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更新日:2023年2月2日
利用したくなるホームページを目指して
潮来市市長公室 秘書課 主幹 栗山将幸
この度は、ウェブサイト部門の特選にご選出いただき、ありがとうございます。
本市のホームページは、以前はトップページから色々な情報にあふれ、「必要な情報はどこ?」というような状態でした。市民の皆さんだけでなく、市外の方々も本市の情報を得るためにアクセスしているのに、必要な情報が探せなければ意味がありません。そこで、知りたいと思っている情報を分かりやすく伝えるため、色々なものを表示せず、バナーやタブのデザインをシンプルにリニューアルしました。
市民が関心の高い新型コロナウイルス関係や防災・災害情報を、トップページの上部に大きく配置しました。よく利用されるページについては目的別にタブ分けし、スマートフォンやタブレット、パソコンなど、どの媒体から見ても、必要な情報を素早く見つけられるようにしました。
また、配色は本市の一大イベントである「水郷潮来あやめまつり」を意識し、アクセスビリティに準拠しつつ、あやめの色である紫や白、水郷のまちをイメージした水色や青を基調とした配色としました。
利用しやすいホームページを意識してリニューアルを行い、「見やすくなった」というご意見を多くいただきました。今回の受賞に満足することなく、これからも利用しやすいホームページとなるよう努めてまいります。
【特選】潮来市 |
【準特選】 小美玉市 |
【入選】 ひたちなか市 |
【入選】 龍ケ崎市 |
【入選】 常陸太田市 |
2022年度の特選は潮来市、準特選は小美玉市、入選はひたちなか市、龍ケ崎市、常陸太田市となった。今年度はスマートフォンからのアクセスがPCよりも多いという現状を鑑みて、スマートフォンサイトでのアクセシビリティを重視した審査を行っている。とはいえレスポンシブ対応を行なっているサイトが多いので、PCサイトでの評価と大きな差が出たわけではない。
特選の潮来市はシンプルなデザインとなっているが、「広報・公聴」をわかりやすくひとまとめにするなど情報の配置が細かく配慮されている点が高評価であった。タブ選択時のちょっとした遷移アニメーションも効果的だと感じた。また、情報量が多いと特にスマートフォンの場合何度もスワイプすることになってしまうのでプルダウンメニューに集約するなどの工夫が必要になるが、適切な情報量にまとめてある。カラーリングも過度に派手にせず潮来市のイメージカラーをメインにした落ち着きのあるものになっており、総合的に完成度の高いサイトである。
小美玉市も総合的な完成度は高いが、さまざまな特徴的な取り組みを集約した「PICK UP」がかなり下の層にあるなど、情報の配置にもう一工夫できそうである。ひたちなか市、龍ケ崎市、かすみがうら市もそれぞれの特徴をよく出せている。小美玉市とひたちなか市はプルダウンメニューをサイト下部に設置しているが、これは近年のスマートフォン大型化に対応したレイアウトであろう。現状では上部固定型と下部固定型に大きく分けることができるプルダウンメニューであるが、個人的には今後は下部固定型が主流になると予想している。片手で操作を開始することを考えると、親指が届く範囲にメインメニューをレイアウトした方がUIデザインとしては理にかなっているためである。
余談だが、昨年の講評で触れたUDフォントを鉾田市が導入している。PCサイトではあまり感じないかも知れないが、スマートフォンサイトでは非常に見やすいので是非ご覧になって頂きたい。画面が小さいスマートフォンであるが、老眼の私でも無駄に拡大せずに読める。他の自治体も続いて欲しい。
茨城県広報コンクールの審査は今回で3回目となった。全国広報コンクールの審査委員も務める私自身にとって、イマドキの自治体サイトの水準やトレンドの消化具合を評価する場となっており、言わば前哨戦として高揚感すら覚える機会となっている。
今回、審査対象となったウェブサイトの多くは、PCからでもスマートフォンからでも機能・情報に差が生じないよう十分な配慮がなされていた。加えて、情報の探しやすさ・見つけやすさに対する丁寧なアプローチが垣間見えるウェブサイトも多く、住民の求めに対する動線提示のレベルが格段に上がっていると感じられた。
そんな中、特選の潮来市、準特選の小美玉市は、操作性・検索性を高めつつも、次の3つの点で他のウェブサイトを上回る魅力を有していたと言える。
■目的と手段に関する主従の整理
■「今」が伝わる工夫
■まちの特性・特徴が伝わる表現力
CMS導入が当然となった現在、ボタンの羅列によって、利用者の目的が達成されたとの思い込みが生じているように感じられる。また、一見、目的別に整理されていても、下層ページでは組織による分断の結果として、スムースなページ遷移を阻害されることも少なくない。潮来市、小美玉市とも、それらの問題がうまく解消されていたこと、つまり「目的と手段に関する主従の整理」がなされていたことを評価した。
「「今」が伝わる工夫」「まちの特性・特徴が伝わる表現力」は、どちらも「伝えたいこと」について、どう重み付けし、どんなツールで、どう見せるのかを、きっちりまとめたことへの評価である。具体的には、キャッチコピーの提示、魅力的な視覚表現、活発なSNS、広報誌最新号の露出、見出しの言葉づかい、豊かな特設コンテンツなどである。優れた要素を挙げていけばきりがないが、利用者目線を忘れることなく、まちとしての主張も明確になされたこと。このバランスが秀逸であったと考える。
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