ここから本文です。

更新日:2017年1月17日

茨城県景気ウォッチャー調査結果の再活用~いばらき統計データマイニング~

 地域別DIの累積による長期時系列分析

平成29年1月17日掲載

茨城県企画部統計課 企画分析グループ 中山 亮一

1.はじめに

県統計課では平成14年9月から年4回,四半期ごとに茨城県景気ウォッチャー調査を実施しています。本調査は,県内を5地域に分け,様々な業種の経済活動に従事する方々(景気ウォッチャー)から景気の現状や先行きについて,5段階評価でご回答いただきDIとして点数化するとともに,頂いたコメントを分析しています。景気ウォッチャー調査は経済活動を行う方々の心理(景況感)を地域別に表現することができる重要な統計調査です。

調査の概要については,当課ホームページをご覧ください。

そこで,この景気ウォッチャー調査の結果を長期時系列で分析し,県内各地域の状況を表してみることにしました。

ページの先頭に戻る

2.累積DI(現状判断)の作成

調査開始以降,四半期ごとに算出したDI(現状判断DI)を利用して,累積DIを作成してみたところ,以下のグラフのようになりました。累積DIは,「当期DIと50との差」を前期DIに順次足していきます。

便宜的に調査開始の平成14年9月期を1,000としました。

図:地域別景気ウォッチャー調査累積DI

図:地域別景気ウォッチャー調査累積DIのグラフ

ページの先頭に戻る

3.累積DI(現状判断)の推移からみた各地域の状況

図中の太い実線は県全体の累積DIです。平成19年央まではほぼ横ばいでしたが,その後,サブプライムローン問題が顕在化して平成19年夏以降,全ての地域で下降しました。

地域別に見ると,県北の下降が特に目立ちます。

一方,県南では,つくばエクスプレスが開業した直後の上昇が際立ち,平成23年3月の東日本大震災以降,他の地域が下降する中,唯一下げ渋っています。ちなみに,つくばエクスプレス沿線の3市(つくば市,守谷市,つくばみらい市)は,県内でも人口が増加している数少ない地域の一つです。

県央は,本県経済の中心のためか,県全体の動きに近くなっています。

鹿行は,農業が盛んな鉾田・行方,工業地帯の鹿島地域があり,こちらも県全体の動きに近くなっています。

県西は,消費税増税後の下降が目立ち,平成27年9月関東・東北豪雨以降はさらに加速しているようにも見えます。

大きく下降している県北と県西は,ともに人口減少が目立つ地域でもあります。

以上のように,累積DIを作成することによって,景気ウォッチャーの心理が地域間で差があることが明らかになりました。過去の統計調査の結果を再活用して分析することにより,本県の状況を新しい方法で表すことができました。

 

ページの先頭に戻る

このページに関するお問い合わせ

政策企画部統計課企画分析

茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2632

FAX番号:029-301-2669

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?