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更新日:2023年2月2日
感想:このまちのかがやく若者たち
日立市市長公室 広報戦略課 主幹 宇佐美亮
日立市は、全国の多くの自治体が抱えているように、人口減少、特に若者の流出が顕著となっているなど、難しい問題に直面しています。そのような中、「自分たちがかがやけば、まちもかがやく」との思いで立ち上がり、新たなことにチャレンジする若者たちがいます。
今回賞をいただいた作品は、そういった若者たちの真摯な姿にスポットを当てた特集を掲載したものです。
企画段階で、様々な方面やステージでチャレンジしている若者たちを取り上げ、その思いや活動を紹介しようということは決めていました。驚いたのは、取材した方々やその活動が、それぞれにどこかでつながっていて、そこからまた新たな活動の芽が育まれていることです。
若者たちが生み出すこのエネルギーは、今後更に一体となって力強くかがやき、日立市の未来を照らすだろう―。取材を通して、そういった大きな希望を抱くことができましたし、同じ若者としてたくさんの刺激をいただきました。
特集を読んでいただいた皆様にも、このまちのかがやく若者たちのエネルギーを感じ、彼らの思いに共感していただき、そしてそれが、これからを担う若者たちのまちづくりへの参画をより一層後押しすることにつながれば幸いです。
最後に、今回の受賞は、快く取材に応じていただいた方々や、紙面づくりを支援してくださった関係者の皆様のご協力の賜物です。この場をお借りして、改めて厚く感謝申し上げます。
【特選】 市報ひたち9月20日号(日立市) |
【準特選】 広報おみたま9月号(小美玉市) |
【入選】広報古河9月号(古河市) |
【入選】広報結城3月号(結城市) |
【入選】広報かさま8月号(笠間市) |
【入選】市報ひたちなか9月10日号(ひたちなか市) |
特選ならびに入賞作品はいずれも「特集」の企画力に優れているのはもちろん、写真やイラスト、グラフなどビジュアル面でよく工夫が凝らされていました。商業雑誌にも引けを取らない読みやすさで、広報紙を通じて各自治体の意気込みが伝わってきました。
特選に選ばれた日立市の特集「かがやく未来へ進む、日立の若者たち」は「自分たちが輝けば、まちも輝く」との思いからさまざまな取り組みを始めた若者たちを紹介しました。団体を立ち上げて地域に貢献する大学生、ソーシャルビジネスに挑戦する地域おこし協力隊、ボランティアに励む高校生など生き生きとした若者の表情が印象的です。
激しい人口減少に直面する中、同市では「ひたち若者かがやき会議」や「ヤングリーダーズクラブ」などの事業を推進しています。こうした取り組みがどんなまちづくりにつながっていくのか、市民に希望を抱かせる特集でした。
準特選の小美玉市の特集は「未来を選ぶ買い物『エシカル消費』」です。この商品を買うことで社会にどんな影響があるか?-を考え、社会的課題に取り組む事業者を応援する消費行動。そういうととっつきにくいかもしれませんが、紙面では「これなら私にもできる」という取り組みがふんだんに紹介されています。読むというより、見ているうちに理解できる。レイアウトも優れていました。
入選は古河、結城、笠間、ひたちなかの5市。古河市は同性愛などの「性的マイノリティ」、結城市は名誉市民である「詩人の新川和江さん」、笠間市は「笠間焼誕生250年」、ひたちなか市は「シビックプライド(まちへの誇りや愛着)を高めるまちづくりとSDGs(持続可能な開発目標)の理念を取り入れたまちづくり」を特集しました。
身近なところに社会的課題に取り組みの糸口があることを知れば、多くの市民に波及する可能性があります。また、郷土の輩出した著名人や歴史を理解すれば、市民アイデンティティーの再発見につながるでしょう。いずれも好企画でした。
自治体の広報紙は、行政の情報を知りたいと切望する住民から、特に関心のない住民まで、幅広い層のニーズに応える必要があります。目を引く表紙や特集ページは、各層に広報紙を手にとってもらうためのツールでもあります。一方、行政情報は、必要な情報をいかに正確、かつ、分かりやすく伝えるかという機能性も求められます。
特選の「広報ひたち」9月20日号は、地域おこしやボランティアなどに取り組む若者に焦点を当てたインタビュー形式の特集で、さわやかな読後感でした。構成も随所に工夫を感じました。採り上げた若者全員の名前にルビが振ってあること、特集の最後で、若者のスナップ写真を並べつつ、行政の支援案内や、まちおこしへの参加者募集につなげていること、表紙や扉のページに目次をあえて載せないことで全てのページを開きたくさせることなど、感心することばかりでした。行政情報も充実しており、機能面でも優れていました。
準特選の「広報おみたま」9月号は、最近注目の「エシカル(倫理的な)消費」を採り上げ、買い物の際に配慮すべきことなどが分かりやすく説明されていました。ちょっとした心遣いで貢献できることがよく分かる内容でした。
入選は4点。このうち、「広報古河」9月号は、上記2点と比べ甲乙付けがたい良質なできばえでした。「LGBTQ+」という難しいテーマでしたが、実情や県、学校、古河市の取り組みなども分かりやすく説明されており、取材に協力した方々への敬意も感じられました。「広報結城」3月号は、詩人・新川和江さんの足跡をたどった特集が、興味深く読めました。行政情報を中面に配置して抜き取って保管できるという機能性も優れていました。「広報かさま」8月号は、笠間焼の特集でした。情報量が多く、保存版とも言える充実ぶりでした。文字のフォントはもう少し大きくてもよかったように感じます。「広報ひたちなか」9月10日号は、SDGsを題材に、行政や地域の取り組みを効果的に伝えていました。
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