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ホーム > 県政情報 > 広報・広聴 > 広報 > 茨城県広報コンクール > 令和6年茨城県広報コンクール審査結果 > 令和6年茨城県広報コンクール「広報写真部門(一枚)」特選受賞感想および審査員講評
ページ番号:70846
更新日:2025年2月5日
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地域の誇り
この度は「特選」という大変名誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。
今回、賞をいただいた写真は、当市を代表するイベント「古河関東ド・マンナカ祭り」での一コマです。勇壮なお囃子の演奏が、集まった多くの観客を魅了していました。市内では、お囃子や神楽など、さまざまな民族芸能がその地域独自の文化として育まれ、先人から受け継がれてきました。しかし、こうした伝統を継承する団体は皆高齢化が進み、存続が危ぶまれているのが現状です。受け継がれてきた伝統を地域の誇りとして後世に引き継いでいくため、一人でも多くの人に当事者の思いを伝えることが、広報紙作成担当としての役目。迷いのない強いまなざしで演奏する姿を収めようと、必死にシャッターを切りました。
当市広報紙の表紙は9割が笑顔、特に子どもの写真が多いですが、今回は珍しい一枚です。市報という性格上、子どもに限らず、さまざまな年代の市民の皆さんの表情を捉えることが大切だと、今回の受賞で改めて感じました。今後も「古河市らしい」広報紙をお届けできるよう、市民の皆さんにスポットを当て、頑張る姿や熱い思いを紹介し、それを見た人の笑顔につなげられるような広報紙を作っていきたいと思います。
カメラの進化でピントや露出が問題になる場面は激減し、ブレの失敗もほとんど見なくなりました。だからこそ内容が問われる時代です。デザインの感覚も変化していますから、過去の例と同様に撮れば良いとも限りません。何を伝えるための写真でどのような使い方を予定しているのか、そのためにはどのような写真がふさわしいのかを考え、撮り方を工夫していきたいものです。
「広報古河11月号 表紙」
祭り囃子で横笛の演奏をする男性の凛とした姿です。地域の誇るべき財産である伝統芸能も、担い手の高齢化が進み継承が危ぶまれているとのこと。演奏をする人物への敬意とそのすばらしさを次の世代にも伝えたいという強い思いが伝わる写真です。
「広報つくばみらい8月号 表紙」
真新しい道路で3世代家族が一斉にジャンプしています。道路開通の告知という、どのような写真がふさわしいのか悩むテーマですが、みんなの生活が便利になる喜びを上手く表現しました。
「広報みと10月号 表紙」
広報誌リニューアルのお知らせに合わせ、「思いよ、届けー。」というコピーを載せたイメージ写真です。シンプルなデザインで「情報を簡潔にまとめて届ける」という方針によく合っていると思います
「市報ひたちなか9月10日発行号 表紙」
山車の前で陽気に踊る男女の写真。その空に重ねた「夏、あついっ ひたちなか祭り。」の文字。多くを語らずともその場の盛り上がりをしっかり伝える手際の良さに感服します。
「広報かしま6月号 表紙」
特集で取り上げているレザー作家440(よしお)さんの清々しいポートレートです。ユニークな人柄を伝え興味を持たせるという狙い通り、「何だろう」と引き込まれるような写真です。
「広報筑西People8月1日号 表紙」
果樹園で一休みする人物の写真で熱中症予防を呼び掛けています。男性の表情が実に自然で魅力的です。
近年、スマートフォンの画質向上により、広報撮影の現場でもスマホで撮影した写真の掲載が増えている。スマホ撮影の利便性は認めつつ、表紙や見開きなど一枚で強いメッセージを伝えたい場合は撮影意図を明確にし、絵作りにこだわることが重要である。一眼カメラでレンズ選択や構図に工夫を凝らすことで読者に響く写真を生み出すことができる。結果としてより多くの人が手に取りたくなる広報誌づくりにつながる。
【特選】広報古河11月号 伝統を受け継ぐ男衆を背中越しに捉えることで祭りの誇りも感じる表現になった。それぞれの想いがシンクロすることによって読者へ想いが繋がり若い世代への橋渡しになる一枚である。
【準特選】広報つくばみらい8月号 新道路開通を記念した構図が印象的である。タイトルフォントと横断歩道の白線がデザインとして調和し、紙面全体に一体感をもたらしている。3世代タイミングがあったジャンプも瞬間を捉えており見事であった。
【入選】広報みと10月号 青空を背景にモデルの表情を爽やかに切り取った一枚である。構図を決めた後、何度か試し撮りをすることが多いものの、最初の方が良いショットとなる場合が多い。集中して撮影する姿勢が求められる。
【入選】市報ひたちなか9月10日号 祭りの一瞬を切り取り、若者たちの盛り上がりをリアルに描写した写真である。自然な瞬間の写真は、親近感と臨場感を伝えるインパクトを持つ。広角レンズを使用したことでより迫力も増した。
【入選】広報かしま6月号 個性的なアーティストの魅力が際立つ写真である。撮影中のモデルとの会話からポーズが生まれる。積極的にコミュニケーションを取りつつ撮影することが重要である。
【入選】広報筑西People8月1日号 ひと休み中の表情が自然に捉えられている。撮影対象が撮られ慣れていない場合、少し離れた位置から望遠レンズで撮影することでリラックスした雰囲気と自然な表情を収めることができる。