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更新日:2024年2月5日
歴史を紡ぐ人々こそが地域の誇り
ひたちなか市企画部市長公室広報広聴課主事長﨑麗子
今回「特選」という栄誉ある賞をいただけたのは、長い年月、地域のため勝田全国マラソンのために尽力なさった方々のおかげです。この場をお借りして、深く感謝申し上げます。
令和5年、勝田全国マラソンは第70回の節目を迎えました。特集では、その変遷や勝田マラソンならではの特徴を紹介するほか、大会運営を支えるボランティアの思いなどを取材しました。
市民の中には、50年以上も勝田マラソンのボランティアに携わる人がいます。茨城弁丸出しの名調子で恒例となっている「栗田さんのアナウンス」、そしてランナーの心も身体もあたためる「西原集会所のおもてなし」は、大会を語る上で欠かせないもの。70年続く勝田マラソンがひたちなかの“誇り”であるのは、それを支える“人”の存在があってこそ。3-5面のインタビュー記事では、栗田さんをはじめとする地域の方々の熱い思いに触れることができました。
また、6-7面の組み写真では、ランナーとボランティアの触れ合い、沿道の応援など、大会に関わるみなさんの表情を紹介。大会当日、広報広聴課7人で撮影分担し、それぞれの持ち場でベストを尽くした結果、勝田マラソンの魅力を多角的に捉えた迫力ある紙面になったと思います。
この特集が、勝田マラソンの歴史とそれを支える人の存在を知るきっかけとなると共に、伝統を後世へ引き継ぐ一助になればと願っています。これからも「前号より良いものを」の気持ちで、みなさまに楽しんでいただける広報紙を作っていけるよう、努力してまいります。
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【特選】市報ひたちなか2月10日号(ひたちなか市) |
【準特選】広報常総10月号(常総市) |
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【入選】広報みと7月1日号(水戸市) |
【入選】広報龍ケ崎『りゅうほー』7月前半号(龍ケ崎市) |
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【入選】広報おみたま10月号(小美玉市) |
【入選】広報古河5月1日号(古河市) |
特選、準特選、入選4作品は巻頭の「特集」のほか、企画や文章表現、編集デザインなど総合的に優れた内容でした。それぞれ記事や写真で「読ませる」「見せる」紙面で企画、取材、編集などを担う職員の皆さんのご苦労がしのばれます。
特選の「市報ひたちなか」2月10日号は「勝田全国マラソン」を特集しています。フロント面の写真と、中央の見開き2面を使った写真グラフは、タブロイド判の大きさを生かした圧巻の紙面でした。A4判が主流の中で、今回二次審査に残ったタブロイド判はひたちなかを含め2市でした。ゲストの瀬古利彦さんや参加者のインタビュー記事も目を引きました。イベントやお知らせ記事はブロック編集を基本とし、記事と写真、見出しのバランスが良く、見やすさ、分かりやすさも申し分なかったと思います。
準特選の「広報常総」10月号の特集は「白球の系譜」でした。夏の甲子園大会で県代表の土浦日大が4強入りした大活躍を、地元目線で取り上げています。監督が常総市出身、コーチが同市在住ということに注目した点が素晴らしく、市民への訴求力が高かったと思います。2人の写真を配したフロント面もインパクトがありました。
入選4作品うち、「広報みと」7月1日号は、「水戸市民会館」を特集しました。みとちゃんが館内を案内し、写真や地図、Q&Aの短い記事で見やすい構成でした。「広報龍ケ崎りゅうほー」7月前半号は地元の相撲部屋を特集しました。力士全員の顔写真、行司や床山の仕事、ちゃんこ番など知りたい情報が満載でした。「Ryu―hоりゅうほー」の愛称も印象に残ります。「広報おみたま」10月号は「ナッジの世界へようこそ」を特集しました。地元の専門家の漫画で分かりやすく、フロント面のイラストはクイズになっていて、読みたいと思わせる紙面でした。「広報古河」5月1日号は「こがでくらすと」を特集しました。市の新たなブランディング戦略を案内する内容を、イメージしやすい文章や写真で見せ、共感できる内容でした。
自治体が広報を配布する主目的は、行政情報の伝達はもちろんのこと、自治体への関心や愛着をもってもらうことも大きいと思います。今回上位となった広報の多くが、スポーツや文化を特集としたのは、住民に改めて地域への誇りをもってもらうという狙いがあったのだろうと推察します。今年は粒ぞろいで選考は苦労しました。上位に輝いた広報は、読み物である特集と行政情報のメリハリがついていること、特集のテーマ設定が秀逸であること、ビジュアルや読みやすさを意識した構成であること、読後感に優れたものであることが、共通の特徴だったように感じます。可能ならば、固有名詞にはルビがふってあれば、住民は話題にしやすいとも感じました。
特選のひたちなか市は、全国有数の市民マラソン「勝田全国マラソン」を特集しました。過去の軌跡、ランナー、運営側の声に加え、特長でもある沿道でのイベントやボランティアに光を当てたのが良かったです。写真を上、記事を下に置き、中面で会場のスナップをちりばめた構成も秀逸でした。読者はきっと、市民としての誇りを再認識したことでしょう。
準特選の常総市は、昨夏、甲子園ベスト4に輝いた土浦日大高校の硬式野球部を率いた、市出身の監督と市在住のコーチを特集。現在―過去―未来という、インタビューの構成が巧みで、読み物としても興味深く楽しめました。
入選のうち、水戸市は市民会館開館を上手くまとめました。館内案内に加え、開館までの経緯や、関係者の声もあればベストでした。龍ケ崎市は、式秀部屋の力士に焦点を当てつつ、ちゃんこや階級などの豆知識をあしらい、詳しくない人にも興味を持ってもらう仕掛けに感心しました。小美玉市は、今年は「ナッジ」という、行動経済学用語がテーマ。昨年の「エシカル消費」同様、平易な文章と巧みなイラストが絶妙でした。古河市は市のブランド戦略を特集、引っ越しシーズン後のうまいタイミングでした。表紙をめくってすぐ、特集ではなく企業紹介のコーナーがありましたが、企業紹介は裏表紙の方が訴求力は高いと感じました。
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