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更新日:2024年2月5日

令和5年茨城県広報コンクール広報写真部門(一枚)選受賞感想文・講評

特選受賞作品

R5一枚写真ひたちなか

受賞感想文

「素」の笑顔

ひたちなか市画部市長公室報広聴課﨑麗子

認知症になったら何も分からなくなり、自分が自分ではなくなってしまう」と思っていました。でも、そうではないと、取材を通じて知ることができました。
をいただいた写真は、近い将来高齢者の5人に1人が発症するといわれる「認知症」を特集するにあたり、介護老人福祉施設で撮影した表紙です。認知症の症状がある入居者の女性とご家族、施設長に快くご協力いただき、カフェスペースでひとやすみする時間にお伺いしました。
知症になる前から、甘いものや喋ることが好きだったというSさん(写真左)。この日も「ケーキいただいていいかしら」と嬉しそうなご様子でした。言葉の理解が難しい方に対して「笑ってください」や「手を動かして」などの声掛けは通用しません。撮影中は、施設スタッフのパワーもお借りし「Sさん何歳だっけ?」「いま64!」「ちょっとサバ読んでるなぁ」と、和気あいあいとした雰囲気の中で、とにかくたくさんシャッターを切りました。「おいしくて楽しいわ」と、ありのままの笑顔を見せてくれたSさん。施設長はじめ日頃から信頼関係を築いているスタッフの協力なくしては撮れない1枚でした。認知症になったとしても、幸せな暮らしは確かにあるのだと、みなさんから教えていただきました。
報担当に配属されて6年、初めて「一枚写真」で特選をいただくことができ、嬉しく思います。これも、取材にご協力いただいた市民のみなさま、紙面作りを支えてくださった関係者みなさまのおかげです。この場をお借りして感謝申し上げます。さらに技術を磨き、シャッターを切る一瞬にベストを尽くすことで、恩返ししていきたいと思います。

受賞作品一覧

 

R5一枚写真ひたちなか(外部サイトへリンク)

R5一枚写真龍ヶ崎

(外部サイトへリンク)

 

【特選】 市報ひたちなか10月10日号紙(ひたちなか市)

【準特選】 広報龍ケ崎『りゅうほー』9月前半号紙(龍ケ崎市)

 

R5一枚写高萩市(外部サイトへリンク)

R5一枚写真鹿嶋市(外部サイトへリンク)

【入選】市報たかはぎ9月5日号紙(高萩市)

【入選】広報かしま10月1日号紙(鹿嶋市)

R5一枚写真潮来(外部サイトへリンク)

 

R5一枚写真常陸大宮市(外部サイトへリンク)

【入選】広報いたこ10月号紙(潮来市)

【入選】広報常陸大宮4月25日号紙(常陸大宮市)

講評

フォトグラファー 新垣宏久

1枚写真の応募作品はほとんどが表紙で縦写真ですが、横長で撮った写真を縦にトリミングしていることがよくあります。「撮影の段階では縦・横どちらで使うか分からないから広めに撮って両方に対応できるようにする」というのは一見もっともな考えですが、漫然と広く撮っているだけでは、どうトリミングしても詰めの甘い写真になります。撮影の現場で余裕がないのはよく分かりますが、「表紙だとしたら」「横長だとしたら」「正方形で使うなら」とそれぞれの仕上がりを想像して最適なフレーミングを考えるのが理想です。

