総合成績表彰状・額縁
男女総合および女子総合成績が優秀な都道府県に授与する表彰状は,茨城県産の楮(こうぞ)を原料とした手漉き和紙の「西ノ内(にしのうち)和紙」です。中央に茨城県の「形」「IBARAKI」の色紙を漉(す)き込みました。
西ノ内和紙は,水にぬれても文字がにじまない上に,強靭で破れにくいことから,水戸藩主徳川光圀公が着手した「大日本史」や検地帳などの重要文書の用紙に使用されました。また,明治時代は,選挙投票用紙や印鑑証明用紙に指定され,大事なものに使用する紙として全国的に有名になりました。
総合閉会式では,日本スポーツ協会会長から男女総合成績第1位から第8位の都道府県,女子総合成績第1位から第8位の都道府県へ表彰状が授与されます。
額 縁
茨城県では,地場産業である結城紬の機織(はたお)り後継者の育成事業に力を入れており,今回作製した額縁の内装(敷布)には,伝統的な技法を修得している研修生が織りあげた「結城(ゆうき)紬(つむぎ)」を使用しております。ほとんど撚(よ)りのない手つむぎ糸を経緯に用いて地機(じばた)で織り上げる,世界に類を見ない織物の技法は,国の重要無形文化財,ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
木枠は茨城県産杉を浮造(うづく)り加工(焼杉を木目だし加工)し,生産量全国第2位の茨城県産漆(うるし)を施しました。木目の美しさと和紙の柔らかく温かな風合いを生かした「浮かせ式額縁(表彰状が浮いて見える)」に,着物好きの永遠の憧れである結城紬の「高級絹織物の最高峰の美しさ」が掛け合わされ,「天皇陛下御即位記念」にふさわしい額縁に仕上がりました。男女総合成績は青色の敷布,女子総合成績は桃色の敷布の色違いです。
競技別表彰式(各競技会場)
各競技会の表彰式では,選手やチームに授与される表彰状及び賞状は,亀甲柄でバラをあしらった「亀甲(きっこう)絣(かすり)の設計図案」を用いたケースで授与されます。結城紬の特徴である亀甲絣は,亀の甲羅から長寿(ちょうじゅ)吉兆(きっちょう)を表す縁起のよい文(もん)様(よう)とされています。選手の皆さんが長く選手生活を続けられ,さらに飛躍し,未来に向けて大きく羽ばたいていけるように願いをこめております。
表彰状・賞状は,中央に茨城県の形を県花のばら色で,県花「バラ」,県の鳥「ひばり」,県の木「ウメ」がまわりに施され,受賞者を讃えています。
結城紬制作・賞状ケースデザイン
茨城県産業技術イノベーションセンター繊維高分子研究所
茨城県では,地場産業である結城紬の機織り後継者の育成事業に力を入れており,今回作製した額縁の内装には,伝統的な技法を修得している研修生が織りあげた「結城紬」の反物を用いております。
賞状ケースのデザインは,亀甲柄でバラをあしらった「亀甲(きっこう)絣(かすり)の設計図案」を用いました。パソコンを使って絣の設計図案を製作する技術は,繊維高分子研究所で開発された茨城県独自の技術です。
茨城県結城紬の機織(はたお)り後継者の育成事業 http://www.itic.pref.ibaraki.jp/seni/
繊維高分子研究所Instagram https://www.instagram.com/seni1922/
参加章・記念章
国体・全国障害者スポーツ大会の参加者(選手・監督,役員)・協力者(競技補助員,ボランティア等)に交付するものです。
県花バラと茨城の海から昇る朝日のデザインにより,新しい時代「令和」の幕開けと,未来に向かう茨城の姿を表現しています。
◇規格 直径39㎜,厚さ5㎜
◇素材 アルミニウム合金(A7075,超々ジュラルミン)
※宇宙船の一部にも使用されている材質です。
◇製造方法 ダイキャスト(鋳造)製法
◇デザイン/ミック・イタヤ氏
メダル
メダル ~Nature&Future IBARAKI~
メダルのデザインは、茨城の県花「ばら」県の鳥「ひばり」を中心に、茨城の自然と未来を表しています。ひばりの翼には雲、田畑、樹々を描き、高く輝く太陽の下、実りある大地を、ばらの茎は豊かな川や湖、海、そして向かい合う男女の横顔となり、誉れは成績優秀な一人のものではなく、共に競い合い助け合う人の協力があればこそ、というメッセージが込められています。
◇素材/亜鉛合金で、直径の88ミリは丸い気持ちが永遠に繋がる数字です。
リボン ~19 Roses&74 Leaves~
第19回全国障害者スポーツ大会にちなむ19輪の「ばら」。第74回国民体育大会にちなむ74枚の「葉」。地色の青はスポーツと茨城の清々しい空、水、空気、気持ちを表しています。
◇素材/茨城県内等で集めたペットボトルを原料にした再生繊維を使用しており、茨城県は循環型社会の構築に向けて、地球を大切にします。
ボックス ~Nature&Future IBARAKI Medal Box~
表面には、茨城県の伝統工芸品「西ノ内和紙」を使用しています。西ノ内和紙は、水につけても字がほとんど滲まず破れにくい特性があり、古くは水戸光圀公が編さんした「大日本史」にも使用されました。簡素で趣きのある箱は、茨城の質実剛健な気風を表しています。