはっきりわかっていれば別でありますが,あの段階で,先ほど来申し上げていますように,環境への影響はないという話だったものですから,もともと部長名で所長に渡そうとしていたところを,私はちゃんと知事名で出しなさいと,知事名で理事長に出すという形にして,ただし,受け取るほうも所長でありますから,私どものほうとしては,従来の例のとおりに,部長から手交したということです。

NHK:機構は,(今回の)事故もそうですが,高速実験炉「常陽」(の適合性審査申請)の問題も,いろいろ原子力規制委員会から言われ続けているわけじゃないですか。知事自身も,先ほど,体質に問題があるのではないかという発言もありました。そういう中で,今のタイミングであれば,これまではそうだったかもしれませんが,状況も違ってきているわけですので,そういうときこそ知事が出るべきだったのではないかと思います。ましてや,その時間(原子力機構に要請文を渡す際)に遠くにいたわけではなく,県庁内にいたと私はお聞きしています。時間にしてたったの10分,15分だったと思いますが,そこに出席しないというのは,先ほどから言っているように,危機管理のトップとして,今後,原子力行政を担っていく,知事選もありますからわかりませんが,現時点で原子力行政を担っているということで,もっと当事者意識を持ったほうがいいのではないかなというふうに私はすごく思っているのですけれども。

知事:ご忠告はお受けしておきますが,私自身としては,どの程度のものかまだはっきりしない段階では,部長から渡すことも必ずしもだめだったとは思っておりません。彼らがもともと私のところへは報告という形で上げてきていたのですが,報告ではだめなので,ちゃんとそれを直して,私の名前で出すような形にもしておりますし,それなりにきちんとさせたつもりです。

NHK:その場に行けたんじゃないですか。あの場に行けなかったのですか。

知事:いや,それは10分ぐらい行けないことはないですよ。ただ,行けないことはないけれども,従来からもやっておるし,今回の事故について,私から出すことによって,重みはあるかもしれないけれども,受け取るほうは,一般県民が,よっぽど大変なものかということもあります。ですから,そこについては,あえて従来の例と同じように扱ったということです。

NHK:私,いろいろ話しましたが,今の話を聞いても,自分自身が行かなかったということに対して何も思わないのですか。

知事:あの段階で,私は答弁調整をやっていたのですが,急にたくさんいろいろな質問が追加になってきたこともあって,だいぶ忙しかったのは事実でありますが,これまでも,さっきNHKさんが言ったのも,部長からやっていると思いますが,大体部長対応ということで,こっちの現地の所長の場合にはやっております。

NHK:対応は間違ってなかったと。

知事:間違ってなかったというか,これからどうするかはまた検討させていただきますが,ケース・バイ・ケースによるのだろうと思います。ケースによっては,知事がわざわざやっているということによって,相当大きいかと思われてしまうこともありますし,今回の場合にどうなるのかは今のところわかりませんが,被ばくという点でも極めて少ない可能性が今強くなっておりますから,そういったことも含めて,あの段階で,それでは私が出ていって,22,000ベクレルだから云々と大きな声で言っていたとしたら,どういうふうな格好になっていたかということも考えていただければと思います。

NHK:ぜひ,今後は,こういう事態が起きたときは,まずメディアを通して,県民に対して一言言っていただきたいし,要請文を出すときは,知事が機構に対して物を申している姿をちゃんと見せてほしいと思います。

以上です。

知事:わかりました。

毎日(幹事社):ありがとうございました。

 

▲ページの先頭へ 

 

このページに関するお問い合わせ

総務部知事公室報道・広聴課報道

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2118

FAX番号:029-301-6330

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?