【特選】「市報ひたちなか10月10日号/表紙」
護施設の入居者が笑顔でティータイムを楽しむ上品な写真です。広告で目にしそうな場面ですが、実際に福祉の現場で撮影するのはとても難しいものです。被写体に恵まれた幸運もありますが、そのチャンスを確実に生かせたのは日ごろからの努力の賜物。元の写真はもう少し上まで写っています。下を切って上を生かした方が良かったのではないかと思います。
【準特選】「広報龍ケ崎『りゅうほー』9月前半号/表紙」 
校給食センターのオープンを機に、働く人々の笑顔とともに新しい施設を紹介する写真です。色彩的に難しい場所です。その点をデザインでカバー出来たらさらに良かったと思います。
【入選】「市報たかはぎ9月5日号/表紙」 
気を取り戻した高萩まつりにてクライマックスの流し踊りを楽しむ人々。手前の女性の表情が好印象の決め手です。カメラの設定次第では背景を生かすことも可能な時間帯ですが、この写真の場合は空を明るくしても電線が目立ってしまうので、背景が暗く写って好都合だったようです。
【入選】「広報かしま10月1日号/表紙」 
ロナ禍の中断から復活した伝統の祭り。裏表紙に組み写真を掲載し、表紙は夕暮れの美しい1枚を全面に使っています。早朝から夜まで続く祭りの中で、この時間帯の1枚を選んだ感性に共感した市民も多いことでしょう。
【入選】「広報いたこ10月号/表紙」 
報いたこは以前から表紙に横長のデザインを採用しています。横写真の難しさは奥行きを表現しにくいことではないでしょうか。この写真で、もし人が横1列に並んでいるだけなら平凡になったと思いますが、後ろにいる一人のおかげで画面に奥行きが生まれています。
【入選】「広報常陸大宮4月25日号/表紙」 
民球場の人工芝化が完了したという告知です。人工芝が主役の写真を撮る機会などめったにありませんから、どんな写真にするか悩んだことでしょう。中のページで説明的な写真を使い表紙はイメージ寄りで緑の部分が広く写った写真にした点に工夫を感じます。

株式会社信亥來 代表 ォトグラファー崎聡

今のSNSブームとスマートフォンの普及で写真レベルが向上し広報紙に対しても写真の完成度が求められている。しかし、撮影技術があがれば良い写真という訳ではない。撮影が容易になってきている今こそ、何を(テーマ)、どう撮るのか「伝わる写真」が大事になってきている。
選「市報ひたちなか」今号は認知症の特集であるが、まず紙面全体を通しての構成がとても良い。その表紙を飾る写真として、認知症になってもその人の本質は変わらないとのプラスの面にフォーカスを当てたのは良かった。後ろ向きでなく前向きな表現で見事に表現した一枚である。こういった自然な写真を撮るには撮影者が自ら和らいだ雰囲気を作る必要があるが、現場での「撮影するぞ」という意気込みよりもその場所を大切にしたいという気持ちと愛情も感じられる。
特選「広報龍ケ崎『りゅうほー』9月前半号」給食センター新設のピカピカな床、調理器具、そして調理員の方々が眩しく見える一枚である。まずは俯瞰の構図とブルーの新しい床面の綺麗な色味が目を引き、非常にインパクトのある写真になった。写真が印刷で使用された時に、面積が広くなる背景色がどういった色味になるのかで印象が大きく変わるので留意して欲しい。未来を支える子ども達にとって食は大事であり毎日の給食は要である。その環境が整えられることは素晴らしく、調理員一人一人の表情にも現れている。
選の各誌、共通しているのはその場の空気が伝わる写真だということ。
市報たかはぎ」夜祭りの写真で明るさも乏しく技術的に難しい状況での撮影であるが、臨場感の捉え方が抜群で技術不足をカバーしている。踊り手の表情もストロボ発光が生かされている。
広報かしま」同じく祭りの一枚を切り取ったもので、一人にフォーカスすることで、祭り読者は祭り全体の雰囲気を想像できるような写真に仕上げている。
広報いたこ」子ども達の歓声が聞こえてきそうな一枚。青空も入れて横位置で使用するという発想の転換も素晴らしい。
広報常陸大宮」瞬間の空気感を捉えた秀逸な作品である。後からタイトル、小見出しが配置されるのを想定しての構図配置でデザインとの連携もばっちりなされてとても見やすい。

 

 

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